今度は謙也くんが酔っ払った




「なまえにヤキモチやかせたい」
「なんや藪から棒に」
「ヤキモチやかせてめっちゃ好きって言ってほしい」
「面倒くさい彼氏やな…しかも自分らこないだそれで散々ケンカしとったやん」
「あん時のなまえめっちゃ可愛かった!せやからもう一回見たいねん」
「名字ちゃん不憫や…自分ら婚約したんやないんかい」
「やからこそ!!何回でも言ってほしいねん!」
「あーさよか」
「あーなまえなまえー可愛え俺のなまえ…」
「相談やっちゅーから来てやったんに、ただのおノロケやったら俺もう帰るで」
「ちょちょちょ、待ちや!白石帰ってもうたらなまえが帰ってくるまで俺ぼっちやんか!」
「ええやんか、ぼっち(笑)」
「(笑)つけんな!」
「ところで名字ちゃんはどこ行っとるん?」
「料理教室」
「ほんま健気やなぁあの子…謙也には勿体ないわ」
「どういう意味や!」
「そのままの意味や」







「どうしてこうなった」
「あー!ようやっと帰って来たー!なまえー!なまえなまえ!」
「おかえり名字ちゃん。お邪魔しとるで」
「白石くんただいま」
「なまえ!何で白石にただいまやねん!俺やろ俺!!」
「自分がヤキモチやいてどないすんねん」
「え、どうしてこうなった…?謙也の顔すんごい赤いんですけど」
「まあ…かくかくしかじかやな」
「いや、かくかくしかじかと言われてもわかんないよ白石くん」
「こっち向いてやなまえー」
「うわっお酒臭っ!なのに白石くんはなんで素面なの」
「謙也がひとりで勝手に酒煽ったんや」
「なまえ!白石とばっかしゃべっとらんと俺んことも構ってやー」
「うおおおおおお重い重いつぶれる…!」
「ほな俺帰るわ。あとは若いおふたりさんで」
「ちょちょっと白石くん!そんな無責任な!」
「ほなまたなー名字ちゃん」
「...あ、うん、なんかもういいや。よくわかんないけど色々ありがとう白石くん」
「白石なんかに手え振らんでこっち見てやなまえ!!」
「とんだ言われようやな」






バターン
「いたたたた…」
「なまえー」
「何なの謙也どうしたの。なんか私いまゴエモンに押し倒されてる気分だよ」
「どこのどいつやゴエモン言うんは」
「実家の愛犬」
「犬だろうとなまえを押し倒すなん許せへん」
「とんだ暴君発言!」
「なまえのおっぱいめっちゃふにふにやー」
「ギャアアアアナチュラルに揉むな!変態さんか!!」
「なまえ、俺のこと好き?」
「そして私の話を聞いていない」
「俺、なまえのことめっちゃ好きなんやけど」
「まあ、そうじゃないとこうはならないだろうね…」
「なまえは?」
「うん?」
「なまえ、俺のこと好きやんな?」
「…うん、好きだよ」
「ちゃう!」
「なんで!?」
「…めっちゃ」
「え?」
「めっちゃ好き?って聞いとるんやけど」
「…」
「なあ、俺のこと、めっちゃすきやって言ってや」
「…謙也」
「ん、」
「謙也、大好き」



「せかいでいちばん、謙也が好きだよ」






(ん…なまえおは…って、ええ!?なんで俺服着てへんねん!)
(おはよう。朝っぱらから元気だね謙也。その様子だと覚えてないんだね…昨日のこと)
(え、え?な、何したん俺?アカンぜんっぜん思い出せへん…)
(そうか…覚えてないんだ…へえー)
(え!?なまえ!?ちょ…え!?俺ほんま何してしもたん!?ちょ、ちょっと待ってや置いていかんといて!)




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