ばかのあつまり

「しんど……って当たり前、か」
 家で体温を測ったら三十七度を超えていた。完璧に熱を出していた。しかし、出席の関係であまり休めない。いや、足りなくとも権力でどうにもできるのかもしれないが。

「継がない、んだし」

 継がない継がないと主張してるんだから、権力を奮うのは駄目だ。
 それでも熱は上がっていくばかりで、バレないようにしてはいたが。

「うっ……」

 無理。シャマルに頼んで寝かせてもらおう。

「ご、く……」

 ああ、限界はそこだったみたいだ。暗転、プツンと切れる音がした。


 目を覚ますと、やはり保健室のベッドで寝ていた。ああ、怒られる。まだボーっとするあたり、熱は下がっちゃいないんだろう。
 カーテンを開けてシャマルを呼ぶと、彼は珍しく医者の顔で近づいてきた。つまり、すごく恐い顔で。

「目が覚めたか……。お前な。自分が熱出してるの知ってただろ。馬鹿野郎。三日間安静、学校来るなよ」
「……はい」

 医者のシャマルに馬鹿野郎、と言われたということは、相当無理をしていたようだ。まあ、二日で良いだろ。治ったらどうせ行かされる。

「二日休んで下がって学校来る、とか駄目だからな。その体調不良は過労と、精神的なもんだ。きっちり休んでから来い。アイツにも言っとく」
「え……そう」

 あら、三日間安静は本当に安静してないといけないのか。

「そういや、俺を運んだの」
「隼人だよ。もう大騒ぎするわお姉さんは逃げるわ散々だったな」
「あはは。ありがとうシャマル」

 じゃあ俺は親御さんに電話するから待ってろ、と再びベッドに潜った。うん、何話してたっけ。頭ボーっとして覚えてないや。

 それから何時の間にか家で、母さんには心配させて、リボーンには罵倒されて、無理矢理寝かされた。
 明くる日、メールを友人に送っただけで、いつものメンバー以上の人が集まり、鎮めるのが大変だったのは言うまでもない。


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 獄寺くんは入院してないのにフルーツ盛り合わせを持ってくるし、山本はお寿司にサインボールで、お兄さんはボクシングのグローブ、京子ちゃんとハルはケーキ、クロームは麦チョコだった。





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