Say loving you! 「ただいま戻りました…って何ですかこの暗い空気は」 「「副会長〜!」」 書類を風紀に提出して、生徒会室に帰ってきて早々に顔を歪めた。足を踏み入れるのも億劫なほどの暗い空気は、確実に会長から流れている。 一体どうしたのだと思っていると、双子の会計からなんとも情けない声で役職名を呼ばれた。そちらの方へ向くと、4つの目が「どうにかしてよ」と僕に訴えていた。何でそれを僕に頼むのかな。 とはいうものの、無口過ぎる書記やゆるゆるの補佐にはどうしようも出来ないだろう。一応会長の幼馴染として、ここはやはり僕が行くべきなのか。チッ、面倒臭い。 「…どうしたんです、会長」 「………何でもねぇ」 「何でもなくはないでしょう」 ハァ、とわざとらしく溜息をついてみるが、いつもなら言い返すはずの彼が何も言わないところを見ると、どうやら本気で落ち込んでいるらしい。とりあえず何があったのかを聞かなければ始まらない。 「何があったんです」 「…何でも」 「ねぇ、なんて言ったらもぎますよ」 「「「どこを!?」」」 双子会計とユル男補佐が後ろで何やらキャンキャンと吠えているが気にしない。自慢の笑顔で会長を見つめると、彼は青い顔をして顔を上げた。 「…別に、フられただけだ」 「ああ、西谷君にですか。いつもの事でしょう。何でそう今日は凹んでるんですか鬱陶しい」 「お前な…」 恨めしげに「もっといたわれよ」と言われるが、そんな優しさを持ち合わせていないので無理な話だ。それにしても、本当に西谷君にゾッコンなんだなぁと感心する。西谷君に惚れてからここ半年、セフレも切って清い体である。 流石に僕も性病とか大丈夫なのかと心配するくらいの下半身の緩さだったのでホっとしている。これ以上酷くなるようだったらちょん切ってやろうと思っていたところだったから丁度良かった。西谷君には感謝だ。 ←|戻|→ . |