Intersection 7

一方、Blue Kidsには、いつも通り花束を手にしたフルールが現れていた。
「あ、フルールちゃん。今日も花飾りに来たんだ?」
「ええ、でもそれだけじゃなくて。今って、レイリック君の他に誰が居るのかしら?」
「え?あー、オブニルとノーヴィスのオッサンは依頼受けて出ちまったし、レイヴンはメアとかいうちびっ子に連れて行かれたし、ルリちゃんは、明日テストだからって早めに帰ったし…今は、俺とジャスティーとリリィだけだけど…なんで?」
「お店に来てくれてるお客さんで、知り合いが至急護衛を探してるらしいんです。本当は私が行ってあげたいんだけど、おばあさんの具合が悪くて…。」
「それなら俺達で行くよ。なっ?」
「えっ?!まぁ、いいですけど。」
「…しかたないな。」
レイリックの言葉に、ジャスティーとリリィが答える。
「良かった。あ、そういえば、さっきメアちゃんって言いました?」
フルールが聞き返す。
「ん?ああ、なんかピラピラした服着た緑色の髪したちびっ子。」
「知り合いですか?」
「ええ、この前彼女のウサギを拾って、少しお話ししたんです。ちょっと気になることもあって…でも、傭兵には見えなかったんだけど。」
「彼女は、汚染派の組織の人間ですよ。レイヴンを連れて仕事だと言ってましたから。」
ジャスティーの言葉に、やっぱり、といったようにフルールが悲しげな溜息をつく。
「汚染派だって、知ってたんですね。」
「いいえ、でもそれらしいことを言ってたから。」

"アルテミスの森でパーティだよ"

彼女の言葉を思い出す。アルテミスの神木と言われるイトスギの花言葉は、死・哀悼・絶望。ニコニコと屈託なく笑う彼女だったが…――。
「人の心って、難しいですね…あ、じゃあ、お仕事の詳しい場所をはなしますから、花を活け終えるまでちょっとまっててくださいね。」



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