【Rockman.EXEA】
放課後の恋人/炎焔は延々と
)手コキ│対面座位(ヒノアツ4種で第2弾)



放課後の情事、それが当たり前になっているだとか。
教師と生徒の関係で、欲に堕ちているだとか。
互いに、そんな事は今更以外の何者でもなく。
夕方から夜へと向かい始めて静寂に包まれる学園、第一研究室では二つの火が灯り重なる。
炎と焔は、互いが持つ同じだが異なる熱を求めて。

…ちゅ、ちゅく…

「…ンッ…ふ…」

人気の失せた学園内で微かに蠢く気配。
第一研究室の主が使用しているデスクに備えられたライトだけで照明を賄い、そのデスクとセットであるチェアに腰掛けるヒノケンへと抱き付く様に。
アツキが口唇を重ね、唇の熱を貪っており。
まだ…ヒノケンは学園時の眼鏡を掛けたまま。
時折、角度を変えて唇を味わおうとすると無機質なフレームの感触がアツキの顔に当たり、先に外せば良かったと内心で思いながらもキスを続け。
満足のいく熱を得たのか、漸く口唇が離される。

……ちゅ…っ…

「…ぷは…」
「…へっへっ…小僧からとか珍しいじゃねぇの」
「オラにも…偶には、こげな気分の日もあるだ」

くい、と。手の甲で自らの唇を軽く拭い。
こちらを見詰めてきているであろうヒノケンからは、バツが悪そうに目を逸らすアツキ。
生憎な事にヒノケンの指摘に対して言い返せず。
今日の"放課後"を誘ったのは、アツキの方。

「分からねぇ問題が有るから後で行く、なんてな。もうちょい色気の有る誘い方しろよ」
「そげなの、誰が聞いとるか分かンねぇでねか」
「へっ…今だって、そうかもしれねぇのにか?」
「……む…」

チラリと分かり易く第一研究室のドアへ目を向けて、少し不安げな表情をするアツキに。
ヒノケンは口角を上げ、落ち着き払った声で囁く。

「…今日の高等部を閉めるのは俺の当番だ、アレやコレやで教師も生徒も言いくるめて帰したから、今の学園にゃ俺と小僧しか残ってねぇよ」
「…なら、エエけンど」

アレやコレやとはどんな手管なのか気になったが。
とにかく───重なり合う下準備は済んでいる模様。

「ちゅうか、オッサンも乗り気って事でねぇか」

……ツツ…ぐに…

「へっへっ…ま、それなりにな」

研究室のドアからヒノケンへと目線を戻し、自分を欲の色が灯る眼差しで見ている事に負けじと視線を合わせながら、アツキの指先はある一点へ。
スラックスの下で熱が集まり始めているであろう自身に指先を寄せ、軽く押して確かめる。
勃ち上がり掛けているに違いない、感触。

「なんだ? 手コキでもヤッてくれんのか?」
「…オッサンが、オラにどーッスてもヤッて欲スぃっちゅうなら、ヤッてやってもイイだ」
「おっ、そいじゃ頼むとすっかな」
「ッ…そげな軽い言い方なら、ヤッてやン…!」

アツキとしては、もっと求める言葉が出る算段。
しかしヒノケンにはその計算など見透かされていたのだろう、サラリとしたお使い感覚の軽さでアツキに己の自身を扱く手コキを頼むと。
目の前のアツキに構わずチェアから立ち上がり、ベルトに手を掛け手際良く外し、スラックスと下着ごと引き下ろすと露わになる自身。
ぶるん、と勢い良く現れたソレにアツキは固まるが。
チェアに座り直すヒノケンに手を取られ、自身を握るよう導かれたところで状況を理解し。
仕方がない、といった様子の息を吐く。
観念したアツキにヒノケンは薄く笑むと導き寄せたアツキの手を離して、この先はお任せ。

…きゅ…む…クニ、クニ…ッ…

「(…相変わらズ…腹立つくれぇ熱いだなや…)」

そろりとヒノケンの自身を握り込むアツキ。
まだ半勃ちといった状態の竿だが、既に滾り。
弄ぶというよりは持て余した風にして竿の感触を掌に伝わせると、火傷しそうな程に熱い。
この熱が、炎が、アツキの焔を盛らせて。
吐く息に色艶を孕ませ、ゆるゆると扱きだす。

シュッ、シュッ…シュ…

「…ッ…ふ…」

なるべく無心でアツキはヒノケンの自身を扱こうとするも、掌の中の自身はすぐ芯を持ち。
自分がそうさせていて、これから───この自身が自分に挿入されるのだと過ると、ココロを無になど出来ず、灯している焔はますます掌の熱に反応し。
思わず漏れ出る、声。
聞かれただろうかとヒノケンの顔を覗えば愉しげな笑みが見えて明白、ならばと目線を下げてヒノケンの自身とソレを扱く自らの手を映すが。
自分のモノではない自身が勃起する様をまじまじ見るというのも、目のやり場に困り始め。
如何にした事か、アツキの答えは。

「…オッサン」
「あん? どうした小僧」
「そンの眼鏡、邪魔だからサッサと外スだ」

変わらずアツキの目線はヒノケンの顔からは逸らされているけれど、想像するに口角が先程よりも釣り上げられた顔をしているに違いない。
心なしか掌の中の自身も、更なる芯を。

…カタ…ッ…

「…外したぜ小僧……っ…」

デスクの上に眼鏡が置かれたであろう微かな音。
それを合図としてアツキはヒノケンの顔に己の顔を寄せ、あくまで目は合わせずの口付け。
口唇を重ね合わせてヒノケンの自身を扱き。
掌の熱だけでは足りなくて、アツキは薄く口を開いてヒノケンの口唇を軽く舐めてやると、応じる様にぬるりとアツキよりも分厚い舌が現れ。
チロチロじゃれる程度の交わりから───突如、アツキの咥内にヒノケンの舌が侵入した。

…ぬる…にゅるるっ…ちゅく…

「…! …ン…ぅ…」

しまった、というのが率直なアツキの気持ち。
本来ならば自分の方が侵入してやろうと思っており。
それがヒノケンに先んじられ、入り込んできた舌はすぐさまアツキの舌を絡め取ってきて、にゅるりといい様に玩ばれそうになるが。
これ以上の勝手はされまいとアツキも迎え、進んで舌を絡ませ自身を扱く手も止めず、声を発する事は出来ないが第一研究室は濃密な情の熱に包まれ。
何時の間にか鈴口から溢れた先走りがアツキの手を濡らし、ニチニチとした僅かな水音を孕んだような音がやけに耳に付き、欲を刺激してゆく。

シュッシュッ…ニチュ、ニチッ…シュッ…
…にゅる…にゅむ…っ……じゅうっ…!

「(〜〜〜…ッ! 背中ッ…ゾクゾクば、スる…ッ…)」

そんな重ね合わせる前戯の中。
交わる舌を急に吸い上げられてアツキの背中には悦の波が走り、ゾクリとした甘い痺れ。
ヒノケンもアツキの状態を感じ取ったのか、にゅるにゅると一層に吸い上げつつ舌を絡め合わせ、連続してアツキの全身に悦の波を走らせようとして。
次第にアツキの身体からは力が抜けてしまう。

……じゅ、うっ…ぬる…ちゅぽっ…

「ぷぁッ…! はっ…はーッ…な、なンねオッサン…もう、ベロチューばお終いにスるンか?」

悦で脚にまでガクガクとした震えが及んでいたが。
不意にヒノケンの舌が出ていった事に、アツキは安堵のようなモノを覚えながら心中に隠し、別に続けても構わなかったのにという姿勢を見せるも。
目の前のヒノケンは、静かに口角を上げるまま。
お見通し、という事だろう。

「腰砕けになり掛けてたクセに、よく言うぜ」
「ンなッ?! あ、あれッくらいでそげな事には…!」
「途中から扱けなくなってたじゃねぇか」
「え…そ、そンれは…」

未だアツキはヒノケンの自身を握り込んでいるが、言われてみれば…悦の波に呑まれ始めた辺りから扱く事が出来なくなっていた。かもしれない。
ジンジンと響く甘い痺れは頭にも及び、曖昧。
けれどヒノケンからすれば、そうした自分が与えた悦に溺れるアツキの様が手に取るように分かっているのだろう。物語る口の端。

「ま、手コキで出してもイイんだけどよ。お前の制服に飛ばしてギャーギャー言われるのも面倒だからな、取り敢えずのストップみたいなモンだ」
「…そら…確かに制服サ飛ばされたくはねッけど…」
「それじゃ脱げよ、お前のナカにくれてやるぜ」
「…分かるけンとも、なンか癪に障るだなや…」

強気で勝ち気で意地っ張りなアツキには、ヒノケンにペース握られ従う事になるというのは、幾らの時間が経とうとも納得し難い事だけれど。
そんなアツキだからこそヒノケンも良いのだ。
お互い様の性格だから、決して言わないが。

…カチャ、カチャ…シュル……ぶるんっ…

「へっ…いっちょ前に、おっ勃ってるじゃねぇの」
「…オッサンだって、こげな事になってたべ!」

ヒノケンの自身を扱き、舌の交わるキスを経て。
下肢を覆う衣服を取り払い現れたアツキの自身も、とっくに反応していて芯を持っており。
揶揄われた事に、どっちもどっちだという思いを込めて反論してみるが、相変わらずヒノケンは愉快げな笑みを浮かべ。だがアツキの自身を目にして瞳には欲の熱が増した炎を宿す。
きっと、アツキの瞳に宿る焔も同じ。

カタ…ゴソッ……カサ…ッ…

「んじゃ、そのおっ勃ててるのにゴム着けな」
「…は? オ、オッサンがでねくてオラが?」

互いの瞳に揺らぐ火を見詰めていたが、先にヒノケンが動きデスクの引き出しを開け始めたかと思うと、片手で器用に探り出してきたのはコンドーム。
散々、ナカに出してきたクセに急にどんな風の吹き回しかとアツキは思ったが、ヒノケンの口からはそもそも装着するのはアツキの方だと言う。

「俺はそりゃ、お前のナカに出すからだけどよ。お前のがそのままだと結局は制服だのに飛んじまうじゃねぇか。片す手間もそれなりに省けるしよ」
「…床とか毎回そだったけンど…今更だなや…」
「ゴチャゴチャ言うんじゃねぇ、着けちまうぞ」
「ン、ンな、そげに急に握るでねぇだ!」

理屈は分からなくもないが、何を急に感は否めず。
アツキはまだ何か言ってやりたそうにしていたけれど、ヒノケンはバッサリと断ち切り。
はじめはアツキの手で着けさせるつもりだったが、こんな事で上げた熱を冷ましているのは惜しいとばかりにコンドームの封を切ってアツキの自身を手にし。
掌に伝わった勃ち具合を軽く確認して、コンドームをスルスルと手際良く被せてしまった。

「これでイイな」
「…何がエエのやら、だけンとな…」
「さて、そいじゃ次はお前の尻を解すか」
「……オラは、どスたらイイべ?」
「へっへっ…言ってもしょうがねぇって理解したか。…来な、俺に正面から身体を預けろ」

えっ。と。
声には出ず顔に出ているアツキ。
ヒノケンは今もチェアに座ったままでいて。
そこに身体を預けるとなると。

……ぎゅう…っ…

「こ…こう、で…エエンだか?」

座りながら軽く脚を開くヒノケンの間にアツキは自らの身体を入れ、静かにヒノケンの首に腕を回して焼ける様な赤髪ごと抱き締め、こういう事で良いのかを問う。
返事をするなら早くしてほしい。
先程から高鳴り続けている心臓の音がバレるから。

「いや、立ってねぇで俺に跨り乗れってんだ」
「は、はぁ!? ま、跨るって…」
「ンだよ、別に小僧を乗せるのくらい楽勝だぜ」
「いや、そういう事でねくてだなや…」

学園の備品程度である丸いチェアは支えには心許ないが、そこに座るヒノケンならば自分の身体を預けても大丈夫なのだろうと、アツキも思うが。
言ってみれば半ば対面座位のようなもの。
あまり無い密着にアツキは少しばかり躊躇うけれど。
退いたところで何にもならないだろう。
意を決したのか片足ずつ、そろりとヒノケンの脚に跨り…全身を、ヒノケンに委ね預ける。

ギシ…ギシッ…
…ニチュ…クチュッ…

「は、ぁ…」
「……ふ…っ…」

ベッドのスプリングとは異なる軋み音。
そこに混じるのは互いの自身が擦れる音。
どちらの自身も相手を求めて期待して完全に勃ち上がり、ぬるりと重なり交わる心地に思わずアツキは熱っぽい吐息を漏らしてしまったが。
後に続いてヒノケンからも、堪えきれずに漏れ出たであろう息を耳にして一層に抱き付く。
コンドームを着ける前に直に触れ合わせたかった、なんて口には出来ない馬鹿馬鹿しい事を、ヒノケンも同じく思ってくれているだろうか。

「…そんじゃ解すぞ」
「い、いちいち言わンでサッサと済ますだ!」
「へっへっ…」

アツキの身体を受け止めながら、ヒノケンはコンドームと同時に出しておいたローションの蓋を開けると、アツキの尻の割れ目に容器の口を向け。
ツツー…と適当な量を流し落とし、自らの掌にも幾らかのローションを取って用意すると。
蓋もそこそこに用済みだとローションを退けて。
粘質に塗れた指をアツキの後孔へと伸ばす。

プチュ…くに、くに…ぐにっ…ぐりっ…
…ヌチ、ヌチ…くにっ…

「ッ…オッサン…何時もよりソレくどいべ…!」
「そうか? ンなつもりは無ぇけどなぁ」

しらばっくれたヒノケンの言い方。
明らかに意図的だという事。
閉じた蕾の如きを解すのが手始めになるのだが、ヒノケンはアツキが入り口となるこの箇所を柔らに解す事にも好い反応を示していると気付き。
今回は少し長く弄ってやると決めていた模様。
シワのひとつひとつまで丁寧に指を這わされて揉み解され、アツキは窄まりに固執される事への羞恥と共に、ナカに欲しいという疼きも覚え。
もどかしさに腰が揺れて自身が擦れ合い、ますます欲の虜となり自身と後孔に熱が篭もる。

…ニチ……ヒク、ヒクンッ…

「ふぅッ…く…」
「へっ…多分だが、ヒクついてんのが分かるんだろ」

不意に浮かされた弄ぶ指先。
離れた後に残った散々に解された後孔の入り口は、ヒノケンの言う通り疼く熱からアツキの意思を伴わずヒクついており、制御出来ぬ事にアツキは何処か悔しさが混じる声を出し。
ヒノケンが再び指の腹を卑猥に蠢く入り口に触れさせてやると、ナカへ促すようにすぐさま吸い付き、その仕上がりにヒノケンの口角が釣り上がった。

「流石は俺、イイ出来だぜ」
「〜〜〜ッ…オッサン! そ、そげな事…より…」
「ああ、ちょいとココに構い過ぎたな。…そらよ」

…ぬぷ…ずっ…ずぷぷ…っ…

「…ア…ッ…ァア……は、ぁ…ッ」

アツキのナカへ呑み込まれてゆくヒノケンの指。
男らしい質量を持つ、とはいえ指一本。
だが焦れ熟れたアツキのナカは、待ち望んだ熱が押し入ったものとして扱い、入り込んだ指をキュウキュウと締め付ける歓喜で迎え入れ。
ぶるりと、アツキは身震いひとつ。
性感に流されるままに零れた声が研究室内に漂う。

ぐち、ぬちっ…ぬぷっ、ずぷっ、ずぷ…
…ぐにぃ…っ…ぬ゙…ずぷぷぷ…

「…はー…ッ…あ、ぅ……ふッ…」

ヒノケンも、その迎え入れ具合に気を良くしたか。
それとも、おくびにも出さないが焦らす余裕が失せてきているのか、咥え込ませた指でアツキのナカを少し性急気味に解し始めて指を増やしてゆく。
性急には思えるものの、無茶な挿入とまではいかず。
ローションの潤滑も有り、程なくしてアツキのナカはヒノケンの指を三本ほど呑み込み、ぐちぐちと拡張されて───とうとう、抜き挿しも容易に。

ぬ゙るる…じゅぷっ! ずちゅ、ずぷっ…!
…ビク…ビクンッ…にゅり、にゅる…

「ひゃ、アッ…あッ、そげに、ぃッ…!」
「へっ! 指でイかれちゃ困るぜ? アツキ…」
「う、く…ぅ…そンな、ら…」
「そうだな、もう充分に解れただろ」

自身の抜き挿しを想起させる指に加えて、既にビンビンに勃起している互いの自身がずっと擦れ交わり合い、アツキの口は自然と開いて舌を出し。
発情と欲情を綯い交ぜにした表情。
その表情を思い浮かべ、指を引き抜くヒノケン。

ずる、るるるるっ…にゅぽ…っ……ヒクン…ヒク…

「…ンんッ…ふ、ぁ…セン、セー…」
「…今日はこのまま挿れるぜ、対面座位な」
「い、イスのままだか…?」
「なーに、イケるだろ。…自分で挿れてみろよ」
「…ッとに、自分勝手なセンセーだなや」

とは言うがアツキに拒否の意思は無い。
ずっとずっと、疼きヒクつく自らの後孔。
正直、下肢の力が抜けてしまっているのだが、ヒノケンに縋り支えにしながら腰を浮かせて自身同士の交わりを離すと、位置をずらしヒノケンの自身の鈴口を自らの後孔に宛てがう。

ヒクッ…ぷちゅ…

「…ちゅうか、こげな体勢で挿れられるンか…」
「どうにかしてくれ」
「ッと! 無責任だなやセンセーは!」
「んじゃホラ、ケツを広げてやるからよ」

むにぃ…っ……くぷっ…

「…ッ……バッカ…」

アツキを抱き支える腕が下がり、両の手が尻を鷲掴みにしたかと思うと左右に広げられて。
柔らに解された後孔が拡がる感触。
宛てがった自身がナカへと僅かに沈むも感じ。
こうなったらままよと、アツキは腹を括り。
腰を捩りながら拡張された後孔へ自身を埋め込む。

ぐっ…ぐ…っ…ぐぷ…ンッ…!

「あ…はッ…先ッぽ…入ッた…だか…?」
「ああ、先が入っちまえば何とかなるだろ」
「う…ンッ…だ、な…」

入り口を普段よりも入念に解した事も功を奏し、亀頭がぐぷりとアツキのナカへ呑み込まれ、ヒノケンも入った事が伝わるとアツキの尻からは手を離し。
簡素なチェア上での対面座位の支えに戻すと。
アツキも応え、ゆっくりと竿までナカへと収める。

ずぷ、ぐぷぷ…ぐぷっ……ずちゅ…っ…

「はアッ…ぁ…奥まで、入った…だ」
「へっ…すっかり蕩けてんな…堪んねぇぜ」

既に軟肉の様に成り果てているアツキのナカ。
ヒノケンの自身に心地好く吸い付き、しかし従順なだけではなく逆に喰らわんとする意思が窺えるその心地。アツキからしか───得られない。
どちらからともなく、抱き締めあう互いの腕に力が込められ、密着して繋がる箇所に神経を集中させ、もうそれだけでも果ててしまいそうなのだが。

「…動くのはお前に任せるぜ、そういう体位だ」
「…かもスれねっけど、動き難いだなや…」

密着による性感の昂りは射精欲を刺激し続け。
あとは、普段より慎ましい律動でも至るであろうをヒノケンもアツキも分かっているから。
ヒノケンはアツキに動くよう促すと、勝手が掴めないなりに腰を動かし抜き挿しを始めた。

…ずっ、ずッ…ずぷ、ズッ…
ギシ、ギシッ、ギシッ、ギッ…

「…イス、やかまスぃべな」
「ま、動けてるって事だろ。…つうか、ンな事を考えられるってのは集中してねぇな、やっぱり俺が動いてやらねぇとイケねぇか?」
「な…ま、待つだ! 余計な事スるで…!」

ぐちゅん…ずっ、ずちゅっ…!

「ひ、ァ…アンッ、ちッとだけの動きなン、に…」

律動による性感は慎ましくとも確かに得られていたが、どうにもチェアの軋みが耳に付き。
うっかり口にしたアツキは、行為に…自分に、もっと集中しろとヒノケンに口実を作らせてしまい、アツキの身体をガッチリとホールドして下から突き上げだす。
とはいえ、その抜き挿しにも激しさは無いけれど。
今の、仕上がり燃える二人には充分で。
突かれる度にアツキは最も悦を得られる箇所をヒノケンの自身が掠めるよう、捩り合わせ。
くぐもった短い律動の連続にアツキの喘ぎ。
チェアの軋みなど、もう聞こえず互いが互いに与える熱に夢中になり、腰を振り続けて。
滾る精が決壊する時を迎える。

ずちゅ、ずちゅっ、ぐちゅ、じゅぶっ、じゅぽ…!

「アンッ、ア、ァッ…イク…ぅ、オラ…イクだ…ッ」
「へっ…! そいじゃあ俺もお前んナカに出してやるか、ブチ込まれて派手にイケよぉ…!」

ずっぷ、ずっちゅ、ずっ…じゅぶんっ!
…ぶびゅるるるる…!びゅーっ、びゅるるる…っ!
どぷどぷっ、とぷっ、とぷんっ…!

「っ、く…クゥッ…どうだよ俺の炎は…!」
「熱、ぃ、アッ…ァアっ…あ〜〜〜…ッ…!」

びゅくっ…びゅるるるるっ、びゅるぅ…っ!

アツキのナカへ深々と自身を突き挿してヒノケンは射精に及び、多量の精を無遠慮に注ぐ。
この瞬間、ありのままのヒノケンの炎に焦がされる様、しかし負けじと働くアツキの本能。
ヒノケンの自身をナカでキツく締め付けて空っぽになるまで搾り出そうとし、その心地にヒノケンはギリリと歯を食いしばりながら欲を叩き付け続け。
アツキもまた射精に至り。
コンドームの中には白濁が次々と溜まっていった。

「…はーッ、はーッ…はー…ぁ…」
「ふーっ…ふッ……へっ…」

ギシリと軋むチェア。
二人の荒い息遣いだけとなった第一研究室に響き。
それは、どちらが先に動いたからなのだろう。
きっと───同じ。
炎は焔を抱き締めて、焔は炎を抱き締めて。
互いの火は延々と。
お前の火は自分の火なのだと、焼き付けるから。

■END■

◆11月23日に間に合わず遅刻してしまいましたが…
EXE6発売・ヒノケン先生17周年お祝い!

2022.12.01 了
clap!

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