春を待ちません
ここで朽ちる
嘘は数えて
ひゃくになったら本物になる
愛のみなもに寄せる悔い
いくら打っても血もでずに
冬は明けません
朝にはかならず霜がふる
黒い空に
まつげにささる月影は
あなたがわたしを許さないと
置いていったときのまま
時計の針がいくらまわっても
時間はずっと前に進まない
あの日から
わたしたちはこの最後の冬の一日を
終えられずに
ただまわりの変化を観察するひとつの目
もしかしたらもうすぐ神になる



愛と悔い
2020/04/27





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