総長が(惚れた理由っス) | ナノ

総長が(惚れた理由っス)












「総長、拳見せて下さいっス」

「あ゛?」

「相手殴った時に拳潰れたっスよね?血が出てますから手当します」

「別にこんくらい平気だ」

「駄目っス!バイ菌入ったらどうするんスか。後が大変なんスよ!」

「あー、分かった分かった」

「はい、じゃあちょっとしみるっスよー」

「っ、」

「あー…皮膚が切れてるっスね」

「…ほっときゃ治る」

「せめて消毒はちゃんとしないと膿みますよ」

「別に良い」

「駄目っス。折角綺麗な手なんスから」

「…この喧嘩で潰れた手がか?お前どうかしてんじゃねぇの」

「綺麗っスよ。仲間の為に出来た手じゃないっスか」

「………」

「そういうとこ、尊敬してます。かっこいいっスよね」

「………」
「はい、出来ました。テーピングもしておきますね」

「…お前、名前は」

「?俺の名前っスか?」

「ああ」

「純(じゅん)っス」

「…純、な。良い名前だな」

「あざっス」へにゃり


続く。次は現在です




←||

.