変態にはついていけない3 | ナノ

変態にはついていけない3












「―――イイ声が聞こえる」


 空耳だ、うん。空耳空みm…


「あれ、和馬?」
「ちょおおお!」


 副会長が俺の願望をアッサリ破壊しやがりました。


「あ゛?凛じゃねぇか。で、イイ声の持ち主は」
「しねばいいのに☆」
「やっぱ坂井か」


 タヒね。とか言ってみるけど会長は嬉しそうだ。何だよマゾですかアナタ。俺にそんな趣味はない。


「どっか行け」
「可愛い声聞かせろよ」
「ひんっ!!」


 背中をツー…と撫でられて変な声が出た。げ。会長の目が欲情し…


「俺のりょおに触んないでよー」
「太一ナイス」


 俺はお前のものではないけどな。太一が会長を剥がしてくれた。そんでもって山下がイキイキと蹴りを入れている。現役サッカー部エースの蹴りとか…痛そう。現に会長悶えてるし。


「バ会長はこの世から消えた方が世のためだと思うな」
「…委員長、意外に毒舌」
「何か言った?」
「イエ、何モ?」


 …あ、池田も参戦した。ちなみに副会長は殺されかけている会長を楽しそうに見ている。似てるな、この兄弟。


「兄貴と一緒にされたくないなぁ」
「心読まれた!?」
「兄貴までいったら人として駄目だと思うよ」
「心外だなぁ」
「自覚済みでしょ?」
「まぁね」


 何この兄弟揃って怖い。


「りょおー」
「ん?」
「大好きだよ」


―――チュ


 頬に柔らかい感触がしてキョトンと太一を見上げる。キスされた?太一は手以外にキスしないのに?そう思った瞬間顔が真っ赤になる。


「可愛いな、良」


 もう一度太一に頬にキスされて更に赤くなる。


 …いや、まぁ。
その後については俺に聞くな。


end.



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