The lunatic iover 3

病棟を離れ、研究棟の最上階へ向かう。院長や、部長クラスの研究室が並んでいる。
「どうゆうつもりだい?コーヒー飲む?」
「…相変わらずの部屋だな。薬臭い、飲食できる貴様の神経を疑う。」
「しょうがないだろ?汚染ウイルスに対して有効な抗生物質の研究をしてるんだから。」
机から、自分の分のコーヒーをカップに注ぎ振り返ると、立ち上がったヴィルフリートが、背後に立っていた。しかも、右手に装飾が施された小剣を握っている。
「つい最近手に入れたんだ…美しいだろ?」
ヒタリと、オーレリアンの首筋に刃が当てられる。ヒンヤリとした感触、先程までとは一変し、彼は凍りつくような冷笑を浮かべた。
「ちょっ、何考えてっ…?!」
「愛していると、言わないのか?証明してくれ、今ここで。」
見上げる瞳に狂気が灯る。誘うように薄く開いた唇が告げる。
「主導権は俺だ、お前じゃない。俺に総てを…捧げてくれるんだろう?」
ドッ!と、痛烈なケリが腹部に入る。堪らず咳き込み屈んだところを、ヴィルフリートはオーレリアンの襟首を掴み床に押し倒した。
「愛しい、か?」
「ヴィル?!」
馬乗りになり見下ろすと、動揺したオーレリアンの姿がある。ニヤリと微笑むと、ヴィルフリートは、唐突に彼の唇を奪った。
「ん…ちょっ、なにっ……?!」
貪るようなキスの後、身体を離したヴィルフリートは、手にしていた剣を切り下げる。

殺される

そう覚悟したが、彼が切り裂いたのはシャツだけで、心臓の上に左手を置くと鮮やかな笑顔で言った。
「鼓動が速い。」
「君のせいだろ?…僕を殺したいの?」
「フフ…遊びに付き合え。」
言いながら、彼はベルトに手をかけそれを外す。普段、天才と言われ相手の行動を読むことが得意なオーレリアンだったが、全く現状が飲み込めず固まっていた。が、ヴィルフリートが、下着ごとズボンを引きずり下ろし、顕になった彼自身を掴んだところで、引き戻されたように我に返る。
「ちょ!ヴィル?!」
ねっとりと、舌が這わされる。口に含むと、彼はソレを吸い上げながら上下に頭を動かす。徐々に熱を帯び膨らんでいく自身と、それに伴いますます速くなる動機と、下肢から駆け上がってくる快楽に思わず喘ぐと、彼は、さらに深く激しく受け入れる。
「…ふ、うぅ…ヴィル、駄目だ、離してっ…もう、限界っ……はっ…――!」
一向に、彼は聞き入れない。引き離そうと、身体を起こし彼の頭を掴もうとしたが、阻まれオーレリアンは、不本意にも彼の口内に耐えていたモノを吐き出した。ドクドクと、流れこんできた液体を口に含んだまま、咥え込んでいたモノを外すと、ニヤリと微笑し生暖かい液体を下肢に吐き出した。薬品の匂いに混じり、独特の生臭さが鼻につく。ドロリと肌を伝い,、後ろにまで流れ落ちる体液。
「ね、まさか…。」
「抵抗したら、殺す。まぁ、少しは今のが潤滑材になるさ。…力抜けよ?」
ヴィルフリートが、ジッパーから引き出した自身を本来受け入れる場所ではない部分に押し当てる。
「冗談っつ!ヴィルっ…!!」
元々彼に優しさなどあるはずもない、無理やり捩じ込まれる熱い杭は、身体を引き裂き接合部から紅い血が流れる。その行為は快楽などとは程遠く、ひたすら痛みを与えられるばかりだ。苦痛に喘ぐ息遣いを聞いて、無慈悲な悪魔が妖艶に嘲笑った。
「愛など…糞食らえだ。そんなモノ、俺は知らない…!」
一層激しく、腰を打ち付ける。
「うっ、…あぁ…!」
「…くっ!。」
ヴィルフリートが自身を引き抜く、腹部に生暖かい白濁した液が吐き出された。
肩で息をするオーレリアンを一瞥し、自身は服の乱れをさっさと直すと、くるりと後ろを向き車椅子へと歩く。



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