泣いている私が愛しい
簡単なものをかぞえてみよう
なぜ泣くのか
泣きたいから泣くのであれば泣きなさい
痛んでいるなら痛みなさい
気が晴れるまで壊しなさい
傍若無人な子どものように
簡単なことをかぞえてみよう
ここに手があるのに
私は見えない
傷つきつづける私は
支えをさがしているのか
子どものように泣いている
私は溺れた視界でも
光を見る

負けた数をかぞえよう
失敗の数をかぞえよう
挫けた数を
辞めた数を
諦めた数を
逃げ出した数を
泣いた数を
失くした数を
喘いだ数を
なにかを過信した数を
だけどそれは
間違いだったのか?

私は泣いてもいい
何度泣いてもいい
負け続ける人生でもいい
私には私の意味がある
まるで何千の腕に
打ちのめされたかのように
挫けたこころよ
しなやかにやり過ごせばよい
なぜ泣くのか
泣いている私よ
愛しい泣き虫
負けてばかりの犬っころ
その人生を
上手に愛しなさい

弱いから
弱さを愛そう
駄目だから
駄目であることを認めよう
また負けた
また負けたのか
簡単なことだ
さあかぞえよう

なにより
それでも欲しいものがあることを
知っている



I know
2018/12/09





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