今も昔も変わらぬ詩を書いていて安心した そりゃたしかに大きく変わったこともあるけれど 深く深く傷つくと いまだにどうしていいかなんてわからないよ それでも傷ついた胸の穴を覗くと 私は生きているんだなあと思う 自傷にふけっていたころに比べれば 穴の形も違っている 自分が自分を傷つけようと 人から私を傷つけようと さして大差ない あなたのかいたものをただ読み返して ふとしたときに感じ入っている ただ毎日のことのように ただ意味もなく繰り返されるものごとが ただ毎日生きている私が ただ尊いということが あまりに無性にせつなくて… 現実は窮屈でも膨大だが 過去もまたおなじだ さらなる先をいく私も 振り返っておなじようなことを思うに違いない ありがとう 今も昔も変わらぬことをしていよう 私はなにものでもない あとかたもなく消える雪でも 私はそんな雪がどうしょうもなく好きなのだ あとかたもなく生きてきた 2023/09/17 ← → |