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「―――失礼しますっ」


 突然大きな音を立てて入ってきたのは。


「お母さんだぁ!」


 キラキラと目を輝かせて志応を見る。肩で息をする様子を見るとどうやら生徒会室まで全力疾走してきたようだ。秀慈と新條は目を見張った。


「会長様!これはどういうことですかっ」


 目をいからせて秀慈な顔に携帯を近づける。画面には「うさぎを借りる」とだけ書いてある。つまりは秀慈が志応に送ったメールだ。明らかに説明が足りない。


「いや、仕事を手伝ってもらおうと思ってな。丁度良かった、三宅も手伝ってくれ」
「仕事?…え、僕もですか?」


 ポカンと呆けた顔をする志応に頷いて新條に振り返る。顔に「良いだろ?」と書いてあるのが分かった新條は再び苦笑して頷く。そのまま志応の方に向いて深々と頭を下げた。

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