ごーごー綱吉くん
※スレ
「綺麗だなあ」
また、始まった。ここ一週間の綱吉のぼやき。どうやら京子より好きになった人ができたとかで、気付いたら綺麗だの美人だのと……ぶっちゃけウザい。黙らせようとすれば、余計熱烈に語られるために何もできない。
「あの黒髪、大和撫子みたいな容姿! まさに日本人って感じっ」
「そうか……ん?」
ちょっと、それはまさか。
「おまけに俺をぶっ飛ばすなんて!」
「ん? んん?」
お前をぶっ飛ばす奴なんて、一人しかいねぇ!
「ヒバリさん素敵!」
やっぱり!
「ちょっと待て!!」
「待たない! 俺の想いは止められないんだからなっ」
「いやいや、何ビシィって決めてんだ。止めろ。つーか止まれ!」
「今日だって、お弁当作ったら美味しいって言ってくれたし。落とすまで後ちょっとなんだからっ」
「いつの間にんな事になってんだ」
俺、先生じゃなかったのか。相談すらしなかったのか。
「やぁ、小動物」
「ヒバリ!?」
「ヒバリさん! どうされたんですかっ」
がらり、と窓から入ってきたのに、綱吉は笑顔でスルーしてしまった。ツッコミがいない。ツッコミがいないことが、こんなにも頭が痛くなるものだと知らなかった。
俺が悩んでいる間に、話は進む。
「あ、お弁当箱……捨てても、構わなかったんですよ?」
「もったいないだろう。これから、何回も作ってもらうんだから」
「ひ、ヒバリさん?」
おいおい、ヒバリはいつの間に綱吉にメロリンラブになってんだ。誰か、誰か嘘だと言ってくれ!
「君の味噌汁が毎日飲みたいんだ。綱吉」
「ヒバリさん……!」
うん、俺はもう何も言わねぇよ。レオンとボルサリーノを忘れてないか確かめて、馬鹿ップルがいない場所を目指した。
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ねたコーナーだからさ!(開き直った)