手を 手を差し伸べられても 見えないふりをして 逃げていたあのときではなくて 手を 手を差し出された その手に礼をいって けれどわたしはこのまま身ひとつで行きます 二人のあいだにわからないことがあるのは当たり前 あなたにわからないわたしのことがあるのは当たり前です わたしにわからないあなたのことがあるのだって…… わからないわたしを懸命に見ようとしたり あなたの概念でかたちづけようとしないで わたしももうそんなふうにはしないから 差し出された手は取らずとも 微笑み行きます 別々の道を行く楽しさを 今は噛み締めていきたいのです 最後どうなるかなんてだれにもわからないでしょう 一人でも二人でも わたしがわたしであることに変わりはないのだから untitled 2019/02/24 ← → |