あなたの額にふれました
あなたの頬にふれました
愛の定義などどうでもよいのでしょう
あなたの耳にふれました
あなたの指にふれました
あなたの唇が
唇が刻む言葉や取り出した音の
すべてをわたしは拾いました
あなたが笑いました
そのかたちを覚えているでしょう
永遠に
どこにも正しさや間違いはなかった
あなたは息をしていました
わたしは息をしていました
すべてが繋がっていました
どこかから溢れてはしから消えていくものも
なくなったのではありませんでした
しみこんでいきました
あの雪のひとひらのように
あなたの胸がありました
わたしの瞳がありました
すべてはすきとおっていました
なにもかもがすけて見え
それなのにそこにありました
恐れや不安もありました
けれどもそれは
わたしたちの存在の
正反対の場所に

わたしは泣いていました
止まらない涙の海にたゆたう
そこは船の上
あなたの涙が混じり合うことで
そこは
神さまの寝床でありました



神さまの寝床
2018/11/16





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