息ができなくなるような、まるで水の中で溺れているかのような口付けだった。首に縋り付いてくるnameの腕の力がまるで俺にもっとと言っているかのように強まるのに従って、nameの腰に腕を回した。回して腕で腰骨の辺りをぐっと掴めば彼女の身体がぐらりと傾いだ。逃がさないように腕に力を込め、相変わらず息をさせないかのような口付けに応えるべく薄い舌に己のものを絡める。
『ん、ッ、…は、ぁ』
「ふっ…ン、んぅ…」
 いい加減に限界かもしれない、感じたのはお互い一緒だったろうと思う。舌をずるりと口内から離せば互いの舌の間でつぅと銀糸が見えたような気がした。力の抜けきった彼女の体をベッドに横たえ、覆いかぶさるように身体を近づければ、息を切らしていたnameの腕がするりと俺の首をとらえて近くに引き寄せられる。
「どうしたんだよ。ずいぶんがっつくじゃねえか」
『欲しいの』
 穏やかに、朗らかに笑っている普段がまるで幻想だったのではないかと思うようなぎらついた瞳だった。腰のあたりに痺れるような快感はその目に見透かされて肌が粟立っているのだろうと他人事のように思考が頭の中へ浮かんでくる。
「いいぜ、いくらでもくれてやる」
 噛みつくように唇を重ねたところまでしか、その時のことをはっきりと覚えてはいない。後はもう、熱に浮かされた思考と身体に走る快感の渦へと溺れていくだけだった。






っていうお話が読みたいなって思ったけれども描写を書き始めると表現の難しさに何度も手が止まりました。難しいです。




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