※学パロ
先輩コロ→(←)27


「ツナ。メシ一緒に食うぞコラ」
「みたいだから、また今度ね。獄寺君」

 昼休み、いつもなら獄寺君と食べるはずだったが、コロネロ先輩が誘ってくれたから予定変更。すぐさま獄寺君に断りを入れ、コロネロ先輩の後をついていく。

「んー! やっぱり屋上はイイっ」
「そんなもんか? よくわかんねえなコラ」
「へへ。なんとなく気分良くなるんです」

 空を見たからだろうか。昔からなんとなく、空を見ると気分が良い。まあ、理由がもいっこあるのは置いといて。
 存分に伸びをしたら、コロネロ先輩の隣に座ってお弁当を広げる。今日は、カニさんウィンナーが入っていた。

「相変わらず美味そうな弁当だな、コラ」
「母さんは料理大好きで、時々俺も作りますけどかなわないです」
 以前それを本人に言うと、そりゃ母さんだものと返された。
「ツナが料理すんのか?」
「ええ、そうですよ。あ、玉子焼き食べます?」
「おう!」

 そのまま箸で、コロネロ先輩の口に玉子焼きを放り込んだ。

「ん、美味いなコラ」
「それが俺のですよ」
「へ? そうだったのかコラ」
「その玉子焼きだけは、母さんと同じくらい美味しく作れるんです!」

 好きな人には胃袋から攻めなさい、と母さんが教えてくれて、一番頑張ってマスターしたのだ。
 あれ?先輩がさっきから動かない。気分が悪くなってしまったんだろうか。とりあえず顔を見ないと。

「コロネロ、先輩? 先輩?」
「……っ、なんでもないぜ!」
「な、なら良いんですけど」

 気がついたら、慌てて顔を逸らす先輩。少し顔が赤いから、熱があってぼーっとしてしまったんだろう。
 早めに教室に戻りますと言うと、明日も玉子焼きが食べたいと言われた。笑顔でオーケーして、俺の足はとても軽かった。
 母さん。やっぱりあなたは最強です!

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 ツナはコロネロの胃袋を掴んだ!





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