気持ちを(止めたくない) | ナノ

気持ちを(止めたくない)












「せんせー!」

「なんだ」

「分かんなーい」

「どこだ」

「ここ、ここ」

「ああ、これはな…」

「ふぅん、ありがとー」

「どういたしまして」

「…せんせー」

「なん、!」


―――好きです


「…お前、馬鹿か」

「うん、バカだよ」

「真面目にしろ」

「オレ凄い真面目だよ?」

「どこがだ」

「ちょー真面目。オレはいつだって直球勝負がいーの」

「お前のその素直さはどうにかならないのか」

「無理でーす。だってこれがオレだもん」

「そうだな。葛西はそうじゃないと葛西じゃないし」

「!ちょ、せんせー。笑顔とか反則!」

「あ?」

「〜っもお、せんせー大好きー!」

「知ってる」

「冷静とかひどーい。やっぱりオレのことなんとも思ってないの?」

「手のかかる生徒ってくらいの認識」

「うーん手のかかる、かあ。まあいいや。その分せんせーの頭の中はオレのことで埋まるんでしょ?」

「…お前な、」


*


「好きです」はノートの端に書いた感じで。字が綺麗だとかいう裏設定。



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