(普通の)定義 | ナノ

(普通の)定義












「普通っていう基盤が矛盾しているんだったら、この世の中にある全てのものが矛盾しながら秩序が保たれている」

「だがお前はそうじゃないだろう?どこが普通なんだか」

「そうだよね。僕も普通って呼ばれる筋合いはないけど、大体は本当の僕を知らないからだろうね。容姿に秀でていることもないから」

「そうか。俺はお前が普通だって言う奴らの気がしれねぇ。現に」






「−−−血塗れになりながら、楽しそうに人を殴っているところを見たら」





「君に言われたくないよ。君だって血塗れだし楽しそうじゃないか」

「お前程じゃねぇよ。実際倒した人数はお前の方が上だろう」

「まあ。でもほんの十人程度じゃん」

「十人をほんので済ませる時点で駄目だろ」

「それに君、本気を出していないじゃん」

「まあな。だがお前もだろう?」

「少しは本気だよ?百人以上で僕ら二人を囲むなんて卑怯な真似をしてくれやがったんだから」

「…意外とキレてんのか?」

「ふふ、落とし前つけてもらわなくちゃね」

「普段温厚な分キレると怖いとかいう典型的な例だな」

「そんなこと言われるなんて心外だなぁ。これでも抑えてるんだからね」

「抑えてて屍を積み上げるとか」

「ゴミの山だよね」ニッコリ

「………」

「ゴミ捨て場…廃棄処分しなきゃ」

「さしずめ俺らはゴミ処理班ってとこか」

「流石僕の右腕」

「…お褒めの言葉、身に余る光栄」

「苦しゅうない。さあさ、そろそろ処理も終わる」

「そうですね」

「しかしまだ暴れ足りないとは思わないかい?」

「パーティーの手配をいたしましょうか」

「いいや、血に塗れた祭典を開こう」

「主の仰せのままに」




*従者×主人
不良×非凡を書こうとしたら屈折しました



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