【Rockman.EXE@】
犬耳の恋人【RE】
)犬耳尻尾が生える御都合媚薬



「な、な、ななななンねコレはーッッッ?!?!」
「…ナニ…つってもな…耳?」
「ンな事は分かってるべ! オラが聞いてるンは耳は耳でも、なスてどう見ても犬耳にスか見えねのが頭っから生えてるンかッちゅう事だべな!」

さて、事の発端は少し前に遡る。
本日のヒノケンはというと、非常に機嫌が良かった。
才葉学園での研究生を兼ねた教員採用が決まり、同時にアツキを才葉学園・高等部へと転校させて自分の炎研究の助手にする申請も無事通過。
これまでは遠距離で偶に会う形だったが。
才葉シティへと引っ越せばアツキは寮生活になるとはいえ助手を優先するとしていて、会う頻度は比べ物にならないくらい増えるであろうし。
それはつまり、夜の。互いの内に秘めた火を確かめ合うセックスも不自由しなくなる筈で。
現に今の二人は長期休みの間に引っ越しを進めるべく、デンサンシティのヒノケンの家をアツキが訪れているのだが、直に会うのは久々。
素直には言い出さないけれども、互いを求める空気。
もうひとつ、ヒノケンの機嫌がやたらと良いのはWWW時代のツテで入手した「媚薬」の事。
本来ヒノケンは道具やら薬やらを使う趣向はそこまで強くないのだが、研究という新たな道を踏み出せた自分へのご褒美気分で気付いたら購入しており。
買ってしまったのならば有効活用。

「おう小僧、飲み物要るか?」
「気が利くでねか、喉乾いたから貰うだ」
「…要るんだな、ちょっと待ってな。…へっへっ…」

セックス後に効果が切れたらアツキから飛ぶであろう怒声と枕は覚悟で、何時もより乱れてもらおうと、アツキの飲み物に媚薬の錠剤を砕き仕込んだのだ。
だがヒノケンは───購入した際の店主の弁。
「面白い事になる」との言葉を軽く聞き流してもいて。

「…確かに面白ぇ事になったな、柴犬辺りか?」
「おもスれぇ事あっか! ちゃンと戻るンだべな!?」
「…さぁてな」
「あのなぁオッサンーッッ!!」

寝室のベッドにて、まだ服を脱ぐ前のアツキの言う事はまったく正論だとヒノケンも思う。
なのだが正直なところ目の前で起こったアツキの変化にヒノケンはまだ思考が追い付いておらず、煮えきれない様な返事をただ返すのみ。
暫し犬耳を見詰めるしかなかったが。

「(…あんのオヤジ…何がどうなるのか、ちゃんと言いやがれ。俺にこんな趣味は無ぇぞ)」

次第に事態を飲み込めたのか。
アツキの頭から可愛らしく生えているフカフカの犬耳を軽く触って、紛れもない現実であると確認をして深く溜め息をつく。

「オッサン! オラの話ば聞いとるンか!?」
「ああ、聞いてるけどよ…」
「ちゅうか、オッサンのせいで間違いねンだな! そンで、その…エ、エロいのなンだべ!?」

その通り。

「…ま、否定はしねぇな」
「こ、こ、こンのエロオヤジ───ッ!!」
「誰がエロオヤジだ! 誰が!」
「オッサンの他にいね、ぇ…べ…ッ! …っ…」
「…? …小僧? どうした?」

今までヒノケンと並びベッドに腰掛けていたアツキ。
怒りに任せて立ち上がりヒノケンに食って掛かろうとしたのだが、何故か直ぐに勢いは途絶えてしまい、ぺたんとベッドに座り直してしまった。
どう見ても新たな異常を感じたからに違いない。

「な、何でも…ね、ねぇ…」
「お前は本当に分かり易いな。…その様子だと、他にも変わったところが有るってのか?」
「! …どッ、どっこも変わってなンかねぇだッ!」

力強く首を左右に振って否定するものの、この態度では寧ろ図星と言っているようなモノ。
目を合わせず、悟られまいと必死なアツキに、隣に座るヒノケンは様子を観察していると。
ふと見たアツキの尻の辺りに、ズボンの下で謎の膨らみが出来ている。窮屈に押し込められているような、元からあったという訳ではなさそうな。

「…もしかして…尻尾も生えてんのか?」
「ちッ、違うべ! ンなモン生えてなンか無ぇべ!」
「ふーん。そんなら見せてみろよ、確認だ」
「や、やめッ! やめねッかーッ!」

完全に「ぎくっ!」という音がアツキから。
膨らみの正体を尻尾だと指摘され、更に首をブンブンと強く振り抵抗しようとしたけれど、ベッドに押し倒して尻尾を確認しようとしてきたヒノケンの腕力には敵わずに組み敷かれ。
手際良く下着ごと下半身の衣服を剥ぎ取られる。

ぐいっ……フサ…ッ…

「…へっ…やっぱり、あるじゃねぇか」
「オ、オッサンのアホ〜ッ!」

仰向けで組み敷いてきた事からアツキは最後の抵抗として脚を閉じ、ベッドと尻や脚の間で板挟みになっているモノを隠し通そうとするも、それも無駄。
いとも簡単に膝から脚を割り開かれ。
現れたのは、間違いなく尾てい骨から成る犬の尻尾。

「ほー…こうして見ると、これはコレで悪くねぇな」
「な、何がだべなッ!」
「キッチリ、俺の犬だって躾けてやるよ」
「ンなッ!? 誰がオッサンの犬だべな! …きょ、今日はもうオラはヤる気でねくなっただ!」
「我慢出来んのか? コイツは物欲しそうだぜ…」

きゅむっ…クチュ、クニッ…

「…ッ…! や、ァ…さ、触るでねぇ…ッ!」

薬を盛った本人が、あまりの事態にすっかり忘れていたが、この薬はそもそもが「媚薬」。
遅効性だという事もヒノケンは思い出し、犬耳と尻尾が生えたというのは媚薬としての効果が表面化している目安なのではないかと見当を付け。
予想通り尻尾と同時に露わになったアツキの自身は既に熱を帯びて上を向き、ヒノケンが軽く握り柔らに弄ると先走りが溢れ、アツキは悦を孕んだ声を漏らす。

…シュ、シュッ…

「ッは…ァ…ふッ…」
「ガチガチじゃねぇかよ。…一回ヌいてやるか」
「は…? ちょ、オッサンいきなりッ…!」

れろっ…れる…はむ……くぷ、じゅぷぷぷっ…

「ンんっ、くぅ…ッ…!」

軽く竿を扱かれたところから唐突にヒノケンから亀頭へ舌を這わされ、更には軽く口に含められてしまった。それだけで達しそうな程に湧き上がる射精欲。
ゆるりと咥内に含むは亀頭から竿へ及び、果てさせるべく開始するアツキへのフェラチオ。
じっくり追い詰める様に緩急を付けて舐り。
弱い裏筋は掠め責め、刺激を敢えて抑えられながら温い咥内に包まれた自身は咥える前から勃起をしていたけれども、熱を増すのが止まらない。

じゅるっ…じゅぷ、じゅぷっ…
…じゅうッ! じゅぷっ、くぷっ、じゅぷ…!

「ひぁあッ…! なに、そげに吸って…アっ、あ…!」

達するギリギリで弄んでいたヒノケンだったが。
急に吸い上げたのを契機にフェラチオを本格化し、精を搾り取るかの如く自身を貪られて、アツキの高まり続けていた射精欲はとうとう決壊してしまった。

じゅぽじゅぽっ、じゅっ、じゅぅうっ…!
…びゅるるる! びゅく、ぴゅくっ…びゅーっ…!

「うぁッ…アッ、ぁあ…っ…」

解放された白濁がヒノケンの咥内へ注ぎ込む。
次々と溢れ吐き出される勢いだが、ヒノケンは事も無げに余さず総て喉の奥へ飲み込むと。
射精の終わりも迎え、自身から口を離す。

…ずる……ちゅぽっ…

「…はぁっ、はぁ…はあ…」
「へっ…こんなので一回イッたくらいじゃ、収まるどころかもっと燃えてしょうがねぇか」
「じょ、冗談でねッ…そげな訳…」
「そんだけ元気なのにかよ」
「る、るッさいべ!」

とは吠えるが、実際にアツキの自身は射精したというのに萎えてしまうような気配は無く。
完全に媚薬としての効果が出ているのは明白。
射精前よりも硬度を増してすらいて。
そして自身のみならず、後孔がヒノケンの自身を待ち望んで蕩け疼き、アツキの意思を伴わず卑猥にヒクついている感覚も伝わってしまう。

「辛ぇだろ? …言えよ、何が欲しいのか。ん?」
「(…〜ッ! ぐぐ…こンのオッサンは…!)」

アツキに何を言わせたいのか、など。
ヒノケンを求める言葉なのは火を見るよりも明らか。
徐々に霞む思考と理性をプライドと怒りで支えて、どうにか「欲しい」とは言わずにいる。
だが、それも強制的な快楽の前に脆く崩れる寸前。
はじめは言い渋ったとしても長くは保たず、何時もより楽に自分を求める台詞が出るだろうとヒノケンは踏んでおり、その魂胆がハッキリ見て取れるのがアツキには気に入らない。

「(勝手にオラをこげな身体にスて、反省とか悪かッただとか思わねンかこのオッサン!)」
「へっへっ…睨んでてもしょうがねぇだろ? ココによ…ナニが欲しいのか言ってみやがれ」

二チュ…クチュ…
…ぷちゅ…っ…クニクニ…ヒクン…クニッ…

「ふ、ァ…あ…ッ! やめッ…弄るで、ねぇだ…!」

咥内射精の後、媚薬の効果なのかアツキの鈴口からは先走りと精子の混じったモノをトロトロと流し続けていて、ヒノケンはそれを指で掬うと。
指に絡ませ、アツキの後孔を撫で回しだす。
孔は淫らにヒクついている事も、これでバレただろう。

「焦らされたくねぇだろ? …言えよ?」
「(う、くッ…オッサンのが、欲スいとか言ったら…絶対に調子サ乗るに違いねぇだ…!)」

しかし元々、「我慢」というのが欠如している性格。
媚薬の効果の前に、快楽に堕ちてしまう限界は目前。

「(…ッ…言うくれだッたら…!)…オッサン!」
「うぉっ!?」

勝ちを確信した事で生まれていたヒノケンの隙。
渾身の力を込めてアツキは薬に抗い気怠い身体を跳ね起こし、驚くヒノケンに強い目線を送ったかと思えば、意を決したのか。
ヒノケンの下肢へとアツキは手を伸ばした。

「な、なンね…オッサンこそ辛そうでねか…」

指先が触れたのは、まだ衣服の下のヒノケンの自身。
ソレは衣服越しでも勃っていると分かる程。
ごくりと喉を鳴らしたアツキは、ぎこちない手つきでヒノケンの自身を取り出してゆく。

……ブルンっ!

「…あん?」
「オ…オラも口でスてやるだ…そンで…オッサンからオラが欲スぃって、言わせッから…!」
「…へっ、面白ぇじゃねぇか。やってみろ」
「……ン…ッ…」

…ぺろ…ぺろっ、れろ…

勢いでヒノケンの算段を覆したものの、アツキがフェラチオを行うのは実のところ初で。
勃起した大人の自身を目の前にしてしまうと、咥内にソレをいきなり含むのは躊躇してしまい、どうにか亀頭を舐めるのが精一杯。

「ンぁ…ッ、はぁ…」

ぺろぺろ…っ…ちゅ、ちゅっ…

不慣れで勝手が分からず、先走りを口の周りに散らしながらも何とか奉仕するアツキの姿。
犬耳と尻尾にチロチロと覗く舌も相まって、仔犬がミルクでも求めている様に見えてきて。
見下ろすヒノケンには、愛おしさと同時。
アツキへの支配欲や所有欲の炎が燃え上がる。

「そんなんじゃ、何時までも俺はイかねぇぜ?」
「…は…? …ッ…! ンうっ…ふぐ…ッ!」
「教えてやる、こうすんだよ」

…ぐぽっ! …じゅっ、じゅぷっ、じゅぽっ…

にぃっと口角を上げたヒノケンはアツキの頭を押さえ、咥内に自身を捩じ込んでしまうと。
イラマチオとまではいかないが、フェラチオのやり方を躾けるよう押さえ付けた手で頭を動かしてやり、口での抜き挿しはどうすれば良いのか教え込む。
アツキの咥内は突然、熱い屹立を捩じ込まれて圧倒的な質量に襲われた上、喉元近くまで圧迫されながら行う抜き挿しで目には薄く浮かぶ涙。
けれどもアツキは意地で喰らいつき。
徐々にヒノケンの教え無しに、アツキから拙くも懸命なフェラチオが行われる音が室内に。

…じゅぷ、じゅぶっ、くぽっ、じゅぽ…っ…

「ふぅッ…ン、んぅッ…」
「へっへっ…良くなってきたな。もうちょい頑張れ、そしたらイけるかもしれねぇからな」

フカッ…フカフカ…

ヒノケンの無意識の行動。
もう頭は押さえ付けなくて良いと判断して、自由になった手は自然と犬耳を触り弄りだす。
ちょっとした可愛がり気分…と思ったのだが。

「…! …ンんぅ…ッ! ふ、くぅ…ンッ…!」
「…あん? …この犬耳がイイのか?」

弄った途端。
アツキの身体はビクンと跳ね、明確に快感を示した。
要領を得はじめていたフェラチオも、予期せず与えられた悦に飲まれて止まってしまう。
何が起きているのか。媚薬の効果は生えた犬耳を相当な性感帯にもしているのだとヒノケンはすぐさま理解したが、アツキの犬耳を弄るのは止めない。
こんな面白い事、より口角を上げさせるだけ。

「へっ…ホラどうした? 続けろよ」
「…ぷぁッ…ハァッ、や、やめねッ…か!」

頭への押さえ付けからは解放されていた為。
犬耳を弄られ続けたアツキは快感に敗け、ヒノケンの自身から口を離して身を震えさせ。
愉しくヒノケンは眺めていた───次の瞬間。

「う、ぁ…ッ…アッ、アアアッ…うぁ…!」
「ぁあ? …っ! …お前…」

びゅくっ、びゅるるるっ…びゅくるるっ!
…ぱたぱた…っ…ぱたっ、ぱた…

「ッは、ぁ…ハァ、ッ…はぁ…で…出つまッ…た…」

シーツに白濁を放ち、アツキは達して。
ヒノケンも、まさか犬耳を弄るだけで達するとは思ってもおらず、流石に声に混じる困惑。
だが、その顔がお決まりの笑みを取り戻すのは直ぐ。

「…しょうがねぇなぁ…」

まだイった余韻でと尚も残る媚薬の効きで身体を動かす事はままならず、ヒノケンの太腿を枕にして荒い息を繰り返すアツキの髪を軽く撫で。
ヒノケンは抵抗する事も出来ないアツキをベッドの上に転がし、うつ伏せに寝かせれば。
愛らしくふるふる震える犬耳と尻尾がよく見え。
思わず舌なめずりをして、アツキ本来の耳へ口唇を。

「…だがよ。俺をイかせられなかった上に、小僧一人だけ勝手にイくのは無しじゃねぇの」
「ふ、ぇ…なに、ぬかスて…」
「先ずは俺のをケツでも覚えさせて躾けるか」
「…ッ、あ…アンッ…!」

ぬちゅ…ぷちゅ、クニッ、クニ…

ボンヤリとヒノケンの言葉を聞くしかないアツキには、抗う術も無く身を投げ出すのみ。
何が起きるのか首を横に向けてヒノケンの動向を窺っていると、ローションを纏わせたらしい滑る指先が尻尾の下に潜り込んで後孔を解しだす。
挿入するのだと意思を持った下準備。

クニ…ヒクヒクッ…ヒクン…つぷ、ぬぷぷぷ…っ…

「く、ぅあ…なスてこげに身体…あッつい、だ…!」

普段よりも解す時間は少ないが、媚薬で仕上げられている身体ならば問題ないと見たのか。
ヒノケンはアツキのナカへ指を埋め込む。
侵入してくる感触を捉えた身体は、媚薬と射精で敏感さを増して快感に対し過剰な反応を示してしまい、おかしくなるくらい全身を包む熱、熱、熱。

ずる…ずぷっ、ずぷぷ、ぬぷっ!
……ずぷぷ…ずぷっ、じゅぷ、ずちゅっ!
キュウッ、キュン…キュウウ…ッ…

「ひ、ァ、はぁっ、アンッ…あぁンッ…!」
「熱い…へっへっ…イイな…燃えるぜ…」

蕩けたアツキのナカが一本の指などすぐさま受け入れる様を見て、ヒノケンは二本・三本と指を増やし挿れて掻き回し、吸い付いてくる心地にうっとりと。
自分好みの焔の熱に漏らす声。
つい、熱中してしまい夢中でアツキのナカを堪能し、三本の指でアツキを鳴かせ喘がせる。

ずぷずぷっ、ずちゅ、ぷちゅ、ぐちゅっ!

「あ、ぅ…オッサン…ッ、指でねくッ…て…ぇ!」
「…っと、いけねぇ。そろそろイイか」
「ひぁ…ッ…」

…ずる…ずるるっ…にゅぽっ…

アツキからの懇願めいた声を聞いて我に返り。
ヒノケンが総ての指をナカから引き抜くと、今のアツキにはそれだけでも快感で甘く鳴き。
感度の良さに満足気な表情を浮かべたヒノケンは、とっくにビキビキと音がしそうな程に勃ち上がっている自身を埋めるべくアツキに体勢の指示を。

「犬っころとのセックスならバックだろうな、お似合いだろ? …四つん這いになりな小僧」
「…ッとに、このオッサンは余計な事ぬかスだな…」

色々アツキとしては文句を言いたいけれども。
指ではなく自分を求めて滾る自身が欲しいと漏らしたのはアツキだから、疼きが止まらぬ身体を静める為にも指示に従い、アツキはヒノケンに尻尾を振り向けながら四つん這いに。
フリフリの尻尾に誘われヒノケンはアツキの背後を取ると、指で解した後孔に自身を宛てがわせ、ガッチリと腰を掴んで一気に貫く。

ぷちゅ…ぐっ…ぐぷんっ! ずぷずぷ…ずぷぷっ!

「…ッ! …く、ぁ、あアンッ…ふぁッ、アン…!」
「挿れただけで、そんなに鳴いてたら保たねぇぞ」

───動くぜ。

ポツリと囁く様にアツキの背へヒノケンは告げ。
直後、交尾と呼ぶなら呼べと言わんばかりの激しい抜き挿しを開始して腰を打ち付けだす。

じゅぶっ、じゅぽっ、じゅぷ、ずちゅっ!
ぱちゅ、ぱんっ、ぱんっ、じゅぽっ!

「ひぁアンッ…!ひぁっ、アぁ、あ…ッ!」

ギリ、と音が聞こえそうな位アツキはシーツをキツく掴み、与えられる快感に悶え鳴き。
その姿がとても淫猥で、もっともっと見たい。
抜き挿しの勢いからローション塗れで繋がり貪る自身とナカが淫らな水音を立て、腰を尻に打ち付ける乾いた肉の弾ける音は止まらず。
ただ、ただ、性交の虜となる最中。

じゅぽっ、じゅぽ、ぱんっ、ぱちゅんっ!
ずちゅ、じゅぶっ……フサ、フサ……ぎゅむ…

腹に触れ寄せてきた尻尾を何気なく握った。それは。

…キュウッ、キュン、キュウンッ…!

「…ッ…! なんつう締め付けを急にしやがる…!」
「ァ、アッ…! 尻尾も…ッ、オラ…駄目だ、べ…!」
「…ああそうか、犬耳と同じで尻尾もか」

握った途端にアツキのナカはこれまでに無いくらい締まり、射精しそうになってしまった。
まだ愉しみたいと堪えたヒノケン、理屈は犬耳と同じで媚薬の効果で尻尾もまた相当に感度の高い性感帯であると分かったのは新たな収穫。

「ふぅん…へっ…」

口の端を歪めて怪しげな笑みをヒノケンは漏らすが、アツキには当然ながら見えない笑み。
抜き挿しは一旦、動く事を止めてぐっぷりと自身をアツキのナカへ埋め込んだまま、右手は尻尾を握り扱き始め、左手は屹立するアツキの自身を握って同じく射精を促す様に扱く。

フサ…シュスッ、シュルッ…
…シコ、シコシコッ…シュッ、シュッ…

「なッ…なにスて…! …あ、アンッ、アン…! や、ぁ…ッ、オラ、おかスくなッツまう…!」

自身に尻尾に熱塊が埋まる後孔。
三点から悦を送られてアツキの身体は跳ね続け。
舌を出して喘ぎ善がり、ヒノケンの手の中のアツキの自身は脈打ち射精の近さを物語ると。

「うぁ、アッ…イク、イッツまうだぁ…ッ!」

びゅるっ、びゅるるっ…びゅくっ…ぱたぱたっ…

「…ッ、は…はーっ、はー…ぁ、アアッ?!」

…ぶびゅるるるっ! びゅーっ、びゅるる…っ!
とぷとぷ…とぷ、どぷっ…!

「へっ…悪ぃ、勝手に出しちまったわ」
「ひぁ、う…熱ぃ…ッ…どんだけ、出すべな…!」
「悪いついでだが、まだ終わりじゃねぇぞ」
「え…は、な、何…ッ…!」

アツキが再びの射精に至った事でヒノケンが手を止めた事から、流石に落ち着くまでは休ませてくれるものとアツキは淡く期待したのだが。
何の前置きも無しにナカで多量の白濁を注ぎ込まれる射精に及ばれ、内から身を焦がす。
無遠慮な奔流が次第に削がれ始めるまで堪え。
だというのに、ヒノケンはまだ終わりではない等と。

…ずりゅるるっ…じゅぽっ、じゅぽ、じゅぽっ!
ぐぽ、じゅぶ、ぱん、ぱちゅ、ぱんっ!

「はンッ、アンッ、アン…! 立て続け、にぃッ…!」

自らの精に塗れてグズグズに蕩けるアツキのナカを、どこまでも貪らんと再開されるヒノケンの抜き挿しは激しく、じゅぽじゅぽと泡立つ音すら混じり。
ヒノケンにしても射精したばかりだというのに、全く萎える気配は無く剛直のまま穿つ。
ガツガツ腰を打ち付け、睾丸にまだ残る精の一滴までもアツキのナカへ注ごうという本能。
どちらが獣だろうか。
そんな事を過ぎらせるヒノケンだけれど、互いの持つ火を重ねるセックスの時は何時だって貪り合い、相手は自分のモノなのだと求め合う。
───炎と焔という、本質がそうさせるのだから。
何もおかしな事は無い、口角を一層に釣り上げてラストスパートを掛け律動を繰り返す。

ずちゅっ、ずぷっ、じゅぷ、じゅぽっ!
ぱちゅんっ、ぱんっ、じゅぽじゅぽ…っ!

「あぅッ…あ、アッ、オラ、またァ…ッ!」
「へっ! じゃあ一緒にイクとするか…そらよ!」

じゅぶ、じゅぶっ…どちゅっ!
…びゅぶるるるっ、びゅるる〜…っ…ぶびゅるる!

「クッ…! 全部お前にやるぜアツキ…!」
「ンぁッ、オッサン、っ…ァあ〜〜〜…ッ!」

びゅくっ…びゅるっ…ぶぴゅ、るるっ…ぱたた…

アツキのナカを徹底的に嬲り尽くしたヒノケンは根本まで自身を埋め、今一度の射精を。
正に一滴残らず注いで来る迸りに呼応する様、アツキもまた連続した絶頂で量は控えめになっているものの、射精に至りぱたぱたとシーツに白濁を散らし。
繋がったまま浸る余韻。
ぷるぷる震える犬耳へヒノケンが口唇を寄せると。
仔犬のように、小さくアツキは鳴いた。

───…

「……」
「…やれやれ、だな」

後始末を終えて沸かしたお風呂で全身を隅々まで洗い流し、浴室を後にして寝室に戻ったアツキは即ベッド上の布団に潜り込み枕に顔を埋め突っ伏していて。
遅れて寝室に戻った、同じく湯上がりのヒノケンはアツキの姿を見て軽く呆れながらも、布団を捲り隣を陣取ってみたが反応は無い。
アツキが選んだ媚薬セックス後の行動は、つまり。
怒声でも枕投げでもなく、完全無視。

「あーつきーぃ、悪かったって」

突っ伏す事を貫くアツキ。
当然ながら返事は無し。

「機嫌直せよ、アツキちゃーん」

どう聞いても反省しているとは思えない呼び掛けをしつつアツキの背に軽く腕を回し、くしゃくしゃと風呂上がりで少し濡れた髪をヒノケンは撫で。
その、撫でるアツキの頭から犬耳は失せており、尻尾も同様に尻からは綺麗に消えている。

「効果が切れたら犬耳も尻尾も綺麗サッパリ無くなったんだからイイじゃねぇか、媚薬プレイなんてのも新鮮で、お前もヨかったんだろ?」
「ちっとはオラに悪いと思わねッかぁあ! こンの変態エロオッサンがああぁぁああッ!」

無視をするというのも我慢が必要。
欠如気味のアツキは、わりとアッサリ口を開く。

「誰が変態だ誰が!」
「オッサンの他にいねぇべッ!」

ヒノケンの方に突っ伏していた顔を向け。
怒っているからかセックス中の事を思い出して恥ずかしいからか、とにかくアツキは顔を真っ赤に染めながら噛み付く勢いで声を荒げ吠えると。
ベッドサイドのナイトテーブルを指差し。

「も、もうソレを使うンは御免だかンな!」

今回の元凶である、件の薬が入った小瓶を示すが。
アツキの剣幕など全く気にする様子の無いヒノケンは、その小瓶を手に取り愉しげに弄ぶ。

「あんなに燃えてたクセによ。それに結構高かったんだぜコレ、使わねぇと勿体無いぜ」
「そげなのオラが知った事でねぇだ!」
「つってもなぁ…やっぱり、サッサと数を減らして終わらせてぇなら協力して貰わねぇと」

カシャッ…クルクル…

「…ちょ、ちょっと待つだオッサン!」

この話の流れで小瓶の蓋を開け始めているヒノケン。
直感的にイヤな予感がしてベッドの中でアツキは後退ったが、それで逃げ場など無いしヒノケンは手の中に取り出した薬を持ちながら詰めてくる距離。
ギラリとした焼ける眼差しに、上げられた口角。
間違い無く、青い焔を得ようとする時の顔。

「ほ、ホントに待たねっか! まさか…いっ、今からまたヤるとかぬかス気だかオッサン?!」
「当たり前だろ、夜は始まったばっかりじゃねぇか」
「だあぁあああッ! やっ、止めねっかーッ!!」

じたばたとアツキは暴れ抵抗しようとするけれど。
少しばかり力を込めたヒノケンの腕力にはとうてい敵わず押さえ込まれ、口に近付いてくる指先には一見すると何の変哲もない錠剤が摘まれていて───

…翌日のアツキはヒノケンを無視する事が出来た。
声を出すのも億劫なくらい、抱き潰されたから。

■END■

2005.06.03 了
2023.04・旧作から全面リメイク
clap!

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