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「ランダムに衣装ジャンルを決めたら良いと思うんですよー」
「…詳しく聞いても良い?」


 久保が興味を持ち身を乗り出した。天乃が言うにはこうだ。全校生徒にランダムに数字を通知して、ある数字の倍数に対してテーマを決める。その倍数に当たった人がテーマに添った衣装やコスプレをするのだ。


「倍数が被ったらどうするんですか?」
「どちらかのテーマを選択、もしくは混合するんですよー」
「混合?」
「例えば7の倍数のテーマを吸血鬼、8の倍数のテーマを執事としますねぇ。56番の人は吸血鬼執事に扮するんですよー」


 実際はもっと大きな数字の倍数の方が良いだろうが、とも天乃は言う。新條は天乃の言葉を聞いて立ち上がった。


「採用しましょう!」


 久保も頷いて「ありがとう」と天乃に笑いかける。天乃は嬉しそうにはにかんだ。


「会長ー!」
「聞いていた。検討してみよう」


 久保が呼ぶと秀慈は頷いて電話を手に取った。恐らく相手は風紀だろう。


「もしもし。ああ俺だ。立食パーティーの内容だが…―――」

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