【Rockman.EXE@】
犬耳の恋人A【RE】
「は、ぁ…も、コレ使うンは…よさねッ…か!」
「へっ…本当は気に入ってんじゃねぇのか?」
「そッ、げな…わ、け…!」

…じゅぶっ…ずぶっ、ずちゅっ、じゅぶっ!
ぱんっ、ぱちゅ、ぱんっ!

「ふ、ぁ、アン…ッ! 急に、そげに激しくぅ…!」

濃密な正常位による性交の中で、不意に緩められた律動から僅かな余裕を得たアツキだったが、すぐさまヒノケンによる力強い抜き挿しが再開し。
穿たれながらビクビクとアツキの身体は跳ね、快感の押し寄せに身悶えて固く目を瞑ると。
生理的に溢れ出た涙が静かに頬を伝う。
ヒノケンは尚も腰を打ち付けながら涙に気付くと、口唇を寄せて舐め取った後にアツキの耳を───正確には、アツキの頭からちょこんと生える犬耳を。
深く、アツキのナカへ自身を挿入しつつ甘く食む。

フカ…はみっ…

「ひゃっ…ァ、あンッ…! …耳っ…や、めッ…」

自身が帯びる熱、自分のナカを求める熱。
下半身へと集約される熱い劣情に加え、性感帯と化している犬耳に向けた口唇による愛撫。
くすぐったさも手伝い、アツキの頭の中はジンジンとした甘い痺れで満たされ続けてしまい、快感以外の感覚が入って来ず真っ白になる感覚。

ずちゅっ、ぱちゅ、ぱんっ、ぱちゅっ!
……クチュ…

「ぁ、はぁっ…アっ…!」

ひとしきり愛らしい犬耳を可愛がり終えると、ヒノケンは覆い被せた身体を起こしてアツキの腰を掴み直し、ナカを堪能していたが。
今度は穿つ度に揺れている、勃ち上がったアツキの自身を構う事にしたらしく。アツキからすれば唐突に自身を握り込まれ、反射として強く握るシーツ。

「へっへっ…俺好みのイイ熱さだぜ…」

熱を上げるアツキの身体に満足すると同時。
そんなアツキに呼応する様、ヒノケンの自身も。
まだ焔を喰らい足りないと昂る。

…ミチッ…ミチ…ギチッ…

「ン、あ、アッ…ま、また…お、ッきく…ッ!」

自分のナカで質量を増す自身。
犬耳尻尾が生えるだけに留まらず、媚薬の効果も含まれ快感に対して敏感になっている身体は、その増加に狂おしい程の反応を示す。
甘い声を漏らして鳴き、自然と腰を捩らせながら熱く潤んだ瞳でヒノケンの事を見上げてしまっては、アツキから誘っているも同然と解釈されて仕方がない。

「…どうやら、おねだりの躾は出来てるみてぇだな」
「は…なっ、何ぬかスて…ひぁ、ア、ぁンっ!」

じゅぶ、じゅぽっ、ずちゅ、ぱんっ、ぱちゅん!

昂った熱塊の如き自身をヒノケンは遠慮せず抜き挿し打ち付け、的確にイイ箇所へと穿ち。
腰が浮いて弓なりに反れてゆくアツキの上半身。
肉同士が弾ける音が鳴れば艶色を増した嬌声も上がり、薬の虜であるように見えるのだが。
薬だとか関係無く、アツキが思い願うのは。

「ぅ、あッ…アッ…オッサ、ン…もっ、と…だべ…こげな程度で、オラ満足はせン…かンな…」
「へっ! これでも足りねぇか。コイツはどうだ?」

ばちゅっ、ぱちゅっ! ずっぷ、ずぷっ、どちゅっ!

「ひゃァッ、ン…! それッ、エエだ…あッ…!」

アツキの瞳に宿る焔に暗さは無く。
行為をねだりながらもヒノケンを挑発する口。
上等だとヒノケンは口角を上げ、応じる様に一段と激しくアツキのナカを蹂躙してゆけば。
互いの自身に集まる熱が急速に高められて。

「ふ、ァッ、あ、オラ…も、ぅ…イク、イクだ…っ」
「イケよ、俺もお前のナカに出してやるからよ…!」

快楽に委ねる腰を指の跡を残す程に強く掴み。
奥底から沸き上がるマグマの如き熱の衝動に従って、叩き付ける様に繰り返される律動。
限界ギリギリまで悦の波に飲まれまいと堪えていたヒノケンとアツキだが、いよいよ。
堰切れる絶頂の時を迎える。

ずぷっ、ずちゅっ、ぱちゅんっ…じゅぶんっ!

「うぁッ、アンっ…! あ、ア〜〜〜ッ…!」

びゅるるっ、びゅるっ…びゅくるるるっ…!
…キュウウ…ッ…キュン、キュンッ…!

「ちぃっ…! 何て締め付けだ…! クゥッ…!」

びゅぶるるるっ、びゅぶ〜っ! びゅるるるっ!
…どぷっ、どぷどぷっ…とぷんっ…!

「ひ、ぁ…熱…ぅ…オラのナカ…いっぺぇ、に…」
「ふっ…ふぅ…っ……へっ…」

ヒノケンの自身が深々と突き入れられる衝撃にも似た挿入によって、アツキは射精に至り。
びゅるびゅると鈴口から白濁を溢れ出させながら、ナカは収縮してヒノケンの自身を締め。
ヒノケンもまた、アツキのナカへ白濁を注ぐ。
射精の勢いに身体を震わせ、熱を味わい。
やがて迸りは互いに落ち着いたが、アツキの犬耳と尻尾はまだ残っており薬は切れておらず、まだまだ快楽の余韻の中に在りたいと。
ベッドを背にするアツキの思考は望んでいたが。

……ぐっ…ぐんっ! …ぬちゅ…っ…

「えぁッ?! な、何するだオッサン!」
「こんな事後の余韻なんてのも悪くねぇだろ」

ボンヤリと、ある意味では力の抜けていたアツキ。
その身体を急にヒノケンは背中に腕を入れて軽々と繋がったまま抱え起こし、強制的に対面座位の形を取り。アツキは突然の事でヒノケンの頭を抱えてしがみつく。
確かに、こんな密着も…キライではないけれど。
いちいち唐突で振り回されるのが癪に障る、といった認めきれない複雑な顔をするアツキ。

…なで…さわっ…クシャ、クシャッ…

「ンひゃぅっ…! だ、だから、み、耳は…っ!」
「とか言って、ロクに抵抗はしねぇじゃねぇか」
「…そッ…そげな…」
「犬耳を可愛がられんの、ハマってんだろ?」
「ン、ンなわ、け…っ! あ、はぅ…う、ン…ッ!」

アツキの頭を撫でながら、感度の良い犬耳を弄ぶ。
この場合、頭を撫でるのは単なる「ついで」。

「ン、ん…っ!」
「……ッ…」

…キュン、キュウッ…ミチ…ッ…

全身を掛け巡る悦にアツキの身体が震え。
咥え込んだままのヒノケンの自身を、アツキからすれば全く意識せず締め付けてしまう。
射精に及び、次第に萎えてゆく筈だった自身は。

「おい…そんな締めると、もう一回ヤる事になるぜ」
「ンだったら、犬耳サ触るで…!」

スル…むぎゅっ!
…スシュッ、シュッ、シュッ…!

「ひゃうッ…! 尻尾なら、エエとかで…あン…ッ!」

素直に犬耳から手を離したと思ったら、その手は下に向かい今度は尻尾を扱き始めだし。
犬耳と同じく、本来は有る筈の無い部位が性感帯となっていて、そこから与えられる快感に対して抗える術がアツキには無い。
まるで自身を手コキされているのと同等で。
ビクッ、ビクッと跳ねる度にヒノケンの自身を締めて昂りを取り戻させてしまい、その熱にあてられて自らの自身も互いの間で勃ち上がる。

「へっ…そろそろ薬の効き目は切れる頃合いか。…しかし、コレじゃ続けるしかねぇよな」
「なッ、何が"続けるしか"だべなオッサン!」
「お前だって、またおっ勃ててるだろうが」
「ぬ…ぬぐぐ……わひゃうっ?!」

言い返せないアツキを「同意した」と見なして。
対面座位から再びの正常位へ。
アツキをベッドに転がし、ヒノケンはすぐさま先程ナカに出した白濁を染み込ませるかのように、抜き挿しを開始して性交に耽ってゆく。

じゅぷっ、ごぷ、じゅぽっ、じゅぼっ!

「ぁ、アッ、ひゃぁン、ん…ッ!」

激しくナカを掻き回し穿たれ、響く音は淫靡。
アツキの腰は、奥をねだって誘い揺れ。
堕ちるように淫らな炎と焔の情交。

「イイんだろ? …もっと、ハマれよ。…アツキ」
「ン、ふ、ァあ…オ、ッサン…っ」

アツキへと向けた言葉の筈だったけれど。
言葉にしたヒノケンには、自嘲めいた笑みが浮かぶ。
薬がどうこう、犬耳と尻尾がどうのという事はなく。

ハマっているのは───…


"アツキ"にハマっているのは、自分の方だと。


熱を上げ続けるアツキの身体を抱き潰しながら。
少しだけ、ヒノケンは自覚していた。

■END■

2006.01.11 了
2023.03・旧作から全面リメイク
clap!

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