究極の犠牲 3

閃光と轟音が塔に響き、すべての暗雲が払われた。ひとつの命と引換えに…。
人々を救うため、究極の犠牲を払ったルーフェウスは、英雄として讃えられ、銅像が建てられた。ルーフェウスの亡骸は、儀礼兵によりグレイウォーデンのアンダーフェルスにあるワイスハウプト要塞に移された。そして、ブライトを阻止するため犠牲を払った4人の英雄が眠る側の墓の傍に埋葬された。

モリガンは最終決戦前夜、言葉どうり姿を消し、彼がルーフェウスの恋人だったとの噂もあるが、これ以降、仲間であるモリガンの姿を見たものはいない。

アリスターはアノーラと結婚し、その数カ月で彼らが最高の夫婦であることを証明した。彼らは、復興する国民のもとへ自ら通い、エルフの古老を重鎮に招くなど、良き王・王女となる。

ウィンは、しばらくフェレルデンの王室に仕えたが、筆頭魔道士への招き入れを断り、その時が来るまでに世界を見たいと言い残し、姿を消して旅に出る。

スタンは、ルーフェウスの亡骸に一礼すると、何も言わず去った。彼は名誉を取り戻し、旅の途中、誰か尊敬に値する人物が居たかと問われれば、たった一人だけ出会ったと答えるだろう。

オグレンは、フェレルデン軍の将軍についた。ドワーフで初めての高官であり、最終的には禁酒にも成功し、後に結婚もした。彼は長男が生まれると、その子を抱き抱えて涙し…ずっと以前、彼の運命を大きく変えた友人の名前をその子につけた。

シェイルはフェレルデン軍のダークスポーン討伐にしばらく加わっていたが、飽きたのか、さらなる冒険の旅に出た。フェレルデンの鳩が急激に減ったのは、彼女が関与しているからだとかいないとか

ゼブランは、しばらくの間デネリムに留まり、亡き恋人の喪に服し、フェレルデン君主の遊び相手として仕えた。ついに黒カラスが再び向かってきたときは、敵の本拠で戦うことを決心し、アンティバへ戻ることにした。4人のマスターアサシンが消えた後、黒カラスは再びゼブランを受け入れリーダーに据えた。彼はその時も別れた仲間とは距離を保った。また、ベットを共にする女性は絶えなかったが、再び誰かを愛することはなかった。

レリアナは、宮廷にしばらくの間留まり、ルーフェウスの叙事詩を書き上げると、セダス中に知れ渡った。しかし、1度だけ上演した後、レリアナは黙って姿を消した。オーレイニ戻ったとも言うが真相は分からない。

ロゲインはグレイウォーデンに留まり、フェレルデンの第1徴兵官として任じられると老体が汚れに侵されるまで働き、ウォーデンの仲間との厳粛なる任務の後、最期の進軍を行うため地底回廊へと向かう。

このルーフェウスの物語は、彼がアーチデーモンの頭に刃を突き刺し、永遠に葬り去ったところで完結する。今後何が起ころうと、彼の犠牲が忘れ去られることはないだろう……。

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