Intersection 2

「ルリにレイリックにジャスティにノーヴィスにリリィは、オヴニルとレイブンの仲間なんだよね?私、2人を探してるんだけど、知らない?」
「なんだよ、ちびっ子があの二人に何の用だ?」
「あら、レイリックさんとメアさんは、同じくらいの歳にしか見えませんけど。」
「う。」
「まだ来てないよ。まさか、君も傭兵?」
「私は、傭兵じゃないよ。“あの方”の為だけにしかお仕事しないから。皆は、傭兵さんなんだ?」
メアは、ウサギを抱えたまま覗き込むようにリリィに顔を近づける。
「ちょ、近づきすぎだっ…!」
「顔、良く見えないから。」
「うわ、イテっ!メア、離れろ。なんか白いのが怒ってる!」
じたじたと、腕の中でシュワルツが暴れるので、メアはリリィから離れる。彼も白いウサギを連れているようで、シュワルツに過剰に反応している。
「あ、ほらシュワルツの目付きが悪いから嫌われるんだよ。」
「それだけだとは思えねーけど。それより、アイツら2人がどこにいるか聞けって。」
「お二人なら、もう少しここで待てば来ると思いますよ?この前、オヴニルさんがノーヴィスさんと一緒に仕事に行くって言ってたのは、今日でしたよね?」
「ああ。」
ノーヴィスは、言葉少なく答えた。
「そっか、じゃ待たせてもらおうかな。」
メアは、彼らが座っていたテーブルに、手近なところから椅子を引き寄せるとチョコンと座る。
「まさか、オヴニルのナンパ相手?」
「いくらなんでも違うだろ。」
「レイヴンさんにも用があるみたいだし…あの頬の印は、汚染派のマークだろ…。」
コソコソ密談するレイリック・リリィ・ジャスティの3人。警戒する3人を尻目に、ルリが手製のクッキーを差し出した。
「メアさんも食べる?」
「美味しそう、もらっていいの?」
「もちろん。」
「……すごくオイシイよ。こんなに美味しいクッキー、最近食べてないかも。どこに売ってるの?」
「私が作ったのよ。」
「凄いね、フルールと一緒だね。この前、フルールにも手作りのシナモンロールをもらったの。私は、作れないから。ルリもフルールも、傭兵さんなのにパティシエもやってるんだね。」
「メアさん、私は学生で、ここのお仕事が本業ではないんです。ただ、モノづくりが好きだから、お手伝いさせてもらってるのよ。フルールさんも、ガーディアンのお仕事を引き受けているけど、傭兵かといわれれば、少し違うかも。でも、オヴニルさんはわかるような気がするけど、レイヴンさんにも用があるんですか?」
「うん、あの二人は綺麗な仕事じゃなくても引き受けてくれそうだから、ね。でも、そっか、オヴニルはこれから別のお仕事受けちゃってるんだね。レイヴン大丈夫かな?」
メアはニコリと微笑んだが、話の内容が穏やかじゃないことは明らかだった。
「なんで…汚染なんてやって楽しいんですか?」
厳しい口調のジャスティー。汚染派の人間は、何故、自ら世界を壊すような真似をしたいのか。なぜ彼女は…そんな、受け入れがたい思いが、思わず口を衝いて出る。“絶対中立”、それがBlue Kidsの絶対的なルールである以上激しく抗議することは出来ないが、浄化派に身を置くものとしては、素直に許容できない。それは、リリィも同じだったようで、自然とメア

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