@誕生日になった瞬間の電話、窓の外にいる彼2 | ナノ

@誕生日になった瞬間の電話、窓の外にいる彼2












「…誰?」


 見上げてくる男。しかも結構な美男子。


「お前の恋人様だろう?」
「………もしかして、毎日俺の家のポストと下駄箱に手紙とか入れちゃってます?」
「ああ。嬉しいだろ?」
「嬉しくない」
「あ゛あ?」


 うっわ、つい即答してしまった。てかこの御方、有名な不良様じゃね?俺、殺される。


「違います、そういう意味じゃなくて直接会ってくれた方が嬉しいなぁ、なんて…」
「そうか」


 あ、声が柔らかくなった。どうやら命拾いしたらしい。ホッと息を吐いていた俺に、ストーカーはとんでもない事を言い出した。


「今日、和の誕生日だろう」
「はい、まあ」


 俺の名前呼び捨てかよ。と思いはしたもののスルーした。何だか面倒そうな匂いがしたからな。そういえば日付変わったから今日は俺の18歳の誕生日だ。



||

.