日課1 | ナノ

日課1












 俺の日課その@先生に告白すること。そのA先生にフられること。


「先生、好きです!」
「俺は好きじゃねぇ」
「諦めませんっ」


 朝一番に職員室に行って俺は面倒そうに椅子にもたれる先生に告白する。このやり取りもかれこれ3ヶ月経つ。最初は興味深そうに伺っていた周りの先生方も、今では微笑ましげに見守ってくれている。


「おー能勢。今日もフられたか」
「はい!でも負けませんっ」


 ガッツポーズを決める俺にやんややんやと野次が飛ぶ。


「舟橋先生、応えてあげても良いじゃありませんか」


 先生は適当に頷いている。無気力な先生も大好きだ。暫し見惚れてチャイムでハッとする。


「では!」


 すちゃっと軽くお辞儀してから教室にダッシュで向かう。これが俺の一日の始まりである。



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