【Rockman.EXEA】


放課後の恋人/孕む火の在り処
)ヒノアツ駅弁えっち第4弾



───ずちゅっ、じゅぷっ、じゅぷ、じゅぽっ!
ぱんっ、ぱちゅんっ、ぱんっ、ぱんっ!

「……ふっ、ふう…っ…!」
「はァッ、アッ、アンッ…! ンンッ、ぅン…ッ!」

放課後の逢瀬と情事。
人肌恋しい季節だから、とか。そんな理由は必要としていない熱の篭もる性の交わりの音。
夕闇に潜む第一研究室で、ふたつの火が灯っている。

……ぬ゙るるるる〜…っ…

「(! …このオッサン…コレ好きだなや…ッ!)」

電源の落とされたパソコンが置かれた第一研究室のデスクに手を付くアツキは。時折、高揚を抑えきれず荒い息を漏らすヒノケンに立ちバックで突かれる最中。
じっくりと挿入前に解されたアナルは、屹立したヒノケンの自身を咥え込んで受け入れ。放課後のセックスも何度目か、ナカはそのカタチを覚えたに違いない。
そんな自身が引き抜かれ出ていく様な素振り。
ゆっくりとした排出の動きは、より自身を感じさせてアツキの背中にゾクゾクと甘い波が走るが、ヒノケンはナカから完全に引き抜くつもりではなく。
解っているアツキは、悦に身を捩りながら構えると。

…どちゅんっ!

「〜〜〜…イッ…! ぅあッ、ああア〜〜〜ッ!」
「…へっへっ…イイ鳴き声だぜ」

あと少しで抜け出そうだった亀頭。
ぬらりとローション等で鈍く輝く熱塊の様な竿がアツキのアナルから出てきていたが、ヒノケンはアツキの腰をガッチリ掴み直して一息にナカへ再び埋め込み。
アツキは衝撃に等しい挿入から、構えていてもあられもない声を上げ、その身を戦慄かせ。
思う通りの反応に、満足気なヒノケンの声と上がる口角。すぐさま、再開される抜き挿し。

じゅぷ、じゅぽっ、じゅぽっ、ずぷっ!
ぱん、ぱんっ、ぱちゅ、ぱちゅんっ!

「はァあッ、アッ、アンッ、あアッ…! …オッサン…オラは、こげなので満足スねぇだ…!」
「へっ! 言うねぇ小僧。もっと鳴かせろってか」

愉悦で上がった口角の事はアツキから見えないが。
この状況ならば、上がっているに違いない。
ヒノケンに勝手に満足されるのは癪に障るアツキの精一杯の煽り、ヒノケンのココロには生意気だとする思い以上に、だからこそ得たい想いが燃え盛る。

ずんっ! …ぬぶっ、ずちゅ、ぐちゅっ…

「はッ、ふッ、ふぅッ…熱…ッ…」

一層に激しく穿たれるかと思っていたアツキに、敢えてヒノケンは自身を緩く動かしだす。
深々と竿の根本までアナルに咥え込ませ、そこから大きくは引き抜かずに奥をノックするような短いスパンでアツキのナカを突き、ヒノケンで満たす。
熱の塊が居座る感覚にアナルもナカも甘く麻痺し。
突かれる度にアツキの口からは漏れる悦の喘ぎ。

ずぷっ、すぷっ、とちゅっ、じゅぶっ…

「アぁッ、はァッ、アン、アッ…! オッサ、ン…ッ」

セックスの度、アツキが自分を抱く男へ持つ感情のひとつが「悔しさ」。それは勿論、先の通りヒノケンが自分を犯し、支配する態度を覗かせる事に対してもあるが。
自分が持っていない、赤い炎を持っている事。
それがとても悔しい、どうすれば手に入るのか?
少しでも互いを「重ねる」しか術が分からなくて始まった、一応は恋人関係。この時だけは相手の奥底に灯る火へ触れる事が出来ている気がして、耽る性交。

キュウッ…キュン、キュンッ…!

「(…っ…! …へっ…この小僧はよ…!)」

突然、アツキのナカが収縮しヒノケンの自身を締め。
その心地に呑まれまいと堪え、寄せる眉根。
セックスの中で、こうした締め付けを意識的に出来る程アツキは器用ではない。故に、こういった反応が出るのはヒノケンの責めの成果と言って良い筈。
だがヒノケンはアツキに対して、どれだけ優位を思わせても何処か支配欲は満たしきれず。
それでいて、自分を得ようとする焔に覚える充足。
少年と青年の狭間の男を抱くヒノケンは想う。
自分に無い青い焔は、どうしたら手に入るのか?
考えるのは何時だって目の前の火を得る方法、互いの内に孕み持つなら「重ねる」事で届くと思った。身を焼き焦がす情事の先で、きっと触れる事が。

…にゅる…ずぷっ! じゅぽっ、じゅぽっ! ずちゅっ!
じゅぷ、ぱちゅっ、ぱちゅんっ、じゅぶっ!

「アアッ、アあッ! ハアッ、ア…! アンッ…!」
「そろそろ…っ、小僧のナカに出してやるぜ…!」
「ンく、ぅ…サッサと…はァッ…オラをイかせるだ…! 半端なンは、承知スねッかンな…!」
「へっ! まったく、口が減らねぇ…なっ!」

ずぷ、ずぷっ、じゅぶっ! じゅぽじゅぽっ!
ぱちゅ、ぱちゅっ、ぱんっ、ぱんっ!

「はァンッ、アンッ、アンッ、エエだ、もうッ…!」

ニタリとヒノケンは笑んでアツキの腰を強く掴み。
奥を穿つ行為から射精を促す容赦無い激しい抜き挿しに戻し、アツキも自らも追い込む。
アツキを犯すヒノケンの自身は生だが、アツキの自身は研究室の床に精を飛び散らかした後始末を反省したのか、コンドームが装着されており。
ビンビンと勃起して跳ねる様は射精の近さ。
互いが持つ火が、最も触れ合う時。

「クゥッ…そらよ小僧、お前も派手にイっちまえ!」

ばちゅっ、ばちゅんっ! ずちゅっ…ずぷんっ!
…びゅぶるるるるっ! びゅるるるっ、びゅー…っ!
ドプン、ドプドプ…ッ…! ドプッ、ドプッ!

ぁアアッ…! アッ、あ、アア〜〜〜…ッ!」

びゅるるっ、びゅくるるっ…びゅぶ、ぴゅるっ!

アツキの尻目掛けてヒノケンは腰を打ち付け、堰切れる直前に自身を深く埋め込んで中出しに及び、ドプドプと勢い良く注がれる熱さにアツキも達した。
コンドームの内に次々と溜まる若い白濁。
それ以上に濃く多量な大人の精がナカで暴れる感覚にアツキは震え、パソコンデスクに殆ど突っ伏すようにして射精された事と、自らの射精の悦に喘ぎを上げ。
浸り始めたセックスの余韻の中。

にゅるるるるる〜…っ…にゅぽんっ!
…ぶぴゅっ…こぷっ、ぶびゅ…っ…

「〜〜〜ッ…は、ァ…ッ…はぁッ…は…ッ…」

今度はナカから完全に引き抜かれた自身。
少し、何時もより早い喪失な気がする等と。ボンヤリするアツキの思考は取り留めなく。
後背位で中出しされ、多量過ぎてアナルから溢れ出すヒノケンの精に構う余裕もまだ無い。
荒い息を整えるのはヒノケンも同じ。
僅かに肩で息をしながら、自らが迸らせた白濁がアツキのアナルから噴き出し零れる姿を眺め、満たしきれない支配欲や所有欲の足しとする。
互いの火に互いが触れたセックス。
今日の放課後の情事は───これで。

…フラ…リ…

「……な、センセー…ちッと、エエだか…?」

不意に、まだ身体を落ち着かせるには時間が掛かると思われたアツキがヒノケンの方にその身を向かせてデスクに寄り掛かり、囁く様な声を発した。
弱々しい、けれども。
悦に呑まれて整わぬから…だけではなく。
ヒノケンを誘い招く色艶も含んでおり、目線を合わせた瞳には消えぬ青い焔が煌々と輝き。
言わずとも「まだ物足りない」と訴えている、青。

「…へっ。何だ小僧、まだヤリ足りねぇんだな」
「そげな言い方スッでねぇ! …ンで、センセーはどなンだべ。オッサンにはキツいべか?」

自分だけが求めている扱いは、アツキには心外。
何故なら、合わせたヒノケンの瞳にも同種の赤い火。
負けじとアツキも普段の「オッサン扱い」で言い返してやれば、その生意気な口にヒノケンは苦みを含むけれど、愉しげに目を細めてアツキの身体を抱き寄せる。

「誰がオッサンだっつうの。…ま、イイだろ」

久し振りに紡ぐ台詞のような気がする。言われ慣れてしまっている事に気付き、また苦さ。
だがそれも、抱き寄せた体温の心地好さに紛れ。

……とすん…ギュッ…

「! …へっ」
「……ふ、ふン…ッ…」

その上、抱き寄せたアツキが素直に顔をヒノケンの胸に埋めてシャツを掴み縋るなどしてきたものだから。すっかりと絆されてしまう、どうしようもなさ。
してやられたが、ヒノケンは腕の中のアツキを暫し体温を行き交わせて抱き締め、開く口。

「…そいじゃ、ちょっとした変わり種といくか」

ピクリと、胸元に顔を埋めたアツキの。
そろそろと顔を上げ、何をしようというのか不思議や不安や期待を綯い交ぜにした表情に。愛しさを覚えてヒノケンは再び目を細め、口角を上げた。

───…

…ギッ…ギシッ、ギギッ…

学園の備品程度の質である研究室の丸いチェアは、相変わらずよく軋む音を立ててしまう。
とはいえ「余計な負荷」を掛けなければ、そこまでは。
ならば今は、普通の使われ方をしていないという事。

…ずぷ…ぐちゅっ、ぬぷ…ずぷっ…

「…はッ…はァ…ふぅ、ッ…う、ンッ…」

何時かの放課後の情事でも、こうして交わった記憶。
チェア上の対面座位で行われているセックスの続き。
アツキはチェアに座ったヒノケンに跨り乗って自身をアナルに収め、縦に動き快感を貪る。
淫らな抜き挿しと軋むチェアの音が響く研究室。
ヒノケンに抱き付いてセックスに耽っているアツキだが、頭の隅には気になる点。確かに対面座位の頻度は高くないが、「変わり種」という程だろうか?
まだ何か、「オッサンの事だから」と警戒は怠らない。

「…オッサンは…動かねンか?」

対面座位になってから静観している様なヒノケンに焦れてきたアツキ、また揶揄われてしまうかもしれないが、目的がハッキリしない状態の方が気になる。
挑発とも様子を窺う姿勢とも取れる声色、ぽつり。
アツキに主導がある体位だという事も考えられるものの、ヒノケンが全く動けない訳は無い。以前の時には余裕でガツガツと力強く突き上げられた。
だからこそ、怪し過ぎる静けさ。

「へっ…俺が動いてやらなきゃ、イケねぇか」
「…べッつに、そげなこッたでねぇだ」

案の定なヒノケンの返し。
アツキをもっと焦れさせて求めさせるのが目的か。
そう考えるならば何時ものヒノケンの手口、ある意味で安堵を感じたアツキも普段の言い方でお返しをしてやり、そちらがその気なら自分の動きだけでヒノケンをイかせてやろうと。
ヒノケンの動きを封じてしまうつもりでアツキの腕は一層に抱き付く力を増し、脚はよりヒノケンの身体に寄せて押さえ、少しアツキ本人も動き難くはあるが。
腰を揺らし捩り、ナカに埋まる自身へ刺激を。
そんな展開を思い浮かべるアツキ。だが、眼鏡を外し済みのヒノケンの顔には「思惑通り」といった表情。こうして、しっかりと抱き付いてくる時を狙っていた。

「…イイぜ、俺が動いてやるよ小僧」
「は? オッサン何ぬかス…ッ…?!」

……ギッ、ギッ…ギシ…ッ! …ぐんっ…!

「は、あ!? なッ、なな、何スとるだオッサン…ッ!」

さも当然の如く紡がれるヒノケンの台詞。
一方でアツキは何が起きたのか状況を理解しようとすると、まず印象的なのは急に強くなったチェアの軋む音、これはヒノケンが意識して立てたに違いなく。
必要だった理由は勢いを付ける為。
何の勢いか?アツキの足はヒノケンに跨り乗っていたので元からちゃんと床に付いている訳ではなかった、だが今は更に離れて完全に浮いている。ヒノケンが立ち上がったから、だ。

「ナニかって言れりゃあ、駅弁ってヤツだな」

単純明快な体位の説明。
挿入したまま相手を抱え上げられるだけの逞しさ、更には男同士。それを実行する事が可能なだけの体躯を持ち合わせていなければならない体位の駅弁。
アツキには幸いという事にならないだろうが、ヒノケンには可能であり安定して抱え上げ。
抱き付くアツキの重さを問題にしていない。

「ア、アホか! とッとと下ろさねッか、ア…ッ!」

…ゆさっ、ゆさ…ゆさっ…
ずぬっ、ずぷっ、ぬぷっ、じゅぷっ…!

「ハァアあッ…! やめッ…揺らスでねッ…!」

「変わり種」の正体を明かしたヒノケンは、アツキからセックスの主導を奪い動き始める。
上下に軽く揺すりながら腰を器用に突き上げる抜き挿し、アツキのナカを往き来している自身だが、やはりヒノケンといえど大きく動かせる体位ではない様子。
しかし不安定さの中で抱き合う互いの身体。
どうだろう、もしかしたら相手の火に触れる事が。

ずぷずぷっ! とんっ、とちゅっ、ずぬ、ずぬっ!

「ぁアッ…はァッ、ア…アンッ…ふぅ、う…ッ…」

抑え目ではあるけれど、性感に溺れるアツキの声。
第一研究室で、学園内で密やかに交わり合う事への背徳を今更ながら意識して、また深み。
新しく被せられたコンドームを纏うアツキの自身は、ボタンを外して露わとなっているヒノケンの腹筋と自らの腹部に挟まり、自然と擦り上げられていて。
揺すられる度にナカと同じく得られてゆく快感、芯を持って勃起し、二人の間で帯びる熱。

…ぬりゅ、ぬりゅっ、ぬりゅっ…
ぬぶっ、ずぬっ、ずぷ、ずぷぷっ、ずちゅっ!

「アぅ…ッ、はァ、はンッ…オラのチンコ…が、ジンジン…スてきて…ッ…熱…はぁ…ンッ…」
「へっへっ…駅弁も悪くはなさそうだな、小僧」

結合したまま緩やかにナカを突かれ続け。
アツキは抱え上げられたままのセックスという状況も含め、アナルの感覚は麻痺し尽くしてヒノケンの自身が居座る事に抵抗は無くなり、ただ性感を伴う熱を感じ。
勃起した自身からの悦もアツキの思考を蕩けさせ。
先程の後背位による獣の交尾の如き激しさのセックスとは別。ジワジワと蝕まれる、そう考える事すらどうでも良くなる程に蕩け落ちてしまう類の交わり。
アンアンと小さいながらもアツキは素直に喘ぎ。
自分のナカを肥大しながら嬲るヒノケンの自身だけを考え、もう一度の射精へと向かって。

ぐぷっ、ぐぷっ、じゅぷじゅぷっ、ずぷっ…!
…ミチッ…ミチ…

「ッは、あ…センセー…ぇ…まだオラのナカで…うンッ…チンコおッきくスッだか…ふぅッ、アッ…そ、そげな位…オラのナカがエエッちゅう事なン…だべッ…?」
「へっ…気持ち良くなってんのは、どっちだって話だがな。…ま、お互い様だぜ。このままもういっちょ中出ししてやればイイんだろ。…そらよっと!」

…ぐぽっ! ぐぽ、ぐぽっ、ずぬっ、ずちゅっ!

「アあッ、アンッ、アッ…そだ…もッと…ぉ!」

どちゅ、どちゅっ! ずぽずぽっ、ずぷ…ずぬんっ!
…びゅぶっ! びゅぶるるるるるっ、ぶびゅ〜っ!

「ふぅううっ…! クゥウウ…ッ!」
「ぉ、あアアッ…! またッ…オラのナカで射精スとる…ッ! それも、こげなカッコ…で…!」

双方が察した二度目の射精の近付き。
アツキの精一杯の煽りにヒノケンは口角を歪め笑み、ガツガツとアツキを抱え上げたままでも可能な限り腰を振って射精欲を増幅させ、遂に堰切らせた。
しがみ付く、いや、縋り付くアツキの身体の熱を一身に受け止めながら及ぶ中出しの心地。
ドプドプと上へ向かい注ぐ事になっても勢いは強く。
焼け焦がされてゆく、赤い炎の片鱗に。

…びゅくっ、びゅるるっ、びゅくるるるっ…!

「ひァッ、アアッ、うぁああアアッ…!」

ヒノケンの背に指を食い込ませてアツキも射精を。
コンドームの中に溜まってしまう白濁、直に青い焔が感じ取れないのは残念だけれど、薄い膜を隔てても互いの間に挟まる自身の熱さで灼かされ。
抱き合ったまま短く荒い息を、ただ繰り返す。
セックスの後の余韻、冷めゆく惜しさと───ならば、また燃え上がろうという次の期待。
互いが孕む火への渇望は、これから先も。きっと。

「(…ッて…オラ、何時までオッサン…サ…)」

やがて、アツキの頭が秋と冬の狭間の空気で冷え。ヒノケンに抱き付き続けている事が次第に恥ずかしくなったのか、口には出さないがモゾモゾと落ち着きを無くし始めたところで。
ヒノケンは察し、仕方のないといった意味を含む表情を口角を上げたまま浮かべて見せて。
一先ず、置き去りにしていたチェアへ腰を下ろした。

……ギギッ…ギシッ…

「…はぁ…ッとに、こげな訳分かンねカッコで…」
「あんな善がってイッといて、そんな口かよ」
「るッさいだ! とにかく、あんまりおかスな格好でヤるのは無スにスねぇかオッサン!」
「ヤれるんだったらヤりてぇじゃねぇか。駅弁で善がれるとか、キッチリ抱え上げる事が出来て動けるくらい逞しくねぇと無理だぞ、良かったな」
「…何が良かッただか…このオッサンは…はぁあ…」

まだアツキのナカにヒノケンの自身は埋まっているが、足先が地面を感じられるようになった事で不安定さが薄れた事もあり、アツキは普段の調子に戻り。
ヒノケンは、全く全く何時も通りのやり取り。
大きく溜め息をつき、アツキはそろそろ離れようと。
した、その時───

「…"おかしい"ついでだぜ、アツキ」
「はぁ? まッだ何かオラ…サ…」

ヒノケンの手がアツキの後頭部を引き寄せ。
柔らかに重なり合う口唇。
下半身を繋げたままのキスは、しかし。淫らな性欲を表す重なりではなく、まるで純な。
恋人同士そのものである甘く優しいキス。
なるほどコレは、確かに"おかしい"かもしれない。
アツキは口唇の甘さに意識を委ねて耽り。ヒノケンを抱き締める腕もまた、愛しげだった。

───互いが、微かに気付き掛けている事がある。
らしくない、本当に純粋な恋人が交わすキスをしている時が…最も、相手が持つ火に触れている時なのではないか、だとか。…まさか、そんな筈は無い。
そんな筈は無いのだから赤い炎と青い焔はこの先も幾度も身体を重ね、孕む火に触れる。

■END■

◆EXE6発売とヒノケン先生18周年!
ヒノケン先生が公式だから先生×生徒なヒノアツが生まれて書ける、本当に本当に神設定◎

2023.11.23 了
clap!

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