@誕生日になった瞬間の電話、窓の外にいる彼1 | ナノ

@誕生日になった瞬間の電話、窓の外にいる彼1












 突然だが、俺こと小宮山和(こみやまいずみ)はストーカー被害に遭っている。俺が女の子ならば俺自身も周囲の人間も納得するのだが、残念ながら歴とした男である。
 ストーカーが女の子だったらそりゃもう嬉しいほかない。だがしかし、ストーカーも男だ。何故ならこの前、学校に登校して下駄箱を開けると上靴に臭い白い液体が掛かっていたからだ。ドン引きだろう?
 あ、この白い液体は牛乳だった。ギリギリセーフ。てかこれってイジめられてるんじゃね?と思うだろう。だが残念な事に、一緒に入っていた手紙に「(中略)俺のミルクぶっかけてぇ(中略)」って書かれていた。はい、男決定。ぶっちゃけイジメの方が良い。断然良い。
 そんな俺なのだが、日付が変わった瞬間携帯に電話が掛かってきた。知らない番号だから躊躇いはしたが、とりあえず出ようと通話ボタンを押すと。


「もしもし?」
「窓の外見ろ」
「…は?どちら様で?」
「良いから」


 良くない。凄く嫌な予感がするんだけど。しかしそこは怖いもの見たさでカーテンを開けて窓の外を見た。



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