なにかを見下すときに
わたしのなかにあるものが視える
ようやく視える
ないと思っていたものがある
それをたしかめて
わたしはひとつわたしを知る

やはりときには真新しいものに
わたしとまったく違っているものにふれなければ
わたしは底のほうの淀んだ部分を
かんたんに見落とす
自分はきれいだと錯覚する
それはそれでよいことだが
わたしの信じるものは
正確でありたい
ゆがんだことや
わずかな瑕疵を
けっして目隠ししないことで
やっと生きていける

さまつな偏見を
じつに軽量な印象を
直感と勘を
大切にするからこそ
まじめにやる
なにかを見下すときにいつも
面白い発見がある
わたしのなかにないものと
ないと思っていたものが視えるのだ

日々更新されていく
けっして一元的では生きられないわたし



見下すまなざし
2023/12/01





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