迷い続けてこの千里
果てがあったら悲しいだろう
果てというのは意外にも陳腐なものだ
果てがないから歩いていける
満足したらすでにそこが
果てなのだ

君は知らないだろう
果ても終わりもないが
素晴らしいことならば
いくらでもある
銀河にきらめく星の数より
宇宙をあらわす数字より
はるかに膨大で
無限なのだと

君は問題なく
終えられるだろう
僕は知っている
君は有限のいのちのなかで
いつもかがやいている
君を愛すものがどこにもいないと嘆くときも
実は僕は愛している
君が信じるかどうかは自由だけど

さあ昔君が追いかけた
果てまでのみちをいそぐかのようなあの雲を
追いかけよう
永遠に届かないと思っているが
ある日突然手が届くのだ
君は走り続ける子どもであれ
疲れを知らぬ子どもであれ
言葉を持たぬ子どもであれ
言葉よりも便利なものがある
君は知っているか?



風と踊る子どもであれ
2018/10/02





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