【Rockman.EXEA】
放課後の恋人/先生とバレンタイン
!
)結腸責め│メスイキ│ハート使用
ちょっとだけ放課後の恋人/体育館倉庫が前提ですが、このお話だけで大丈夫だと思います
+
「…ホレ、オッサン。今日はバレンタインだとかッちゅう日だから、チョコレートやるだ」
「もう少し可愛げのある渡し方をしろよ」
「別にいかンべ、貰えるだけありがたく思うだ」
世に甘いチョコレートが溢れ返るバレンタインデー。
担任教師と生徒で恋人同士、という事にはなっているらしいヒノケンとアツキも、少々ビター風味ではあるがアツキからヒノケンへチョコレートが贈られる。
しかし、普段通りの態度で振る舞うアツキだけれど。
ぷい、とヒノケンから背けた顔。
その頬が仄かに赤らんで見えるのは、チョコレートを贈る事の気恥ずかしさや照れからだろう…と、言っても。アツキはきっと、ヒノケンの家まで外が寒かったからだと反論する筈。
そこまでを見越して、ヒノケンは口角を上げ笑む。
「まあ、何時かの体育館倉庫でヤッた後に渡されたのに比べりゃ、小僧にしちゃ上出来な渡し方だけどな。あん時は、もうホワイトデーだったしよ」
「…余計な事を思い出させるでねぇべ」
二人が恋人関係に至る切っ掛けはバレンタインのチョコレートで間違いないのだが。当のチョコレートがアツキからヒノケンに渡されたのはホワイトデー。
用意はしていたけれど、自分達の関係は甘いチョコレートを渡すのに相応しいのか迷い。
一ヶ月が過ぎて体育館倉庫での情事を終えた帰り道の際、アツキはぽつりとヒノケンに…自分以外にも身体の関係を持っている相手は居るのかと聞いた。
ずっと、聞かないでおこうとしていた事。
だけれど、鞄の中のチョコレートの賞味期限が近付くに連れて。聞かないでいる事の方が堪えられない想いを募らせ、とうとう言葉に表したところ。
ヒノケンから返ってきたのは、自分以外の相手は居ないどころか既に付き合っているつもりでいたという旨の内容で。アツキは驚いたし、安堵も喜びも感じて。
そうして渡したホワイトデーにバレンタインのチョコレート、二人にとって正式なお付き合いに至った証。だがアツキには、思い返すとやはり恥ずかしさの方が上回る記憶な模様。
「へっ…そう言うなよ、こっち向け」
「…ッ…ふ、ふン…」
テーブルの上に受け取ったチョコレートを置き。
ヒノケンはソファに並び座って顔を背けているアツキの肩に腕を回し、強めに抱き寄せ。
手を出して顔を無理に向けさせはせず、言葉だけ。
抱き寄せられた逞しい腕や胸板の熱にアツキは少しの間だけ浸ると、自発的に顔を向ける。
視線が交わったヒノケンの眼差しは、やけに優しげで。普通の恋人関係ならば嬉しく思うかもしれないが、アツキには見透かされている感の方が上回るのだろう。
意識せず、尖る口唇。
「何だ? キスのおねだりか? 可愛いねぇ」
「ち、ちがッ…!」
はっ、とした時には遅く。
尖らせていた口唇に重なるヒノケンの口唇。
じっくりと深く、睦み合う恋人らしいキスはズルい。
アツキはヒノケンの身体を…そもそも、押し退けようというのは無理なのだが。それでも抗うといった素振りを見せる事も出来ず、甘く優しいキスに溺れ。
静かに離れる際には、口唇に寂しさすら想う。
…ちゅっ…
「…へっ。大人しくしていたじゃねぇの」
「…るッさい。エエから、オラのチョコ食べるだ!」
素直にキスを受け入れ、堪能してしまった事に離れてからジワジワと悔しさが滲むアツキ。
恋人なのだから良いだろう、とはいかないのが二人。
アツキはテーブルに置かれた自分が贈ったチョコレートの箱を手に取ると、器用ではないが包装をアツキなりに丁寧に外して蓋を開け、チョコレートと御対面。
整然と並ぶ中からハート型のビターを選んで摘み。
先程までキスを交わしていたヒノケンの口唇へ。
「この場合、キスで渡してくれるモンじゃねぇの?」
「調子に乗るでねぇだオッサン、こンで充分だべ」
「充分…充分ねぇ、だったら"こう"だな」
「は…?」
ヒノケンが何を言っているのか、アツキはすぐに理解が出来ず。その間に口唇まで運ばれたチョコレートをヒノケンは特におかしな事はせず咥内に含む。
何だ、何でもないのかとアツキが手を退こうとした。
その手を。
…ぐっ…!
ちゅぷ…ちろ、ちろ…れろ…っ…
「ななッ、オッサン何スとるだッ…!」
退く事が出来ずに取られ、適当に選ばれたであろう人差し指と中指がヒノケンの咥内へ。
咥内にはチョコレートだって未だ残っていて。
溶け出したハートごと二本の指に這わされる舌。
ちょっとした指フェラという事になるのだろうか、咥内と舌とチョコレートによるぬるりとした感触が指を覆う心地に、アツキは次第に劣情の焔が盛りだし。
自分の指を舐め上げるヒノケンを見詰める眼差しには、何処か期待を交えさせた色が窺う。
ちゅぷっ、ちゅぷ…れろ、れるるっ…
「…ッ、ふ…ぅン…」
思わず漏れ出てしまう感じた声。
ヒノケンには聞こえなかった事を願ったが、刹那の静止はきっと聞こえたから生まれた間。
掴み取るアツキの手をスリスリと撫で始めてきて、やたらな優しさがアツキには上からの余裕と受け取られ癪に障る。けれど、擦られる手の熱は欲しい。
目の前の男にそう思う限り、どうしようもないのだ。
アツキは熱い息をひとつ吐き、続く指フェラのぬめり蕩ける心地に任せ、ほんの僅かな抵抗としてヒノケンの舌を二本の指で挟み絡めてやれば。
じゅっ、と。吸い上げられて身体がピクンと跳ねる。
ちゅうっ…ちゅぷ…ちゅぽ…っ…
「…こ…こンで満足スただか…オッサン…」
「取り敢えず、な。美味いチョコじゃねぇか」
「ふ、ふンッ。渡スっちゅうなら手抜きはせンだ」
「そうかいそうかい、へっへっ…」
漸く咥内から解放された二本の指。
あくまでアツキは平静を装った態度で言葉を紡いでいくが、欲情の気配は既に悟られて。
ヒノケンに見透かされている事に居心地を悪くしたアツキは、落ち着く為にもこの場を離れる口実を探り、抱き寄せるヒノケンの腕を振りほどくようにして勢い良くソファから立つ。
「何だ? 何処に行こうってんだ?」
「…指、ベタベタだかンな。手ぇ洗ってくるだ」
「ふぅん」
実際それは、おかしな口実ではない。
チョコレートと唾液に塗れた指のままでいたくないという理由、本格的な性交の最中でもない今ならば、席を外して手を洗いに行こうと思うのは自然だろう。
上手く離れられるに違いない、確信したアツキがリビングから出て行こうとした背中に。
「手だけとか言わねぇで、シャワー浴びて来な」
「は、はあッ? …な、なスてだべなッ」
「明らかに指フェラで発情していたじゃねぇの。構わねぇぜ、俺の準備は済んでるからよ」
「〜〜〜…ッ…こンのオッサン…知らねぇだ!」
抱き寄せられた際。
確かに、知ったボディソープの香りが鼻孔を擽った。
だからって───
……バタンッ!
「やれやれ、乱暴に閉めるんじゃねぇっての」
裏腹に愉しげなヒノケンの口元。
アツキがリビングから出て少しの時間を置き、贈られたチョコレートを大切に仕舞っておこうと蓋を閉じて手に持ち、ヒノケンもまたリビングから出れば。
浴室から聞こえてきたのは明らかなシャワーの水音。
口角を更に、思惑通りといった風に釣り上げ。
チョコレートを仕舞うと、ヒノケンの足は元居たリビングには戻らず寝室へと向けられた。
───…
ぷちゅっ…ぐぷ…ぐぷんっ!
…ずぷ、ずぷ、ずぷぷぷぷ〜…っ…
「ハァッ…あッ…センセー…」
「…へっへっ…知らねぇとか言ってたクセに、すっかりソノ気になってるじゃねぇか小僧」
「…やかまスィだ。エエからオラを満足させるべ」
「開き直りかよ、まぁ良いけどな」
ベッド上、アツキのアナルに埋め込まれた自身。
念入りに解されたナカは逞しく屹立した男性器に拓かれながらずぶずぶと飲み込み、亀頭はアツキの奥の部分まで到達し、自分のモノではない性器による侵入に艶を含む息を吐く。
それを揶揄うと、またすぐアツキは普段の態度だが。
ヒノケンは僅かに目を細めてアツキの腹を擦り出す。
「(…さっきから何だべな、焦らスてるンか…?)」
今日のセックスに、アツキは何処か違和感があった。
前戯から挿入に至るまで、普段よりも丁寧に扱われた気がするし。何より、折に触れて今のような…まるでマッサージをしているかの様な行為が含まれ。
正常位で自身を挿入されて理解したが、マッサージされているのはヒノケンの亀頭が辿り着いている辺り。そう考えると「此処まで入っている」と暗に羞恥を誘った行為かもしれない。
マッサージの真意はまだ分からない、けれどもアツキは今の扱われ方には労りや慈しみといった気持ちが感じ取られ、バレンタインを意識して恋人らしい睦み方をしようというのか。
「(…そンでも…エエけンど…ッて、オラ…)」
普段のセックスなら、挿入されて今頃はガツガツと腰を打ち付けられながら自身を抜き挿しされ、互いの身を焦がし合う交わりに興じている筈だけれど。
目立った抜き挿しはされずにマッサージを続けられ、次第にアツキのナカは疼きを覚え。
キュウッ
キュン
とヒノケンの自身に吸い付く。
やはりこれは甘くスローなセックスをしようというのではなく、ヒノケンの算段では激しさを抜いてアツキから求めさせようという魂胆なのだろう。
そう結論を出したアツキは、そうはさせるかという反抗心で黙り、焦れったさを抑え込む。
「…へっへっ…物足りなさそうだな小僧」
「ンなッ?! そ、そげな事は無ぇだッ」
図星だが反抗心のままに返すアツキ。
そこで見上げたヒノケンの表情には───労りや慈しみではなく、お決まりの企んだ笑み。
"このオッサン、やっぱり"
アツキの頭の中に即座に思い浮かぶ。
単なる焦らしプレイでは終わらない予感。
「安心しな、ちょっとした準備ってだけだからよ」
「こ、今度はオラに何スるつもりだべな!」
「大分マッサージをしてやったし、これまでのセックスで小僧の前立腺も可愛がってきてやったからな、多分イケるだろ。撫でられた箇所を意識していな」
「ンだから、何スるつもりなンか教えねっか! 言わねンならオラこれ以上ヤらねぇだ!」
「別に俺はここまで準備が出来たら小僧の協力が無くても続けるぜ? 構わねぇんだな?」
「ぐぬぬ…こ、こンのエロ教師ば…脅迫でねか!」
「何とでも言えよ、へっへっ…」
疼く身体に男性器をアナルに挿入された状態では、逃れるよりも快楽に溺れてしまいたい。
アツキには選択する余地も余裕も、既に無いのだ。
観念したアツキは覚悟を決める様に大きく深呼吸し、マッサージされた箇所を意識した。
「よーし、俺の生徒なら聞き分けが良くねぇとな。そんじゃあ今夜の授業といく…かっ!」
タイミングを見計らい、ヒノケンが腰を進める。
今迄は未到達だった───アツキの更に奥へ。
…ぐぐっ……ぐぽんっ!
「お゙ッ!?
お、あ゙ッ…
な、なンッ…
」
「ふうっ、上出来だな。ココまで届く、立派なチンポを持ってる先生で良かったな…って」
「は、あ゙ッ…アアッ…
」
「初めて結腸をブチ抜かれて、軽くトんじまったか」
「けっ…ちょ、う…? コレ…オラの、入ッたらいけねトコに…入ッツまって…お゙ッ、お゙
」
これまでのセックスでヒノケンはアツキの結腸の入り口をノックする事は重ねてきたが、男の子宮などと呼ばれる箇所まで自身を侵入させる事は無く。
けれども、前立腺を開発するなど準備を整えていて。
バレンタインの夜に、それは結実。
開発の甲斐あってアツキは結腸への男性器の侵入に対し、最大級の快感が全身を駆け巡っているし。先程のマッサージも性感を高める為に行われ作用している。
「へ…あ…
頭ン中…ふわふ、わ…に、い゙…
」
「随分、気に入ってもらえたみてぇだな。幸せそうなツラしてよ、気持ち良いか?アツキ」
「おッ…かねぇ、良過ぎて、え゙…
センセー…
オラ、おかスねくらい幸せな、あ゙…
」
アツキの全身は幸福のホルモンで満ちた様。
あまりに強い多幸感に包まれ身体に力を入れられないのか、心なしか何時もはキツいくらいに締め付けているナカも、開きっ放しになっている感覚。
そんなアツキを目にするのはヒノケンも初の事。
勿論、結腸責めによる新たな快楽を焼き付けるつもりで準備をしてきたが、ここまで即座に堕ちるとは想像以上であり、燃え上がる支配欲や独占欲に嗜虐心。
ゆっくりと舌を舐めずり。
アツキの腰を強く掴んで本格的に結腸責めを始めた。
ぐぽっ
ぐぽっ
ぐぽっ!
「おお゙ッ
おンッ
やめッ、センセッ
そこ、出たり入ッたりっ
イグッ、イグッ
」
「つってもメスイキだろ、好きなだけイッちまえ」
「ひぐッ
うあッ、ああ゙〜〜〜ッ!
」
ビクンッ
ビクビクッ
ビクッ
ヒノケンの言う通り、達したアツキに射精は伴わず。
先行する快楽の激しさに舌を出してのメスイキ。
自然と手はシーツを掴んで暴力的な程の悦を少しでも抑え堪らえようとしているが、そんなのはお構い無しにヒノケンの結腸責めは止まらず続く。
ずこっ
ずこっ
ずこずこっ!
ぐぽっ、ぐぽんっ
ぐっぽ、ぐぽっ!
「またイ゙グッ
止まんねッ
ズッとイグッ
」
「幸せなのも止まんねぇか?」
「止まン、ね
センセーにブチ抜かれッ度、オラの身体がしあわせでッ
悦ンどるッ
」
「へっ…お前はよ、ベッドでの授業なら優等生だぜ」
…クニ…クニッ
…ギュウッ
「…!
…い゙ぁ、ああぁぁああ゙〜〜〜ッ
急にッ、乳首まで摘むとかぁッ
」
「優等生なら授業の復習もしねぇとな、乳首を開発してやったのもちゃんと覚えているな」
結腸を責めたまま、アツキの左乳首を摘むヒノケン。
慎ましやかな筈の男の乳首は快感で勃起したかの様にビンビンに硬く尖り、乳首だけで達せるまで責めた以前の開発もあって、あられもない声を上げて更なるメスイキの連続に陥り。
興が乗ったヒノケンは、両の乳首を嬲りだす。
…クニクニッ
クニ…グニッ
キュッ、キュッ
…ギュムウッ
「あ゙ッ、アッ
もッ、結腸でイッとるンか乳首でイッとるンか、オラ分かン、ねッ
」
ビクビク
と壊れたように身体を跳ねさせるアツキだけれど、ガチガチに勃起しているのにメスイキばかりで飾りと変わらない性器へ、哀れみと愛しさがヒノケンのココロに同居し。
同時に、アツキのナカで出したい射精欲も昂る。
…クニ…
…ツイ…ッ…
「ひゃあッ…ハアッ…ン…
」
「初めての結腸責めの授業も、乳首責めの復習もバッチリみてぇだな。…今夜の授業のシメだぜ、今から何時も通りガチでピストンしてやるから、種付けされてコイツから射精しな」
きゅむうっ
にちゅっ、シコッ
シコシコッ
「お゙おッ
やめッ、チンコ扱くで
ねぇッ
」
アツキへ中出しを行う欲求の高まりに、ヒノケンは乳首を解放すると今度は自身を握り。
軽く扱いてメスイキではなく射精に至れるよう促し。
それが済むと両手でアツキの腰を掴み、互いに射精を迎えるべく力強い抜き挿しを始めた。
…ぬぽ…
ぬるるる゙る゙る゙〜っ…
ずぶんっ!
じゅぽっ
ずぷっ、じゅぽっ
どちゅ、どちゅっ
「あ゙〜ッ
ぁあ゙ッ、センセーのガン突きぃッ
オラ、こンでも幸せな気分、にぃ…
」
「へっ、嬉しい事を言うねぇ。そら、出すぜ…っ!」
「ンお゙ッ
お゙ッ
早く、オラのナカ…サ…
」
ずぷ、ずぷっ
ぐぽっ
ぬぼっ
…どちゅんっ!
…ぐぽんっ
ぶびゅっ、ぶびゅるるる〜ッ!
ドプンッ
ドプドプ…ッ
トプンッ…
「ひぎッ
ナカ、ナカって…
ぁ、熱ッ
ああ゙ッ、イク、オラも射精でイグぅッ…
」
びゅるるるっ
びゅるっ、びゅくっ
びゅっ
アツキのナカをズコズコ
と容赦なく突き立て。
いよいよ本気で中出しの種付けに及ぼうという段になったところで、ヒノケンは再びアツキの結腸に入り込んだ上で射精を行い、アツキは衝撃にも似た熱と快感が全身を駆け巡って。
鈴口から白濁を堰切らせてアツキも射精に至る。
メスイキからの続けざまで雄としての絶頂、イキよがり過ぎて最早ぐったりとしながら自身からは溜め込んでいた精がずっとトロトロと溢れ、小さく跳ねる身体。
「あ゙…ぅ…
セン、セー…ぇ
」
「…ふうっ…おう、どうだった? アツキ」
「…オラ…何だ、べ…しあわせ…? なン…かな…?」
「……へっ…」
ふにゃふにゃのアツキの顔は、確かに幸せそうで。
ヒノケンも、思わず目を細めて零れる笑み。
自然と伸ばしていた手をアツキの頬に触れて柔らに撫で擦ってやると、アツキはまるで猫みたいに手のひらへ進んで頬擦りして、またひとつクスリと笑いあった。
───…
「…うぐぬぬぬ…ぐぎぐぬぬぬ…ッ」
「今日はまた派手に呻くねぇ、小僧」
「だ・れ・の・せ・い・だ・な・や…ッ!」
セックスを終えて、何事も無かったかのように整え直されたベッド上のヒノケンとアツキ。
二人もまた身体を洗い、眠りに就く支度を整え終えた様子に性交の痕跡は薄れたけれど。
アツキの方は未だ下半身の多幸感が抜けきらず、へろへろで布団に潜っており。ヒノケンからのちょっかいに対して、普段通りの威勢で返す事が出来ない。
最も、それでも反する意思は見せる訳だが。
そんなアツキを愉しげに見るヒノケンは何時も通り。
「まあ、良かったじゃねぇの。結腸ブチ抜かれて幸せ過ぎるって言ってたんだからよ。バレンタインらしいセックスになったって事で、何も問題は無ぇだろ」
「…オラは、そげな事を言った記憶は無ぇだ…」
恥ずかしさで深く布団に潜るアツキ。
ヒノケンに対して「幸せ」だなんて、そんな言葉を自分から零してしまったのが恥ずかしいし悔しい気持ちも湧いてくる。だけれどアレは、「幸せ」の感覚だった。
認めるしかないから、頭を抱え潜るしかなくて。
「へっ…とにかく、今夜の授業には満点をくれてやる。美味いチョコレートまで含めてな」
言いながら布団を捲るヒノケン。
アツキの頭が見えたかと思うと蠢き、モソリと顔をヒノケンへと向けて少しの間、見詰め。
静かに開いた口が紡ぐ。
「…オラとチョコレート、どッツが…良がっただ」
先生への質問。
答えは決まりきった、ひとつだけ。
「……んなモン、お前に決まってんだろうが」
「ふふン、そうだべ! 当然だなや!」
「チッ…この小僧はよ、言わせやがって。…しょうがねぇな、満点に花丸も付けてやるぜ」
そう告げて。
生徒で恋人に贈る優しく甘いキスを、もう一度。
当たり前みたいに、互いは互いを抱きしめ合う。
───チョコレートみたいなキスに蕩けてアツキは。
先生とキスを重ねる今が、今日一番の幸せに想えた。
■END■
2024.02.12 了
clap!
- ナノ -