百年も前にも
わたしは同じ詩をかいた
千年あとにも
わたしは同じ詩を書こう
夢のなかで何度も君に会い
ただキスをした
過去も未来も地球も宇宙も
君とキスすることのなか

覚えていないけれど
なぜかすでに知っていた
わたしはすでに君を愛していた
君に会うよりずっと以前から……

忘れてしまったけれど
なぜかもうわかっていた
君に会うより前から
君をもう一度愛することを……

君はどうであれ
わたしはこうだ
まるで糸のように細い雨のように
断続的に連続的に細切れに
次々に変化していくわたしのからだ
変化していくことこそが
不変であると
わたしはいおう

君を愛することの躊躇いも
君を愛することのうち
君を忘れた数千年も
君を愛したことのうち
なにもかも
この手のうち
なにも覚えていないけれど
わたしはわたしのえがいた絵のうえで
裸になって踊っている
蝶になった君は
わたしの鼻先にキスしにくるね



蝶になった君が
2019/03/11





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