夢をみること
海にもぐること
土を掘ること
木をいだくこと
星を見つけること
夜を想うこと
愛が耽ること
孤独が殖えること
友が泣くこと
母が死ぬこと
恋が尽きること
夢をみること

川を歩くこと
森になること
血脈を追うこと
虫を飼うこと
犬を愛すること
人に殉じること
社会を検べること
人間をまなざすこと
時と友になること
宇宙に抱かれること
もちろん比喩でなくセックス
ブラックホールがぼくを食べたこと
神様がぼくと結婚してしまい
ぼくはいちどだけ人でなくなること

はかったり
おこったり
わずらったり
かなしかったり
それでもなお愛したり
悔やんだり
いつくしんだり
いつも足らずで
いつも飽和して
いつだって矛盾していること
相対であることの
うつくしさ
絶対であることは
ただひとつのぼく

いつもくりかえしながら
いずれにしても続いていく

もう　愛するしかないや
悔しいけれど
憎らしいおまえを
喰らってもくらっても
逝けやしない
もう
愛するしかないや
そう
憎むしかないや

愛↔憎しみ

素敵すぎて
なみだでてきた
ええ
これはどれひとつ
比喩などではない。



愛↔憎しみ

2021/10/04

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