恋に上下の隔てなし | ナノ



Hyperion

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「ふふ、相変わらず強いわね」

戦闘不能になったガブリアスをボールに戻しながら、黒い服に金色の長髪をまとった女性は笑った。リオはカイリューを戻すことなく、シロナの言葉に苦笑した。

「シロナさんこそ、相変わらずですね。久々に良いバトルをさせてもらいました」
「リオにそう言ってもらえると光栄ね。
あ、ちょっとポケモンセンターまで付き合ってもらえるかしら」
「えぇ、私もこの子達を回復させたいですから」





「イッシュの旅はどう?」
「楽しいですよー見たことないポケモンばっかりですしね」

ポケモンセンターで回復を待つ間、シロナとリオはセンターの中にある喫茶コーナーでお茶をしていた。熱いコーヒーを啜りながら、向かい合って他愛のない話をする。久々に会うイッシュ以外の知り合いとの会話は思った以上に楽しいもので、あっという間にポケモンの回復が終わった。
ポケモン達を受け取り外へ出ると「そうそう」とシロナは思い出したように話し始めた。

「ライモンシティにあるバトルサブウェイってもう行った?」
「バトルサブウェイ?」

リオ聞き慣れない言葉に首をかしげると、シロナは珍しそうな顔をしてリオを見た。

「リオなら絶対行ったと思ったんだけど…」
「どんなところなんです?」
「簡単に言えばバトルフロンティアみたいなところね」

バトルフロンティア。
その単語を聞いた瞬間、リオは目の色を変えた。シロナはおかしそうに笑う。しかしそんなことはお構い無しに、リオはシロナに詳細を尋ねた。

聞けば、イッシュのバトルフロンティアのような場所らしい。フロンティアほど施設のバリエーションはないが、7戦1セットのバトルタワー形式。俄然、やる気がわく。
シロナに礼を言うと、リオは直ぐ様カイリューに飛び乗り、ライモンシティを目指した。


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(110110)


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