【Rockman.EXE@】
犬耳の恋人(?)達
)御都合媚薬の犬耳尻尾完結│ハート喘ぎ



「…この小僧は…俺に使ってナニする気だったんだ」
「いや、そンの、こげな筈じゃ…!」
「どんな筈だったか知らねぇが、こうなったらちゃんと責任を取りやがれよ小僧」

自分を組み敷くヒノケンを見上げるアツキ。
その赤髪から覗く…作り物ではない犬耳を目にして。
短絡的過ぎた己の行動を、アツキは呪っていた。

───…

「あのオッサン、まだ引っ越しの荷物を全部開けず放りっぱなスにスとるンか…」

ぶつぶつと文句を言いながら、未開封のままの段ボールを片っ端から開けていく。
ヒノケンの研究の手伝いに来ていたアツキなのだが、どうやら必要な資料が引っ越してから未だ開封せず手付かずの荷物の中に入っているらしい、という話になり。
助手なんだから探してこいと言われた為に、物置部屋の段ボールと格闘中である。

「…ンっと…コレには資料っぺぇのは入っとらンみてだけンと、どれ……ンん?」

カッターの刃を入れて新たに開けた段ボールは、雑貨の類いを詰めた箱だろうか。
研究資料は含まれていなそうだが、万が一底にあったりしたら面倒な事になってしまうので。
軽く雑貨を掘り返し、奥まで確認してみる…と。

「……この錠剤入りの小瓶…も、もスかスて…?」

段ボールの奥底に手を突っ込み。
ゴソゴソとまさぐる中で指先に触れた小瓶らしきが、何故か気になったアツキは。
手繰り寄せて段ボールから出してみると、やはり…何処かで見た覚えがある小瓶。

「…コレ…犬耳と尻尾が生えッツまう媚薬でねぇか…ま、まだ持っていたンか…」

以前、この薬を使われた時の事を思い出し。
物置部屋の中で独り、アツキは赤面しつつ忌々しげに小瓶を睨み付けたのだが。
ふと、思った。

(あンだけ効果覿面なら、いくらオッサンでも弱いトコを見れるンでねぇか…?)

性的な行為の面でアツキがヒノケンに敵う事は無い。
それに対し、自己優位性が強いアツキが悶々とした不満を持っていない訳はなく。
使われたアノ効果具合を考えると、この薬を使えば自分の方がリード出来るのではないか。

「……」

錠剤の残りは僅か。
自分に使われてしまうくらいなら…

「…よ、よっス!やってやンべ!」

薬が切れた後の事は取り敢えず考えない事にし。
決心したアツキは、ポケットの中に小瓶を忍ばせ。
頼まれていた研究資料を探し出すと───

「オッサン、資料見付けてきたべ」
「お、あったか。その辺に置いときな」
「…ち、ちっと休憩スたらどうだべなオッサン。…ほれ、アイスコーヒー…とか」
「……珍しく、気が利くじゃねぇか」
「オラの分だけでも良かったンだかンな。オッサンの分も用意スたの、ありがたく思うべ」
「へっへっ、そうかよ。じゃあ貰ってやるぜ」

自分の分とヒノケンの分のアイスコーヒー。
勿論、ヒノケンの分には。
小瓶に残されていた錠剤総てが溶け込んでいた。

───…

そうして今、組み敷く筈が組み敷かれている状況。
アイスコーヒーを飲んでから少し時間を置き、ヒノケンに薬の効果が出始めた時。
ヒノケンも何を飲まされたのかを察し。
だがアツキの算段では、気付いたところで性感を高められた身体では自分がリード出来る筈で。
けれども、しかし───どうやらアノ薬は。
元々の性質を反映して性的な増強をするらしく、弱まるどころか激しく盛らせてしまった模様。
アツキの場合は柴犬の様な耳と尻尾だが、ヒノケンに付く犬耳は明らかに…猟犬。

「取り敢えず咥えろ、1回ヌいたくらいじゃあ鎮まりそうにもねぇけどな」
「…!…ンん、ンぐっ…ふ…!」

押し倒し、組み敷いていたヒノケンは身体を起こし。
既に完全に勃起した自身をぶるんっと勢い良く露にさせると、アツキを力ずくで引き寄せ。
有無を言わさずアツキの咥内に自身を含ませる。
前置きも何もなく熱く硬い塊が喉元近くまで入り込み、噎せそうになるのを辛うじて耐え、フェラチオをするにしても少しでも楽なカタチを取りたいが…とうに頭を捕らえられており。
アツキの意思が介入出来る余地は乏しく、殆ど無理矢理に近い格好で咥内を犯され始めた。

じゅぽっ、じゅぽ…ぐぷっ、ぐぽッ…!

「ンふっ…うっ、ふンッ、んぐ…ぅっ」
「…ったく…俺もなぁイラマチオの趣味とか…偶にはアリか、ならイイよな」
「ふ、ンん…ぐ…!」

何がイイのかと言いたいが、今のアツキには不可能。
アツキの唾液と鈴口から溢れる先走りで、咥内から出入りする度にヒノケンの自身は濡れそぼり。
じゅぽじゅぽと厭らしい音が室内に響く。

じゅぷ、ぐぽっ、じゅぽッ…じゅぽ…っ!

「ッ…おい、ちゃんと全部飲めよッ…!」
「……っ……!」

びゅぶるるっ!びゅーっ、びゅくるるる…っ!

「…ン…ふっ…ぅ…う…」
「クゥッ…我ながらなんつう量が出やがるんだかな、零すんじゃねぇぞアツキ」

無理矢理な口淫の中、ヒノケンの台詞を合図に。
アツキの頭を押さえられる力が強められ、竿の大半までも咥内に含ませると。
ヒノケンは躊躇無しにアツキの咥内へ白濁を注ぐ。
普段に増して勢いも量も猛り狂う様で、アツキは涙を浮かべながらも徐々にその精を受け入れ。
これだけの吐精をしたにも関わらず萎えていく気配の無いヒノケンの自身を咥え込まされたままで、口唇や咥内は熱過ぎる欲で満たされ続けて感覚が麻痺して。
だが、それでも。

……ごきゅ…っ…ずる、る……っ……

「ぷ、はっ…はあっ…はあッ…は、あ…」
「へっへっへ…ちゃんと全部飲んだのかよ?見せな」
「…しゃ…喋っとるンだから、飲ンだの分かンべ…」
「さてなぁ?確認は大事だろ。…ホラ、開けろ」

反抗したいのは山々。
しかし実質的イラマチオを受けて酸素もロクに回らず、気力を削がれたアツキは。
ゆっくりと伸びてきたヒノケンの指に抗えず。
無防備に口を開き───

……ぐっ……!

「ンンッ?!」
「口直しの"コーヒー"だぜ、飲めよ」
「んんんー!んん…ッ!」

ぼんやりとした思考で開いた口に、ヒノケンの分のアイスコーヒーが注がれる。
それに気が付いたアツキは吐き出そうと試みたが。
既に遅く、鼻と口をヒノケンの掌で防がれてしまい。
行き場に出来る先は。

……ゴク、ン……

「〜〜〜っ!……こ、こンのオッサンは…!」
「残ってた量からして全部使っちまったんだろ、これで最後ならお前も愉しみな」
「オ、オラはもう充分だっちゅうに!」
「つっても飲んじまったんだからよぉ。解してやるから、さっさとケツ出しとけ」
「ンだからオラはコレ以上ヤるとか言ってねぇべ!話を聞かねっかオッサン!」
「ゴチャゴチャうるせぇ、どうせ効いてきたらヤらねぇと鎮まらねぇのは解ってるだろうが」
「……う、うぐぐ……」

確かに薬の効果は覿面。
使われた時の事をアツキが再び思い出してみても、セックスしない方がキツい。
仕方なさげに大人しくなったアツキに、ヒノケンは静かに口角を上げて笑むと。
アツキの服を剥いで裸身にさせた。

……ぶるッ……

「へっへっ…何だよ薬はまだ完全に効いてねぇのに、とっくに勃ってるじゃねぇか」
「う、うるっさいべ!」
「しっかし効きが良過ぎるな。…抑えきれねぇ」
「は?な、ちょっ…!」

……ぐい…ッ……
れろ…くぷ…じゅる、っ…

ヒノケンに片側の膝裏を取られて脚を上げ広げられ。
後孔を晒す格好にさせられたアツキは、ナカを解されるものだと身構えたのだが。
自らで「抑えきれない」というヒノケンの衝動。
それは間違いなくヒノケンに媚薬としての効果が出ているという事で、アツキの自身を目の前にし、欲して堪らぬ劣情が沸き上がり…亀頭をひと舐めすると、貪るように咥内に含む。

じゅぷ、じゅぷっ…じゅぽっ…
…くに…ぐに、ぐに…ッ…

「っ、ふぅ…ン、くぅ、んんっ…!」

フェラチオを受けながらアツキの後孔に指が伸び、蕾をじっくりと捏ね回され。
指とはいえ無理矢理ナカに挿し入れられる事が無かったのは良いが、これはコレで羞恥であり。
思わずアツキは腕を伸ばし、ヒノケンの頭に。

「!…ッ…ン……」
「え…」

燃えるような赤髪に指先を絡め、辿り着いたのはヒノケンの頭に生えた犬耳。
掠めたひと撫でだったのだが、アツキの自身を咥えるヒノケンの身体と声が明らかに反応した。

(…ン、ンだった…こンの犬耳と尻尾に触られっと、えっらい気持ち良くなッツまうから…)

くしゃ…さわ、すりすり…っ…

「……っ…」

自分の身に起きた効果と同じ事がヒノケンの身にも起きていると確信したアツキは、性的な行為の中で自分がリードしたいという本来の目的を思い出し。
快楽で従えさせるべく、ヒノケンの犬耳を愛で。
明確に犬耳を触れ撫でられたヒノケンは、慣れぬ悦の波が身体に押し寄せアツキへの行為が鈍る。

「へへ、ンっ…どスたべオッサン…オラは…そげな程度じゃ、イかねぇ…べ…っ」

普段のセックスの時にヒノケンから言われがちな台詞を、アツキはヒノケンに。
正直アツキも、まだ犬耳と尻尾は生えてきていないがジワジワと媚薬の効果が出てきており余裕は無い…が、今を逃したら自分が優位に立てる機会も無い。
半ば意地でヒノケンの犬耳を愛でて言葉を紡ぐ。

「……」

…ぐにっ…つぷ…ズッ、ずずっ…!
じゅるっ、じゅぷ…じゅぶ…ッ!

「ふ、うぅ…う、ン…ッ!」

そんなアツキの意図に素直に従うヒノケンではなく。
全身を支配する悦楽の波に抗い、薬の効果が現れ弛緩したアツキの後孔に指を挿し入れ。
鈍った口淫も先程までより激しくさせて貪り。
ぐちぐちと徐々にナカを解して奥へと指を進め、目当ての箇所で指を曲げると。

くンっ…コリ、こり…

「くっ…そ、こは…ぁっ…オラの…ンんっ…!」

アツキの…弱い箇所。
ヒノケンの指が行き来する度に、びくびくとアツキは身体を跳ねさせて自身は熱を帯び。
そうして上げられた熱はヒノケンに貪られ。
抗いなのか縋りたいのか、どちらともつかぬ想いでヒノケンの犬耳をアツキはくしゃりと掴む。

…ぐぷっ、じゅぷッ…ぢゅ…じゅるる…っ!

「は、あっ、そげに吸われた、ら…出…ッ…!」

びゅるるっ!びゅる…る…トプッ…

最早、犬耳を掴んでもアツキ以上に意地に火の付いたヒノケンを制止は出来ず。
弱い箇所を弄ばれて昂ったアツキの自身を強く吸い。
遂に堰切れた白濁がヒノケンの咥内に注がれた。

……ちゅぽ…っ…ゴクッ……

「ふー…ふぅ…ったく、この小僧は勝手しやがって」

吐き出された白濁を零す事無く含みながら、ヒノケンはアツキの自身から離れ。
喉を鳴らし飲み込むと、少々機嫌を損ねた声色。
だが犬耳を弄られた事で、何処か普段よりも余裕の無い荒い息遣いが混じる。

「…ん…おっ、完全に効いてきたな。へっへ…」
「えっ…あ…」

…ぴょこ……ふさっ…

吐精してヒノケン同様に荒い息を繰り返していた、アツキの身に起きた変化。
相変わらず柴犬辺りとおぼしき犬耳と尻尾。
久し振りに目の当たりにしたヒノケンは、損ねた声色の機嫌を良くして笑むと。アツキからは見えていないが、ヒノケンの尻尾もコレからが愉しみだと言わんばかりに振られて。

…ずぷ…ずぷっ、じゅっ、ぷ!

「ま…だっ、オラはイッたばかり、で…!」
「そりゃ分かってるが、幾ら薬で弛緩していても…もうちょい解さねぇと、お前がキツいだろ」
「少しッ、待てないンかオッ、サン!」
「いやぁ悪いな、そういう躾は受けなかったンでよ」

アツキの自身からは口を離したヒノケンだが、ナカに挿入した指はそのまま。
引き抜かずに寧ろ数を増やし、薬で蕩けた肉壁を仕上げる様にナカを解し。
そこには、先程勝手に犬耳を弄られた事への仕返しの気持ちも含まれており。

…しゅる…しゅっ、しゅすっ…しゅ…

「くぅ、あッ…しっ、ぽ…弄くる、で、ねっ」
「やっぱりキクよなコレ、俺の指が欲しくて堪らねぇって締めてンぜアツキ」
「知らねっ、ちゅうに…!」
「まあ指なんかじゃ…そろそろ物足りねぇよな」
「……う…くっ……」

…ずるるっ、ぬぽっ……ひくっ、ひくん…っ…

頃合いをみてアツキのナカから指を引き抜くと。
硬かった筈の蕾の面影は既に無く、ナニかを───欲して堪らぬようにして、卑猥にヒクつき。
その様にヒノケンは僅かに目を細め、アツキに覆い被さりながら自身を宛がう。

ヒク…にちゅっ…ぐ、ぷっ…ぐぷぷッ…!

「あッアアっ、ん、ンっ
「……ああん?」
「…!…な、なンっ、だべ…コレっ

アツキの後孔に今だ勃起したままの自身を宛がい、そのままヒノケンが貫くと。
蕩けきったナカはその剛直を受け入れ、すぐさまキュウキュウとアツキの意思を伴わず締め。
その熱さに、アツキの口からは喘ぎが漏れたのだが。
どうした事か───普段のセックスの時とは異なり。
ずっとずっと、ナカと同じかそれ以上に蕩けた。

「声っ、変な声が出る、べぇ…っ
「…ほったらかしにしてる間に、成分が煮詰まって濃くなったとかか。そもそも遅効性だってのに効きが早いしな…ンな事はさておき悪くねぇ、もっと鳴きな」
「あっ、あンっ聞くでねぇ…っ

じゅぽっぐぽッ…ずちゅっじゅぶっ…!

「や、ぁっは、げし…っ
「お前の鳴き声を聞いてると、俺も普段より身体が熱いぜ…へっへっへ…そら」

くしゃ…すり、すりっ…
…キュウッ…キュウン…ッ

「〜〜〜…っいまっ、犬耳をさわるで、ね…オラ、おかスくなッツまう、べえっ…
「何もおかしな事は無ぇよ、オメェのココはただ俺のモンだってだけだろ」
「っ、く…ン、ンな事…ぉ

本来の己の耳からか犬耳からかは分からない。
或いは両方からヒノケンの耳に届くアツキの蕩けた声が、行為を激しくさせて。
お返しとばかりにアツキの犬耳を髪ごと掴み撫でると、アツキのナカは一層にヒノケンを求め。
弛緩しながらも締め寄せられる肉壁の心地に、ヒノケンは口角を上げて穿つ。

ずちゅじゅぷ、ズプっ…じゅぶ…ッ

「…ッ…おい…っ、奥で出してやるぜ…!」
「え、あっオラも、イク…っ

…びゅーっ!びゅるるっびゅぶるっ
ドプ…トプッ、トプ…

「ひ、ぅ…
「クゥ…ッ…へっへ…お前のナカはやっぱり、俺好みの熱さだぜ…ソイツだけは認めてやるよ」

沸き上がる欲のままにアツキのナカを蹂躙し。
ヒノケンの自身が一際に硬度を増したと肉壁が感じ取ると、強く吸い付き。
ぐっぷりとナカに納められる限り自身を挿し入れて、アツキのナカに精を放つ。
一度出した時と同じか、それ以上の勢い。
互いに完全に薬が効いた事による作用なのか。
トプトプと奥へ白濁を注ぎ込むと、欲の熱さを受けてアツキも達し…自らの腹に精を飛ばした。

……にゅ、るるる…にゅぽんっ

「は、あっ…はあっ…オッサ、ン…」

しっかりと種付ける様にナカに出し。
その白濁を肉壁に染み込ませ、ヒノケンは名残惜しげにゆっくりと自身を抜く。
引き抜かれた後孔からは注がれた精が吹き出。
ひくん…と愛らしく蠢く。

「……何だ?アツキ」
「え…い、いや、何かあって呼ンだとかで…」
「足りねぇんだろ」
「!…そそ、そげな訳ねぇべ!こンだけヤッて!」

…ギシッ…

「本当に…終わりでいいのかよ、ん?」
「っ、ふ…」

ヒノケンはアツキに覆い被さり瞳を覗き込む。
宿る焔が形作る───醒めぬ魅了。

「最後は犬らしく、バックでいいだろ?」
「…オラはまだ、続けるとか言ってねぇンだけンとなオッサン…っと、に…」

全く全く、どうしようもない。
物足りない疼きを見透かされて…いや、ヒノケンだって"物足りない"からなのだ。
ヒノケンが身体を起こし、アツキに自由を与えると。
緩慢な動きながらも身体を反転させ、アツキはヒノケンに尻尾を差し出した。

ぎゅうっ…

「く、うっんっ尻尾、を…握る、でねぇ…べっ…
「挿れるのに邪魔だったんだよ、なんてな」
「こンの、オッサン…は!」
「へっへっ…」

アツキの尻尾をわざと強く握り。
上がる可愛らしい鳴き声に導かれ。
尻尾を掴んだまま白濁で濡れる後孔に萎えぬ自身を。

にちゅ…っずぷ…ずぷぷ…っ

「しっ、ぽ…握ったま、ま…奥に挿れられっ、た…ら…
「イイぜぇ、ユルくなるどころか…」

ぎゅむッ!
……キュウキュン…

「あアッ、んや、めっ
「俺のカタチを覚えて締めやがる、堪らねぇ…!」

…ぐぽっ、じゅぼっじゅぶ…じゅぷぷッ

「は、アッ、あんっアンッオッサ、ン…オラに…ぃっ
「ああ、そろそろ薬も切れそうだしな。ありったけの精をお前にブチ込むぜ…!」

ぐぷんっ、じゅぶ…っじゅぽ、じゅぼっ!
…びゅるっビューっびゅくるる…っ

「〜〜〜…っ!…あっ、あ…んンっ…
「クウゥッ…へっへっ…燃えたぜアツキ…」

激しく精を注ぎ込まれながら自身も達して、びゅるりと白濁を飛ばすアツキ。
ビクビクと身体を震わせ情欲の熱に浸る。
そんなアツキにヒノケンは。
まだ離れたくないとナカを貫いたままアツキの背中に、うなじに口唇を寄せ。
ふるふる震える犬耳を優しく食むと、最後になるであろう可愛らしい鳴き声が室内に漏れた。

───…

「通称なんつったっけな、この時間」
「……賢者タイムの事だべか」
「ああ、それそれ。何か普段よりスゲェな」
「……はあぁ〜〜〜……」

吐き出せるだけの白濁を吐き出し、薬の効果は切れて二人の身体から犬耳と尻尾は失せている。
と同時に、余韻と呼ぶには気怠さといった反動具合が何時も以上に押し寄せ。
特にアツキに至っては、己の発した喘ぎっぷりを思い出して「何ヤッてたんだ…」感が半端無く。
お互いまだ動き出す気になれず、座り込んで休むヒノケンの隣で頭を抱え気味に項垂れた。

「まあ、そんだけ盛り上がったって訳だ」
「…オッサン、もう二度と"そういう薬"を買ったりスるでねぇべ…っとに…」
「分かってるって、確かに盛り上がったが薬のお陰じゃな。それに最後まで元に戻れたから良いが、元に戻れなかったりおかしな効果が出たら洒落にならねぇ」
「分かっとるンなら、さっさと処分するべ!」
「だったらオメェも見付けた時に処分すりゃ良かっただろ、一服盛りやがって」
「…そ、それを言われっと…」

確かにその通りで。
言い返せず、更に頭を垂れ下げるアツキ。

「犬っコロのお前はなかなかヨかったから惜しいけどな。…ま、今はもう必要が無ぇ。俺の手元に置く事が出来たから、俺の飼い犬みてぇなモンだからな」
「は、はぁあ!?だっ、誰が飼い犬だべな!」

項垂れていた顔を上げてヒノケンの方を向き。
アツキは食って掛かるが、ただヒノケンはそんなアツキの反応を想定して三日月の口角。

「オメェだよ、いい加減ボスは俺だと解りやがれ」
「ンな事、一生解らンでいいべ!」
「なら、俺の一生を使って解らせてやるよ犬っコロ」
「…ッ…え…」

それは───どういう意味なのか。
自分をずっと、傍に。

「……こンのオッサンは……」

気怠るさに蝕まれた思考は巡らない。
ただでさえ、どう捉えたら良いのか分からない。
分からないけれど、アツキが心の奥底で抱くのは。

「……ヘッ、素直じゃねぇ犬っコロだな全く」

表情を隠すようにしてヒノケンから顔を背け、不貞腐れ気味に黙ってしまったアツキだが。
何故かヒノケンの目には、無くなってしまった筈の犬耳と尻尾がアツキに見え。
それら愛らしい獣の証。
恥ずかしげながらも嬉しさを含み、ゆるりと揺れた。

■END■

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2020.09.06 了
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