あなたを愛するうたをかきました
すでに何度もかきました
それでもまだかいています
かいてしまうのです
どれだけ言葉を連ねても
世界のあらゆるものにたとえても
足りないものが愛でした
わたしの愛する気持ちでした
愛することでした
あなたを愛していることを
今日もまた記します
あなたを愛する気持ちが形になって
質量を持って
色や声を持って
花のようにひらき
雪のように舞い
風のようにおどり
夏のようにきらめき
世界のすべての美しいもののように存在すれば
いったいどうだろう?
どんなに素晴らしいだろう
そう思いましたが
ふと気付きました
わたしでした
それがわたしでした
つまりわたしでした
あなたを愛しているわたしでした
愛の形ならばすでにありました
質量も色も声も
風も雪も涙も土も雨も緑も花も吐息も
心臓や睫毛さえあって
すべての季節を生き
世界のすべてにふれられる
わたしでした

愛しているうたを
何度もうたいます
飽きることがない
この世に飽きることなどない
愛が飽きることもない
飽きもせず
学ばぬだめな子どものように
あなたを愛するうたをかきます

愛するひとへ



愛するひとへ
2018/12/30





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