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「船は初めて乗ったけど、思ったより快適なんだね」

もっと揺れるかと思ってたよ、と不思議そうに船内を見渡すNは子どものようだった。きれいな若葉色の髪を揺らしながら歩く彼は、かつてイッシュ地方を騒がせたプラズマ団の若き王とは思えないほど純粋で、頭の回転は驚くほど早いのに、世間の常識には疎かった。
そんなNといつの間にか仲良くなり、ついに一緒に旅に出るまでになったのは不思議な縁だ。


「ジョウト地方に行けばリオの調べものはわかるのかい?」
「保証はないけど、ずっとイッシュにいるよりは可能性があると思うの。ジョウトにも古代文字のある遺跡が見つかっているから…」
「あぁ、アルフの遺跡かい?」

僕も見に行きたいな、と目を輝かせるNに、自然と頬が緩む。本当に物覚えがいい子だ。一度話したことは決して忘れない。小難しい話が多いリオの専門分野の話も一度で理解してしまうのだから、何か新しい発見があるかもしれないと思えるのだから不思議だ。Nといれば、歴史を紐解く鍵が見つかるかもしれない。そう思ったからこそ、今回Nと共にジョウトを訪れることを決めたのだった。






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ずっと温めてる話が煮詰まってきましたd=(^o^)=bd=(^o^)=bd=(^o^)=b







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