(兄)孝行 | ナノ

(兄)孝行












「兄ちゃんの立場がなくなるじゃないか」

「それでいいの」

「良くない」

「いいの。僕がお兄ちゃんを守るから」

「本当にお前は良い子だな」

「兄孝行しなくちゃね」

「そんなの俺はいらねぇよ。知が生きていればそれで良い。他に何もいらない」

「良くないよ。親の分も孝行させて?」

「…だけどな」

「僕ももう来年高校生だしバイトもするよ」

「そうか、もう高校か…」

「やっと、だよ。いつもお兄ちゃんばっかりに負担かけてごめんね」

「いいや、知は家事をやってくれてるだろ。それで充分だ」

「それじゃあ僕が納得いかない。お兄ちゃん…厚の役に立ちたいんだ」

「と、も?」

「僕も男だよ。高校になったら、厚を僕のものにするって決めてた」

「どういう、」
「こういうこと」チュッ

「………は、」

「ずっと我慢してた。来年、覚悟しててね」



end


おまけ

「あれは夢だ。夢に違いない。俺の可愛い知があんなことするわけry」


両親を亡くして二人暮らし
兄-厚(こう)は社会人、弟-知(とも)は策士




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