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※現代に輪廻転生してきました



「と言うわけで今日からお世話になります葵です。以後お見知り置きを」

趣味の悪い像の前に集う集団に、半ば投げやりに頭を下げた。見るからに一筋縄ではいかなさそうな人たちで、まだ暁と言う組織を理解していない私に、前途多難だと思わせるには十分な顔ぶれだった。
視線を感じて顔を上げると、好奇と疑心が入り混じった顔がこちらを向いている。暁に入ったのは間違いだったのではないかと、安易に承諾した数時間前の自分を恨んだ。



「どこぞの頭領殿のせいで腕っ節は良い方だと自負しています。でも基本的に医療忍術専門の医者です」
「誰だよ頭領って、うん」

金髪長髪の少年が胡散臭そうな顔をしながら私を見る。最もな質問だが、しかし長門から口止めされているそいつ≠フ名は明かせない。だからと言って答えなければ殺される雰囲気。ちらりとペインを見やれば、まるで他人事のように知らん顔である。彼にとっては本当に他人事なのだろうが。
はぁ、と気付かれない程度の溜息をつき、そっと印を結んだ。





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輪廻転生話は本編でやる予定。予定は未定。


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