気づけば季節が変わっていく
自分はこんなところにいるのかと気づく
風のさわりを感じる
わたしは呼吸をする細胞であると思う
生命体であると思う
ここまでのことを振り返るも
これからのことを思い馳せるも
わたしはもうこんなところにきていた
なにかに追い立てられていた日々が終わり
なににもこころ動かされぬ日々が
やさしく崩れていった
ようやくここにきた
でもどこでもよかったのだほんとうは
いまたまたまここにいるだけで
嘘をついていたわたしも
しずかに息をする細胞のわたしも
やさしく日のひかりにつつまれている
いつかまた困惑するにちがいない
われを忘れてもがくだろう
その日のわたしに祝福を
きょうのわたしに祝福を



祝福を
2023/02/09





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