裁かれるときを待っている
あらゆる権力でもってはかられ
わたしはついに自由になる

許されるときを待っている
許されないかぎりは苦しさの海におぼれ
しおの苦さが癖になる
だれにも許されぬなか
わたしだけがわたしを許すとき
それがほんものの絶頂

裁きとは裁かれぬためにあり
許しとは許されぬためにある
罪とは罰のためにあり
罰とは弱きのためにある

わたしが生きたあかしはわたしにある

愛がなにかではかれるものではないと認めたとき
愛の前に伏せる弱さを
尊く思う
そうしてわたしは人になる

神も仏もないこの世に
愛と人がいた



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2020/03/20

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