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「―――たっだいまぁ!会議終わっ…何してんの?」


 勢いよく入ってきた会計、久保大輔(くぼだいすけ)は見慣れた室内の見慣れない光景に首を倒した。綺麗に染められた薄い茶髪の合間から赤いピアスがキラリと光る。


「あ、うさぎ姫と三宅くんじゃん」


 天乃と志応を認識して言った。そしてにこぉ、と人なつっこい笑みを浮かべた久保は持っている紙の束を直しながら近づいた。


「俺は会計の久保大輔だよん。だいちゃんって呼んでね!」


 天乃、志応の順にぶんぶんと握手する。くるっと秀慈に向き直り書類を押しつけた。


「今年も"また"立食パーティーか、って風紀がつまらなさそうに言ってきてさー。頭にキたから"じゃあ違うの企画してやるよ!"ってつい言っちゃった」
「はぁ!?」

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