いやいやいやいや。おかしくない?そうですよね、そう言いたい気持ち、すっごぉく分かりますよ。だって僕が一番聞きたいし。少し僕の回想に付き合っていただけますか?
僕の名前は仁科都と申します。でも回想とは言っても、本当に普通の一日だったと思うんだけどね。いつも通り朝6時に起きて少しの間ボーっとしてから、母が作ってくれた朝食を食べて登校。友達と少しだけ話して、授業を受けて放課後になって。部活には入ってないからそのまま直行して家に帰ろうとした。
帰り道に絶対通る並木道を歩いていたら、突然。そう、突然目眩がしたと思ったら。
「にゃー?(あれ?)」
“にゃー”?ふと自分の体を見てみる。
「…にゃ、にゃぁ(うん、猫だね)」
猫。見間違えようもなく、猫。真っ白な毛に覆われている自分の体、そして自分の手にあるはずのない肉球。ピンク色で可愛いです。
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