【Rockman.EXE@】
放課後の恋人/保健室【RE】
)目隠し拘束プレイ│イラマチオ│攻フェラ



キーン コーン カーン コーン…

才葉学園・高等部内に響く授業開始のチャイム。
生徒は勿論、授業を受け持つ教師も既に教室へ収まっているのが当たり前の筈なのだが。
それを完全に無視して廊下を歩く者が居た。

『ホントに次の授業をサボって保健室に行くのか?』
「どうせ、あンの授業の大半はオラ寝かけとるから、出ても出ねくても一緒みてなモンだ。…それに、今日は順番的に絶対に当てられッからイヤなンだべ」
『分かるっちゃ分かるけどな…』

どうやら歩いているのはPETを持つアツキ。
自らがカスタマイズした相棒と呼べるナビである、バーナーマンと会話をしながら向かっている先というのは、サボり目的の保健室らしい。
次が元から気乗りしない授業である事に加えて、問題解答の指名が回ってくるのがイヤだという理由で仮病を使い時間を潰そうという魂胆。
流石にバーナーマンも少し呆れ気味だが、健康そのものにしか見えないアツキが具合が悪いと言っても、養護教諭には通じないだろうという算段もあり。
取り敢えずはアツキの行動に任せている様子。

「あれ…保健室の先生、留守なンか?」

そうして保健室の前まで来たアツキだけれど。
ドアのロック部分に備え付けられている小さなパネルには、「外出中」の文字が光っていた。

『…って事は、ロックが掛かって…』

ガラガラッ!

「なんね、普通に開いただ。プラグイン端子が見当たらねッから、ロックされとったら開けられねかったべけンど…ラッキーだなや」
『……表示だけで、ロック掛け忘れかよ』

PET内で呆れ声を増してしまったバーナーマン。
アツキはさっさと保健室内に入ると中を見回してみるが、養護教諭は確かに不在らしく。
室内に設置された仕切りの奥のベッドを覗いても先客はおらず、間違いなく無人の保健室。

「へへン、これは都合がエエだ」

ドカっとベッドに腰掛け、自分とバーナーマンだけの室内にアツキの顔には満足気な表情。
脇にあった棚の上にPETを置いて、大きな伸び。

「こンなら先生が戻ってきても、"寝たら治った"って言えばそれで言い訳出来るかンな!」
『…しょうがねぇな…ま、あの授業つまんねぇしな』

このオペレーターにして、このナビといったところ。
一応、バーナーマンにはアツキのサボりを止めようという気持ちもあったにはあったが。
こうして実質お膳立てされてしまっているならば、今日は仕方がないという結論に至る。

「ンだべ? バーナーマンも、ちっと休むだ」
『そうするか。…だけどアツキ…』
「分かっとるだ、サボるのはこの授業だけにスッから。タイマー頼むべ、バーナーマン」
『…おう! 了解だぜアツキ!』

アツキは棚のPETを取り直すと授業が終わる時間にタイマーをセットしてから、バーナーマンをスリープモードにして再び戻し置き。
PETの処理が正常に行われたのを見届け終えると、毛布を広げて本格的にサボりを開始。

「ふぁ〜あ…こうスてると…やっぱ、眠いべな…」

静かな保健室内には、校庭から聞こえる体育の授業の歓声が霞のように聞こえるのみで。
加えて今日はとても麗らかな心地好い日で。
程よい音と気温は、アツキが微睡むのに充分。
タイマーはセットしてあるのだから、時間になればバーナーマンが起こしてくれる筈だ。
ならばアツキに睡眠欲に抗う理由は無い。
瞼を閉じ、眠り落ちてしまおうとした───その時。

……コツ、コツ…

(……ン…先生が戻って来たンか…?)

誰かが廊下を歩いて此方へ向かっている音が聞こえ、眠り落ち掛けていた意識を起こす。
徐々に近付く足音に耳を傾けてみたところ、やはりその主は保健室の前で立ち止まった。

ガラガラ…

「…ったく、授業中にヘマするとはな…」
(…! …こ、この声…は…オ、オッサン…っ!?)

ガンッ!

保健室に入り、聞こえてきた声の主はヒノケン。
理解したアツキは、そのまま大人しくしていれば良かったものを、反射的にやり過ごそうとして頭からすっぽり毛布を被って潜り込んだ際に。
あまりに慌てて足でベッド端のパイプを蹴り飛ばしてしまい、寧ろ存在を示してしまう。

「あん? …ベッドに誰か居るのか?」
(こ、こげな状況でオラだとバレたら…あンのエロ教師、何スるか分かったモンでねぇ!)
「おい、具合が悪いか? 大丈夫かよ」

一層に近付いた足音と、仕切りを開けてアツキが包まっているベッド上を窺っている気配。
どうにかこのままヒノケンに自分だと気付かれず、体調を崩してしまった生徒が眠っていると思わせたくて、遅まきながらアツキは息を潜める。

「……寝てるみてぇだな」

仕切りを閉じる音がして、これは上手くやり過ごせたに違いないと毛布内のアツキは安堵。
後はヒノケンがこのまま出て行けば万々歳だが、恐らく授業中に怪我をしてしまったのだろう、養護教諭が居ない為に自分で手当てを行う音が聞こえ。
ほんの少しだけ、アツキは怪我の心配。
しかし幸い大きな怪我ではなかったのか、それほど時間は掛からず手当てを終えたらしきが窺い知れ、響く足音は入ってきたドアへと向う。

(…よ、よし!バ、バレねかったべ…)

…Pi…PiPi…ガチャン!

(……へ?)

それは、ドアを"開けた"音ではない。
掛け忘れられていた、ドアロックを掛けた音。

コッコッコッ……シャッ、シャッ…!

「おい……起きてんだろ? アツキ」
(〜〜〜〜〜…ッ! な、なスてバレただ…?!)

安堵から一転してアツキの頭の中は真っ白。
再び仕切りが開かれた音がすると、今度はヒノケンが中に侵入してから仕切りを閉じられ。
明確に自分の名を呼んできた事に何故しか浮かばず。
更には。

…ぐっ…ガバッ!

「のわぁッ! な、何スるだオッサン!!」
「ほらみろ、起きてるじゃねぇか」

予想外の展開に固まってしまっているアツキに構わず、ヒノケンは毛布を引き剥がした。
その行動と口調に全く迷いが無い事から、改めてアツキだという確信を持っていたに違いなく、不敵な笑みを見せるヒノケンに向かい投げる疑問。

「な、なスてオラだと分かったべッ!?」
「その棚の上に置いてあるPETのカスタマイズジャケットは、お前専用の柄じゃねぇか」
「ンなっ!? …そ、そだった…」

バーナーマンをイメージした専用カスタマイズジャケットの作成を注文し、届いた際にヒノケンへ自慢げに見せびらかしたのが、完全に仇となったのだと。
理解して愕然とするアツキにヒノケンは笑みを深め。
毛布を除けてベッド上へと上がり込み、仰向けに寝るアツキへ覆い被さって逃げ場を塞ぐ。

「病人には見えねぇな…サボりたぁ、いい度胸だ」

くい、と顎を掴まれ合わせられる目線。
映るのはアツキしか知らない、ヒノケンの顔。
眼鏡の奥の熱を孕む瞳は、アツキを求める火が宿り。
これから何が我が身に起きるのか、など。

「悪い小僧には、教育的指導が必要だよな?」
「オッサンの場合、絶対に教育でも指導でもねぇヤツに決まってンべ! …ッ、ふぅ…っ!」

ちゅく…にゅるっ、にゅるる…

掴まれていた顎を更に上に向けられ。
強引に口付けられたかと思うと間髪を入れずに舌を捩じ込まれ、アツキの舌に纏わり付き。
にゅるにゅると咥内を蹂躙される感覚に痺れる頭。
顎を掴んでいたヒノケンの手は気付けば枕とアツキの後頭部の間に入り込み、頭を持ち上げ浮かせてきたものだから、ついアツキもヒノケンの肩を掴んで僅かに上半身を浮かせて。
夢中で貪り合う二人の舌と舌。

ぬる…ちゅぽ…っ…

「ン、ふ…ぷぁっ…オッサ、ン…?」

アツキはキツく目を閉じて蕩けそうになる思考を支えていたのだが、どうした事かヒノケンの舌は想像したよりも早くにアツキの咥内から出てゆき。
良かった筈なのだが、こうもアッサリしているという事は何か企んでいるのではないかと過ぎったアツキは閉じた目を開こうとした。が。

シュル…ッ…シュルシュル、ギュッ…

「…は、はぁッ?!」

開いた目には何も映す事が出来なかった。
何故ならばアツキの目には、ヒノケンが先程の怪我の治療の際に見付けて隠し持っていたであろう包帯が巻かれ、それは手際良く何重にも。
つまり頭を浮かせた目的は…目隠しでの行為。

「なっ、何スてるだオッサン!」
「目隠しプレイなんてのも偶にはイイじゃねぇか」
「え、エエ事ある訳ねぇべ! …ふ、ぐ…ッ…!」

喚く暇も与えられず、また重ねられる口唇。
だが、これ以上ヒノケンに勝手な真似をされたくないアツキは、ビクともしないと分かっていても見えないながらにヒノケンの肩を押して抵抗しようとする。

…ちゅ…グイッ!

「ったく、邪魔くせぇ腕だな」

重ねた口唇をヒノケンは離したが、不機嫌混じりな声からは本当はもっと味わうつもりだったのだろう。アツキの抵抗で仕方なく、だ。
抗ってきたアツキの両腕を軽々捕らえてしまう。

「は、離すべオッサン!」
「冗談、目隠しだけにしといてやろうと思ったんだがな…暴れるんじゃあ、しょうがねぇ」

言い終わるや、アツキの頭の上に両腕を押さえつけ。
もう一巻き包帯を取り出し、固く結び拘束しだす。

「やめねっか! …オ、オッサン…? …ッ、ぐ…?!」

両腕を手首の辺りを中心にして包帯でぐるぐる巻きにされ、拘束が確定してしまうと同時。
自分に覆い被さるヒノケンの気配が一瞬、消えて。
何が起きたのかと思った次には、圧迫感が襲う。
どういう状態になっているのか目隠しされたアツキは推測するしかない。胸の上に、何か。

カチャ…カチャッ…

頼れるのは聴覚、そこに届いた音は眼前。
金属混じりの音にはアツキも聞き覚えがあり、出来れば違っていてほしいが間違いなく。
ヒノケンが自分の身体に跨り乗り、ベルトを外している。としかアツキには思えなかった。

「ななな、何スてるべ! オッサ…! …ッ…!」
「どうすりゃいいのか、分かるだろ?」

頬に当てられた感触。
まだ確たる芯は持っていないが、熱い塊の様な。
何であるか、など。
ここまでを振り返れば、考えるまでもない事。

「…こンの、エロ教師…」
「るっせえな、分かったんなら咥えやがれ」

何をどう言ったところで状況が変わるとは思えず。
亀頭を頬から少しツンと不満気に突き出した唇に押し付けられ、アツキは雄の昂りに観念する他なく、舌を出してヒノケンの自身に這わせ。
視界無き中で、舌と口唇での奉仕。

ぺろ…れろ…れろっ…
…ちゅぷ、ちゅっ…れろ…ちゅむっ…

「ン…っ…ふ…」

どうにか首を起こして行う愛撫。
鈴口に舌を挿し入れたり、裏筋の辺りまでは何とか届く為、重点的に舌を使い出来る奉仕を行う事で段々と自身は熱く屹立して芯を宿してきたが。
咥えようにもアツキには今以上は無理な体勢。
ヒノケンからも、焦れた声が飛ぶ。

「おいおい、もうちょい奥まで咥えてくれよ」
「む…無茶ぬかスでねぇ! オラからは限界だべ!」
「お前からは、な。だったら手伝ってやらぁ」
「…へ? …ン、んんっ!?」

…ぐっ…ぐぷっ、ぐぽっ…!

咥内への圧迫感。
喉元近くにまで達するソレは、ヒノケンが自身を先端どころか竿まで咥え込ませてきたからで、アツキが無理ならばと腰を進めて捩じ込んだのだ。
視界の情報が無く、理解が遅れているアツキに。
ヒノケンはアツキの頭を押さえ、無理矢理抜き挿しを開始して咥内を勝手に使い始めた。

じゅぼ、じゅぽっ、じゅぷ! じゅぶっ!

「ん、んンっ…! ふぐっ…ンンぅ…ッ!」

その行為にアツキの意思は皆無。
されるがままヒノケンの欲を受け止め、行き場のない唾液と先走りが口端から零れ落ち。
征服欲と支配欲を満たすに充分なこの状況とイラマチオ行為に、ヒノケンの顔には嗜虐を孕む興奮の色が表れてアツキに執着し欲情。
そうして湧き上がる炎は、激しさを加速させて。

じゅっぽ、ぐぽっ! じゅぷっ、じゅぽっ!

「ふンッ…ふぐぅッ…んン…っ!」
「イイぜぇ、燃えるっ…! 出すからなアツキ…!」

じゅぶっ…びゅぶるるるっ! びゅるるる〜っ!
…ドプドプッ、ドクッ、トプっ…!

「…! …ん、ンぅ…っ…!」
「クゥ…おおっ、すげぇ出るな…全部飲めよ」

突き立てる様に自身を奥まで咥え込ませ。
ヒノケンはアツキの咥内に射精し、頭は押さえ付けたまま注ぎ込み白濁を零す事を許さず。
行き先に出来るのは飲み込む他になく、アツキは咥内で暴れる白濁を必死に喉を鳴らしながら飲み下してゆき、じきにヒノケンの射精も落ち着き。
アツキが大半の精を収めた頃合いを見て、ずる…とヒノケンが咥内から自身を引き抜いてやれば、鈴口とアツキの口唇との間に引かれ落ちる精の糸。

「ぷ、は…かは、ぁッ…」
「へっへっ…」

大きく酸素を求める荒いアツキの呼吸。
ヒノケンがアツキの胸の上から離れると、激しいイラマチオに身体をぐったりベッド上へ投げ出し、これ以上の行為など望んでいないと言いたげな様子。
けれどヒノケンは気付いた、イラマチオの最中にアツキは───ヒノケンとの性交に期待をする焔を灯してしまい、甘い疼きを抑えきれずに腰を揺らして自身を屹立させていた事を。

「コイツは何だ小僧、俺のを咥えて興奮したか?」
「な…? ひゃ、あっ…!? や、止めるべっ…!」

未だ視界も両腕も機能しないアツキには何の事かと思ったが、ベルトを外され下着ごと制服を剥ぎ取られだした事で、勃起しているのがバレていると悟り。
例えバレているにせよアツキは足をバタつかせて阻止しようとしたが、ただ虚しく終わり下半身を露出させられ、ブルンと上向くアツキの自身。

「元気なモンだ、お返しをしてやるよ」
「…へ…お返スって、何言ッ…」

ぴちゃ…れる、れるっ…れろぉっ…

「ふ、ァ…あアッ…! オラの…舐めるで、ね…!」

アツキの自身に分厚い舌を這わせるヒノケン。
裏筋をねっとりと舐めてやれば、アツキの身体はびくびくと反応を示し、自身も更にビンと勃ち上がって先走りを溢れさせる。
視覚がままならない今のアツキは他の器官が補おうと働いているのか、触れられる事に対する感覚が普段よりも過敏に情報を得ようとしている状態。

れろ…っ…くぷ、じゅぷぷっ…
…じゅっ、じゅぷ、じゅぷっ、じゅぽっ…

「は、ぁンっ…ひゃ、ぁッ! アッ、あンっ!」

五感のひとつが正常に働かない、それも視覚となると"何をされるか分からない"恐怖心を芽生えさせているところに、自身を咥えられる快感。
あたたかな咥内の心地好さが恐ろしいとも思え、それでも身体は熱くなり昂り続ける一方。
どうにかなってしまいそうなアツキは。
ただヒノケンのフェラチオに身を委ねて鳴き喘ぎ、湧き上がる射精欲を感じ取り腰が浮く。

じゅぷっ、じゅぶ、ぐぷっ、じゅぷ…っ!

「うぁッ…あッ…! イクッ、出つまうだ…ぁ!」

びゅるるるっ、びゅーっ、びゅくるるる…っ!
…トプ、トプトプッ…

程なくしてアツキは射精に至り。
ヒノケンの咥内に熱い精が迸ったが、ソレを余す事なくヒノケンは飲み込んで自身を離す。

ごきゅ…ちゅぽっ…

「…はぁ、はぁっ…はあ…ッ…」
「へっ…随分と早ぇな。相当、感じてるみてぇだな」

軽く口元を手の甲で拭い、アツキを見下ろしながらヒノケンは感度の良さに満足気な笑み。
元はヒノケンとしても目隠しは気紛れ。
しかし想像以上に良い反応を見せるアツキに対し、燃え上がった情欲の炎は一層に盛り。
ヒノケンの自身は一度の射精後から熱を取り戻して、アツキのナカを求めてやまない。

…ぐい…っ…!

「はぁっ…アッ…ま、つべ…オッサ、ン…っ…!」

割り開かれる脚。
見えずとも、次に何をされるのかは明白だ。

つぷ…ぐち…ぐに、ぐに…ぬち…
…ぬぷ…ぬぷぷぷ…っ…

「ふ、ぅうッ…!」

鈴口から零れ伝っていたアツキの先走りや白濁。
それらは後孔の窄まりにも辿り着いており、ヒノケンは逸る気持ちを抑えながら指に纏わせてぐにぐにと入り口となる孔を柔らに解し。
多少、何時もより早いが指をナカへと挿し入れて、ナカの事も自分の事を受け入れさせる為だけに拡げて指の数を増やしてゆく。

…つぷ…ぬぷ、ぬぷぷっ…
ぐちっ、ぐち…ずる…ずちゅ、ぬちゅっ…ずぷっ!

「ぁアッ! あンっ…ひゃ、あッ…!」

アツキのナカを三本の指で掻き回し、拡張具合を確かめるべく指を擬似的な自身の抜き挿しのようにしてやると、スムーズに仕上がっているのが窺え。
萎え掛けていたアツキの自身も、熱を戻し。
過敏な身体と感覚は、ハッキリとヒノケンの指を捉えてナカを締めてしまい、ナカをいいように扱う指のカタチを感じ取って高まる羞恥。
だが今のアツキには羞恥も高揚の材料。
目隠しされ、腕を拘束され、脚を割り開かれ後孔を晒す上に指を捩じ込まれて解され。恥ずかしい筈なのに、ヒノケンを求める想いもまた大きい。

ずっちゅ、ずちゅっ…くぱ…ぁっ…

「あッ…うァ…は、ぁンっ…」

不意打ちで指を広げられ、ナカに入り込む外気。
辱めにも似た行為にすら漏れ出るのは甘い声。
準備が整ったと納得したヒノケンは口角を釣り上げ、ナカから総ての指を引き抜いてやる。

ずるるる…っ…にゅぽんっ…
…ヒク、ヒクッ…ヒクン…

「へっへっ…物欲しげにヒクついてやがんな…」
「…く…ぅ…オラは、そげな…」
「へっ! まだ言うか、そろそろ素直になりやがれ」

にちゅ…ぷちゅっ…キュウ、キュン…
…くちゅ、ぬちゅ…にちっ…

「! …っ…せ…セン、セー…」

ヒノケンの自身を欲して淫らにヒクつく後孔へ、望み通り膨らんだ先端を押し当ててみれば、解れた孔は吸い付きナカへ誘おうとするけれど。
アツキから言葉を得たいヒノケンは、すぐに埋め込まず先端で円を描き孔を撫でて焦らす。

「あ、やぁ…っ…そ、げなので、ねく、てぇ…ッ…」
「俺のが欲しいんだったら、ちゃんと言えよ」

ぐぷ…

「く、ふ、うぅンっ…!」

軽く腰を進めて先端を沈め、疼きは増長。
もっと奥までと後孔は自身を咥えるだけの器官になり。
ヒノケンもまた、今すぐにでもアツキのナカへ押し入り欲のままに交わりたい炎を抑え、今か今かとアツキが自分を求める言葉を待つ。

「ほ、スぃ…べっ…オッサ、ンの…セ、ンセーのが…オラの奥サ…いっぱいにスる、だ…!」
「よぉし満点だ、ご褒美だぜアツキ…!」

ぬぶ…ぐぷんっ!
…ずぷずぷ、ずぷぷぷぷっ…!

「あっ、あン…っ…ああッ、ひゃぁンッ…!」

互いに待ち望んでいた瞬間。
一息に最奥まで挿入され、アツキのナカはヒノケンの自身で満たされキュンキュンと締め。
漸く炎も焔も真に互いを貪り合える性交。
一切の遠慮の無い抜き挿しがベッド上に響く。

ずんっ、ずちゅっ、じゅぽ、じゅぼっ!
ぱん、ぱちゅ、ぱちゅっ、ずぷんっ!

「ッあ、アンっ、はぁンッ…! せ、センセー…目だけ、でも…取ってほ、スぃ…だ…頼む…」
「! ……アツキ」

抜き挿しの激しさに身を焦がされ悦に委ねながら。
アツキが目隠しからの解放を望む。
今まで経験した事の無い程に高められた性感は、感覚のひとつを失う事で得られたもの。


けれど。

やっぱり。

五感の総てでヒノケンを感じたい。

そういう意思から出た、言葉。


「…今、外してやる」

ヒノケンは腰を打ち付けるのを一旦、止めると。アツキの目に巻いた包帯に手を掛けて。
シュルシュル外し取れば、アツキの瞳に戻った光。

「…ン、ぅ…せ、んせ…ぇ…ッ…」

包帯には濡れた跡が有り、涙だとすぐ理解した。
行為の最中に生理的な涙を零すアツキを見た事は何度もあるが、明らかにそれとは別格の涙の量と、現れた不安を湛えてしまっている顔。
快感に勝るとも劣らない恐怖心が、アツキを襲っていたのだとヒノケンは気付かされる。

「…悪かったな…ちょっと、調子に乗っちまった」
「セン、セ…」

まだ、不安を拭えないアツキの瞳から指で涙を掬い。
腕の包帯も外して解放すると、総ての戒めを解かれたアツキは自由になった腕をヒノケンの首に回して抱き寄せ、そのまま続きをねだる様に腰を揺らし誘う。

「へっ…」

アツキの顔には、何時もの少し生意気な。
その瞳に宿した焔に誘われるままヒノケンは抜き挿しを再開し、貪欲に交わり射精へと自身を昂ぶらせるべく幾度もアツキのナカを穿ち、互いに求め求められ。
ひとつの火になる感覚は、キライじゃない。
キライになんか───なれない。

じゅぽっ、じゅぽっ! ずちゅ、じゅぶっ!
ぱんっ、ぱちゅ、じゅぽじゅぽっ!

「んッく…ぅ、アッ…あんッ、アンッ…! せんせぇ…セン、セ…! オラ、イク、イクぅ…!」
「へっへっ…! ああっ俺もだ、出すぜアツキ…!」

びゅるっ、びゅく…びゅるるるっ!

…ぶびゅるるっ、びゅぶるっ、るるっ…びゅーっ!
ドプン、ドプッ…トプトプ…ッ…

「ふ、クゥウッ…! …まだ、こんな出るか…へっ」
「うぁッ…アァ…っ…熱い、だ…センセー、の…」

キツく抱き合いながら達した二人。
互いの間にアツキは熱を放ち。
ヒノケンはグズグズに蕩けながらも自身に吸い付いてくる心地好いアツキのナカへ、所有を示す様に睾丸の中に残るありったけの精を注ぎ込んだ。

───…

キーン コーン カーン コーン…

PiPiPiPi…PiPiPiPi…

『…ん…おっ、アツキ! 授業が終わったぜ!』

アツキがサボる事を決めた授業の終わりを告げるチャイムと同時に、鳴り出すアラーム。
タイマーで再起動したバーナーマンは、PETを立てて置いてもらえたお陰でベッド上も見る事が出来、まだ毛布に包まっているアツキに呼び掛ける。

『おーい! アツキって!』
「…バ、バーナーマン…悪いけンど、次で今日は終わりだス、このまま休ませてほスぃべ…」
『ええっ、お、おい、どうしたんだよアツキ!?』

モソリと毛布の塊が動き、やっと自分の方に振り向いたとバーナーマンが思ったら、何故かアツキの顔は熱っぽいように赤くて。
もしかして、スリープモードの間に本当に具合が悪くなってしまったのかと心配になった。
大丈夫かと声を掛ける、その前に。

ガラガラ…ッ…

「いけない、ドアのロックを忘れていたかしら…あらっ、どうかしましたか? 火野先生」

養護教諭が戻ってきたのだと分かったが。
もう一つ、バーナーマンが理解した事がある。

『(…オッサン…?)』
「ああ、ちょっと授業中に怪我をしただけッスよ」
「そうでしたか…ごめんなさい、急用を頼まれて。またすぐ出ないといけないのですが…」
「自分で処置したから大丈夫ッス、そいじゃ…って。そうそう、これは一応なんスけど」

仕切り越しの為に、やり取りの様子を詳しくは知れないが。どうやらスリープモード中にヒノケンがやって来ていて、そして保健室から出るところ。
そこに養護教諭が戻り、ドア近くでの会話らしい。

「俺のクラスの火村が寝てるんで…先生の用事が終わっても、そのままにしといて下さい」
「火村くんが?」
「はぁ…ちょっと、具合が悪いみたいッス」

何かしら言葉があった訳ではないものの。
バーナーマンは、すぐに気付く。
アツキから「誰のせいだ」というオーラの放出を。

「放課後、俺が様子を見に来ますんで。宜しくッス」

ガラガラッ…パタン…

『……アツキ』
「…な、何も言わねでけれ、バーナーマン…あンのエロ教師…ほ、放課後って、まさか…」

何処か愉しげに去るヒノケンの足音を聞きながら。
総て悟ったバーナーマンは、また毛布に潜り込み包まったアツキの背中を───少し同情を含んだ眼差しで、見守る事しか出来なかったという。

■END■

2006.04.10 了
2023.02・旧作から全面リメイク
clap!

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