さいごには見えなくなる
さいごにはなめらかに消えていく
砂漠の砂の隆起のように
あの丘にふく風のように

わたしがどれだけ悲しくても
泣いてくれる人はいなかった
それこそが絶望だと信じていたけれど
ただわたしが
わたしのために泣いてやればよいだけだった

すべての子どもはしたたかに
どれだけ愚かでも
さいごには立ち上がる
彼らひとりで
立ち続ける

だれもが泣いてくれずに
批難し 悲観した未来に
わたしは立っている
ここは地獄のように燃えていて
ただ天国の青いほのおが光のようにきらめき
楽園の実りが
わたしの肉からうまれてくる
ここはだれもが知りえない
永遠の春だ

夏も秋も冬も知り尽くし
永遠にめぐりくる
終わらない春だ

あなたと歩く道に紙吹雪などなくても
わたしがひとりゆく道にしるべひとつさえなくとも
すべての終わりに果てがなくとも
わたしたちはなぜだろう
なぜだろう
こわくなどなかった
こわくなどなかった
いや
どれだけおそれても
本物の怪物などどこにも
どこにもいなかった

色褪せた季節と
鮮やかな季節を
生き尽くす
生き尽くす

尽きてなお安らかに
燃え上がる
わたしたちのほのおだ



confetti
2019/01/22





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