きみを愛することの難しさは
ぼくひとりではどうにもできぬ
きみの助けが要る
きみが嘆いているうちは
この世は地獄だ
どれだけぼくが笑いかけたって
きみの目にうつらなけりゃ
きみはぼくはいかっていると思うのさ
きみを愛することの難しさは
きみを愛することの醍醐味さ
ときに強欲で堅物で意固地なきみを
どうしようもなくいやんなって
嫌って呆れて傷つけたら
それでもぼくは思うんだな
また結局きづくんだな
きみを愛してんだって
きみを愛することの難しさを
ぼくはひとりじゃどうにもできん
それでもぼくは諦めない
諦めたふりをして
ほかのものに目を向けたりだってそりゃするが
それはちょっと疲れただけさ
きみをうんと愛するために
栄養補給をしているのさ
だから馬鹿
泣くな馬鹿
自分は世界一不幸なのだと
嘆くな馬鹿
こんなにきみを愛しているぼくは
もっと馬鹿さ!
きみがあがくなら
ぼくは手を貸そう
死にたいとうつむく情けない夜も
そばでやさしく口をつぐんでいよう
愛している
そんなひとことに重さをはかるきみの愚かさよ!
それでこそきみ、きみさ
いつまでも愚かであれ
賢いぼくもきみのため
ひとつ愚かになってやろう
愛ははかれるもんじゃないと
教えるのはよそう
この愛をはかってみせようきみのため
きみを愛することの難しさは
人の世を生きる難しさに
とてもよく似ている



神さま愛の天秤を貸して
2020/07/24





×
「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -