これは許しだと気づいた
昇華でも浄化でも表現でもなく
ずっとわたしは
わたしを許すために書いていたのだ

母へ宛てた詩をそっと海へ流し
友へ綴った歌を空に向けて
過去も罪悪も贖罪も愛も後悔も過ちも
憂いや不安 恍惚や幸福さえも
だれにも届けない
だれにも届けない

しかしわたしはそれで
それで許されていたのだと気づいた
わたしはわたしを許し続けてきた

この瞬間に
世界がひらめいた



許し
2019/04/18





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