僕の秘密だったものを話そう
いまこの瞬間秘密ではなくなるから

悲傷が羽のように軽く君を土から離す
足を 足の裏を忘れないで
この土を踏みしめていたことを思い出して

君の反抗期が百年でもいい
僕の思春期は千年だったんだ

君の好きなように話して
納得するまで

僕は宇宙が生まれてから地球が誕生するまで待てる
君はそれよりずっと前から生きていてくれた

人を殺した
そんな秘密がなんになる?

人を愛した
いったいそれがなんの秘密だって?

君が君を生きていけるまで
僕は僕を生き続けよう

すべてを忘れても
すべてを記憶しても
失うことも
持ちきれなくなることも
ないよ

君は強い
僕のように
僕は弱い
君のように

君の秘密を話して
僕には秘密などないのだから



untitled
2020/02/14





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