【Rockman.EXEA】
オトナ扱いの抱っこで埋めさせて
)乳首│正常位│駅弁│ハート使用



「何だ? 子猫みてぇに抱っこしてほしいのか?」
「…え…う……オラは別に…」

それは何時もの、揶揄い混じりの戯れの筈だった。
猫のアツキと一緒なのが当たり前であるヒノケンの休日は、午後を迎えて穏やかに過ごし。
しかし元々の性質は刺激を求めて止まない炎。
ソファに並び座る隣のアツキへ目を向けてみると、点けたままでいたテレビを何故か食い入るように見ており、不思議に思いヒノケンも画面を見れば。
アツキより、ずっと小さなタレント猫が抱っこされながら話が進行しているドラマの途中。
恐らく、ドラマの続きが気になっている。
ヒノケンはアツキの様子を見てそう察しながらも、敢えて外して抱っこしてもらいたい子猫扱いをして、喧嘩もどきのじゃれあいに発展させようとしたのだが。
どうもアツキの返しに威勢が無い。

「…あん? 元気ねぇぞ、どうした小僧」
「い、いやだから…オラは別に、抱っことか…その」

歯切れの悪い言葉に加えて、明るさの無い表情。
どうしてアツキがそんな"らしくない"顔を、隠す事も出来ずにいるのかヒノケンは困惑し。
お互い黙ってしまい、流れる気まずい空気の中。
ヒノケンが、ある事を思い出した。

「(…そういや、元は野良だったな小僧。しかも…)」

今では"ヒノケンの愛猫"であるのが当たり前のアツキだけれど、元々は野良猫となっていたアツキがヒノケンの家の庭が気に入った、という形で出会っており。
だが後に聞き出した事情によると、ずっと野良だった訳ではなく前の飼い主が居たが、生意気で素直ではなく気性も荒いアツキが気に入らず、手放されてしまい野良になったのだと。
そうした勝手な飼い主しか知らなかったアツキ。そしてアツキの性質は生まれつきだろう。
だから、子猫の頃から愛情は乏しく。
ドラマの中で抱っこされている子猫を見て、自分自身には「無い」記憶だと思っていたのか。

「…どれ、そんじゃ抱っこしてやっか」
「は、はあッ?! オ、オラそンな…ガキでねぇだ!」
「いいからいいから、大人しくしてな。…よっ!」

ぐい…っ…ぐんっ!

「ッて、何か違う! コレ違うンでねかオッサン!」

ヒノケンの推測の域は出ないが、アツキが何かしら抱っこの光景に思うところがあるの違いない筈。故に、アツキとの戯れという本来の目的も兼ね。
ソファから立ち上がったヒノケンは有無を言わさずアツキの両脇に腕を通すと、そのまま易々と抱き上げてみせたが、確かに本来の抱っことは何か違う気が。

「些細な違いじゃねえか」
「全然、違うべ! …いや、歩き回るでねぇだ!」
「今日は良い天気だな、小僧」

ソファとテーブルの間では狭い、ヒノケンはアツキを抱えたままスペースのある窓際に向かい、外の陽の光をレースカーテン越しに受けながら猫の体温を感じる。
足をプラプラじたばたさせていたアツキだけれど。
次第にヒノケンの意図を汲む事が出来たのか、抱きかかえてくれている事に抵抗から受け入れる様子を見せて、アツキからもヒノケンの身体をギュッと抱き締め。
心地好さそうに揺れる真っ白な尻尾。
口数も減り、目を瞑って受け取るヒノケンの体温。

「……ふにゃ…」
「…へっ」

当初の予定から随分と変わったが、これはコレ。
猫と過ごす明るい陽光の中での時間を堪能しながら。
ヒノケンには、"ある事"を試そうと思い描いていて。
月が浮かぶ今夜を猫と過ごすを想い、アツキからは見えぬよう静かに口角を上げていた。

───…

…にちゅ、くちゅっ シュッ、シュッ…

「…にゃ… …う、みゃ…ッ…

夜のベッド上。
飼い主と愛猫の交わりは既に盛り、寝室内にはアツキの抑えきれない甘い声が点々と響く。
そこまで普段と変わらないヒノケンの前戯の筈だが。
昼間の事があったからか、お互いに何時もよりも相手の事を深く感じ取るようになっており、くちくちと自身をヒノケンの手で握り扱かれているアツキは悦に身を委ねて声を上げ。
素直に鳴くアツキに、ヒノケンは満足気な笑み。
仰向けでベッドを背にして脚を開き、曝け出した自身を握り扱かれてとっくに勃ち上がっている猫のソレを、更に愛おしく擦り上げて先走りを溢れさせてやれば。

くちっ、にちゅにちゅっ ちゅこっ、しこっ

「あ、にゃあッ …はッ、アッ…!

開いた脚の間から伸びる尻尾と頭の猫耳をぷるぷる震わせて、開いたままの口からは喘ぎが漏れ続け、両の瞳は気持ち良さから薄い涙混じりにトロンと蕩け。
キュッとシーツを掴んで与えられる悦に身悶える様。
今夜はとことん、蕩けさせてやりたくなってしまう。

「へっへっ…触ってねぇのに乳首勃ってるぜ」
「ン、にゃッ…そげなの、オラ知ら…ッ!」

れろっ、れろ…れるっ… ちゅっ、ちゅうっ

「ひにゃ、アッ いきな、スっ、乳首…ぃ

全身を走る甘い悦の波でアツキの乳首は慎ましいながらもピンと芯を持って勃ち、ヒノケンはアツキの自身を握り込んだまま覆い被さるを深め。
片方の乳首に舌を這わせ、吸い、突起を弄ぶと。
分厚い舌に乳首が翻弄される度にアツキは腰を捩って胸からの快楽に身を跳ねさせ、とうに解され可愛がられていたローション塗れの後孔がヒクヒクと勝手に蠢く。

キュ… クニクニ…キュウッ…

「に、ぅ…ッ どッツも、弄るっと、か…ぁッ

片側だけでは不公平だとばかりに、空いている手でもう片方の乳首をも捏ね摘むヒノケン。
舌の滑りや口唇で吸い上げられるとはまた異なり、指で摘まれるのは少しばかりピリッとした痛みに近い刺激を伴い、新たな性感として享受され。
アツキの自身はヒノケンの手の中でガチガチに勃起し、今にも射精しそうな程に熱を持つ。

…ちゅぱっ…

「…にゃ、はッ…オッサ…ン」
「乳首もイイけどよ、コッチの方が欲しいだろ?」

ヒクン… …ぷちゅ…クニッ、クニ…キュウ…

「ふッ…ぅ…

乳首や握っていたアツキの自身から手や口唇を離して身体を起こしたヒノケンは、指先を先程までたっぷり時間を掛けて解したアツキの後孔へ伸ばし。
淫らにヒクつく後孔は指の腹を軽く押し当ててヒダを優しく捏ねてやると、窄まりはすぐさま反応してヒノケンの事が欲しいと言っているかの様に吸い付き。
はっはっと、アツキは劣情を抑える事が出来ず発情した荒く短い息を繰り返しながら可能な限り首を起こし、ヒノケンに懇願の眼差しを向ければ。
そそり立つ逞しいヒノケンの自身が見え、アレが今から自分のナカへと挿入されて抜き挿しされる事を思い、胸は高鳴り瞳には挿入前から浮かぶハートの焔。

「オッサン…はや、く…オラに…ぃ
「へっ…今日の猫ちゃんは随分、仕上がるのが早ぇな…偶には素直なのも悪くねぇけどよ。どれ、そいじゃ俺も素直に挿れてやるか。…へっへっ」

ぷちゅっ…ずっ…ぐぷ、んっ…!
ずぷずぷっ すぷぷぷ…ずぷんっ!
…キュンッ、キュウウ…ッ

アツキの発情ぶりに充てられたのも否めない。
ヒノケンは後孔から指を離すと今度は勃起した自身の先端を押し付け、アツキの腰を掴んで進めれば、解されて弛緩したローション塗れのナカは熱塊を受け入れ奥へ奥へと導いて。
けれど、ナカはただ侵入を許しただけではなく。
解されたにも関わらず自身のカタチを覚える勢いでヒノケンの自身を締め付け、それでいてローションによる滑りがキツさだけではない心地好さを生み出し、ヒノケンを逆に貪る。

「は〜…ッ! 奥サ…みっち、り…ッ
「ク…ッ…とんだ締め付けしやがって…面白ぇ、遠慮しねぇで最初から飛ばすからな小僧」
「オッサンが遠慮スたこ、と…ぉッ

ずるるっ…ずぷっ、じゅぷっ、じゅぽっ!
じゅぷ、じゅぽじゅぽっ ぱんぱんっ、ぱん!

「ふにゃあ、ンっ アンっ、アン アぁ〜…ッ…

アツキと正常位で交わるヒノケン。
宣言通り、掴んでいた腰をよりガッチリと押さえ打ち付ける抜き挿しに遠慮は無く、肉のぶつかり弾けるパンパンッという音を響かせアツキのナカを穿ち。
ローションの助けも充分、じゅぽじゅぽとした泡立つような音も後孔からは加えられて。
アツキの口から漏れるのは快楽に溺れた獣の鳴き声。

じゅぽっ じゅぽっ じゅぷ、ずぷっ
ぱちゅんっ、ぱちゅ、ずぷずぷっ!

「オッサぁンッ…オラ、もう出つまぅ…だ…
「へっ…だよな、俺もかなりキてるからよ。まずは一発、お互い様って事で出すぜぇ…!」

ぱちゅっ! ばちゅっ! …じゅぶんっ!
…ぶびゅるるっ! ぶびゅーっ びゅるるる!
どぷどぷっ どぷっ…トプトプ…っ

「う、にゃあ…あ…ッ こげに、オラのナカ…さ …あ、にゃあッ…ああ〜〜〜ッ…

びゅくっ びゅるるっ びゅくるる…っ
…ぱたぱたたっ…ぱた…っ

ヒノケンもアツキも挿入前からかなり昂っており。
互いが繋がるや、射精欲はあっという間に堰切れた。
ガツガツと腰を振る勢いのままにヒノケンはアツキの奥まで自身を埋め込み、鈴口から濃く多量の白濁を迸らせて注ぎ込み、奥からアツキのナカを蹂躙し。
次から次へと暴力的な量と勢いでヒノケンの熱に犯されるアツキも、舌を出して恍惚とした喘ぎ声を上げながら射精に至り、自らの白濁で腹を濡らす。
もう、これだけでも濃密なセックスに違いないが。

「…まだダルいだろうが、ちょっと起こすぞ小僧」

…ぎゅっ……ぐい、ん…っ!

「にゃ、は…あ…ッ? オッサン、何スて…」

ナカに出された射精も、自分自身の射精も強く。
ビクビクと身体を跳ねさせて余韻に浸っていたアツキの事を、ヒノケンは繋がったままベッドと背中の間に両腕を潜り込ませて身体を抱き起こしてしまい。
訳が分からぬアツキは反射的にヒノケンを抱き締め。
落ち着いた体勢は、以前やった事のある対面座位。
しかし挿入したままではあるがヒノケンがそこから動く気配は無く、一時的な休憩として結果的に対面座位になったというところか。そう、一時的。抜いていないとは、そういう事。

「(……ちッとだけ、抱っこみてだなや)」

火照る身体を少しだけクールダウンさせながら、アツキはぼんやりと今の状況の事を思う。
ヒノケンに跨り乗る格好ではあるけれど、ナカには自身が埋め込まれたままでもあるけれど、子猫の頃に知れなかった"抱っこ"の感覚に近い。のだろうか。
背と腰に回されたヒノケンの腕に安心する。
ゆらゆら、尻尾もつい揺れて。

「…さて、そろそろ大丈夫そうか? 小僧」
「…オラは平気だべな、オッサンこそ無理スるでねぇだ。…オ、オッサン…なンだかン…な」
「へっ、何時もの生意気が出るなら問題無ぇな」

少々キレは悪いが普段のアツキらしい口。
まだ続くセックスにアツキは下から抜き挿し突かれるであろう予想をして、ヒノケンを抱き締めている腕により力を込め、構え備えると。
アツキからは見えていない、上がるヒノケンの口角。

「そうだ、しっかり抱き付いていろよ。危ねぇから」
「…あ、危ねッて何ね。オッサン何ス…」
「いよいせっ…と!」
「ふッ、ふみゃあぁあッ?!」

…ぐぅんっ! ギッ、ギッ…ギシッ…!

「にゃっ、にゃあッ…浮い…て…!」

まだ明るかった時間。
アツキを抱きかかえた際にヒノケンは恐らく、この体位が可能だろうと確信を持っており。
対面座位からアツキを抱え乗せたまま、両の膝裏を取って勢いと脚の力でヒノケンがベッド上に立ち上がったそれは駅弁と呼ばれる体位。これを試したかったのだ。
猫のアツキの体重もあるが、やはり抱え上げる側の類まれなる逞しさがあって成り立つ。

「って、ベッドの上になっちまったな」
「う、みゃぅ…こ、こンでスる…だ、か…?」
「そりゃあそうだろ。…ま、長い事ヤるって感じではねぇが、ちゃんと満足させてやるぜ」

…ぐぷっ! ぐぷ、ぐぷんっ ぐぽっ
とちゅ、ぱちゅっ じゅぷ、じゅぷっ!

「にゃうッ あンッ… ふわふわの、まま…ッ

言い終わるや、ヒノケンはアツキの身体を揺するようにして埋め込んだままの自身を抜き挿し、動きは正常位などと比べて激しさは損なうものの。
短いスパンで重く的確に穿つといったセックス。
そこにアツキは地に足が着いていない不安さから一層にヒノケンへ抱き縋り、しっかりと支えてくれる体躯の力強さに触れて不安を掻き消しながらナカを突かれ。
アンアンと、身をヒノケンに任せて鳴き喘ぐ。

ぐぽ、じゅぽっ ぱんっ、ぱん!
ゆさっ、ゆさっ ぐぽっ、ぐぽっ

「色んなのが…ッ…背中ゾクゾクばスて…ぇ 奥ッ、奥からクるっ イク、イクだぁッ
「へっ…! イイぜ、イクならイきな。アツキ」
「うンッ あ、ァッ、にゃぁアッ…!

びゅるっ、びゅるるっ びゅく、るる…
……じゅぷっ ずちゅ、ずちゅっ ぱちゅんっ

「ひ、ァ…ッ オラまだっ、イッてるン…に

初めての駅弁でのセックスに身体も意思も制御が利かず、アツキはあっという間に二度目の射精に至り、猫耳や尻尾を震わせ先程よりは控えめな量の精を出したが。
ヒノケンはというと射精に至るにはまだ足りず、アツキの射精を理解した上で関係無しに抜き差しを続行し、アツキはイッたまま更に揺さぶられてしまい。
半ばイキっぱなしの様になりながらも。
ただ、ただ、ヒノケンの身体を抱き締める事だけは絶やさず、ヒノケンが果てるのを待つ。

じゅぶ、じゅぶっ! とちゅっ、どちゅ!

「おう…っ、お前のナカにまた出すぞアツキぃ…!」
「え、アッ、アンっ、オラのナカ…にぃ…

…ずぷぷっ!
びゅぶっ びゅーっ びゅぶるるるっ…!

「に、ぁ… アッ、ア… ぁあ〜〜〜…ッ…
「ふぅっ…! く…ぅっ…! ……へっへっ…」

再びナカで射精に及ばれる熱さに、ぷるぷる震え。
びゅぷっと、もう出ないかと思われたアツキの自身からも最後のひと搾りが噴き出し。
抱き締め、抱きかかえる互いの身体は最も熱を帯び。
じっくりと体温を交わらせながら落ち着かせて。

ぐぐっ…にゅるるるる〜…っ にゅぽんっ
…こぷっ、ぷひゅっ びゅぷっ

「…あ、にゃ… ……恥ズかス…ぃ…べ…」
「気にしねぇよ」

まだ抱えたまま余韻に浸る中で、ヒノケンは頃合いを見てアツキのナカから自身を引き抜けば、喪失からすぐには戻らず弛緩したままの後孔より精が溢れ。
厭らしい音を立てて、ぱたぱたとシーツに零す姿。
アツキは羞恥を感じてしまったけれども。
ヒノケンからすれば自分の劣情を余す事なく受け入れた愛しい愛猫の姿としか映らず、腕に改めて力を込め、決して猫の事を離さないと言葉にはせず伝えれば。
猫耳がゆるりと横に寝て、穏やかな気持ちのサイン。
飼い主も猫も、浮かぶ笑みには幸せを。

───…

「(……う、にゃ…まだ…夜だべ、か…?)」

深夜、ひっそりと目覚めたアツキ。
体力を使うヒノケンとのセックスの後は、明け方に活発化して目覚める猫の性質など吹き飛ばしてぐっすりと眠ってしまうのが基本である為、この目覚めは珍しい。

「…すーっ…すー…」

自分のモノではない寝息を捉えて、猫耳がピクリ。
ゆるりと身体を向ければ、眠るヒノケンが。

「(…オッサン、一応オラに気遣っただなや…)」

抱っこの愛情を知らないと気付いたから今日のセックスだったと、アツキも理解していた。
自然と伸びる指先、頬に触れて。

「(…ちッとばかス無茶苦茶だけンとな! ッとに)」

交わった後にはお風呂で身体を洗い、ナカから多量の精も掻き出してもらっているものの。
アツキには、オトナな"抱っこ"で咥え込んだヒノケンの熱は、まだまだ自分の内に居座り続けているように感じられて、行為の激しさを改めて感じる。
けれど、それは、決してイヤな熱ではないから。
何とも───困った飼い主だ。

「(……オッサン)」

そっ、と。身体を起こし。
眠るヒノケンへ、可愛らしい猫のキスを数度。
贈ってから、本当に眠っているのかジッと見詰め。
変わらぬ規則的な寝息。
安堵したアツキはヒノケンの傍に今一度ぴったり寄り添い肩にスリスリ頬擦りして、身体に籠もるヒノケンの熱と直に伝わる熱の中、再びの眠りに就いた。

■END■

2023.07.22 了
clap!

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