同棲はじめませんか



「謙也って、名字ちゃんと同棲せえへんの?」
「ブッ」
「きたなっ」
「な、なにを言うてんねん白石、藪から棒に!」
「せやかて、名字ちゃん引越しせなあかんとか言っとらんかったっけ?」
「あー、なんや契約切れたらしいわ」
「やったら一緒に住んだらええやん。謙也んとこのアパート広いやろ?」
「いや、そうやねんけどそれとこれとは、」
「何をこの期に及んで純情ぶってんねん。半同棲状態のくせして」
「い、いや、そうやねんけどそれとこれとは、」
「それとも一緒に住めへん理由でもあるんかなぁ」
「別にそういうわけじゃ…、って何ケータイ取り出してんねん!どこに連絡する気や!」
「名字ちゃんのとこに決まっとるやんか」
「おまっ、え?番号知っとるんか!いつの間に!」
「いや知らへんけど」
「知らんのかい!!」
「まあ、謙也の言い分もわからんでもないけど」
「な、なんやねん言い分って」
「あれやろ?四六時中一緒にいると、ムラムラしてもうてしゃあないんやろ?」
「お前いっぺん死ね」
「図星やんか」
「うっ…」
「せやったらヘタレな謙也の代わりに俺から名字ちゃんに言うたろかー」
「それだけはやめてくれ」
「やったらさっさと話つけ」
「いや俺まだ同棲するなんて決めてへんのやけど…」







数日後



「名字ちゃん、いよいよ引越しやなぁ」
「うん、意外と荷物多くなくてよかった〜」
「心配せんでも謙也に全部持たせたらええねん」
「何でお前が指示するんや!」
「とか言いつつ全部持っとるけどな」
「謙也のアパート広いから楽しみだなぁ」
「お、おう」
「それに毎日謙也と一緒なんて、夢みたいだよね!」
「ブッ」
「きたなっ」



(ラブラブカップル微笑ましいなー)
(白石くんは、彼女さんと一緒に住まないの?)
(あー俺、公私混同しない主義やねん)
(ふーん?)


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -